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『どうして言いたいことが言えないの?』人間関係がラクになる“正しい境界線”の引き方

山本美穂子さん著『どうして言いたいことが言えないの? 人間関係がラクになる“正しい境界線”の引き方』

山本美穂子さん著『どうして言いたいことが言えないの? 人間関係がラクになる“正しい境界線”の引き方』

HITキャラクトロジー心理学協会(https://characterogy.com)の理事長・山本美穂子さんが「Noが言えない」と揶揄されることもある日本人のコミュニケーションに足りない「境界線(バウンダリー)」の概念を分かりやすく書いた『どうして言いたいことが言えないの? 人間関係がラクになる“正しい境界線”の引き方』を大和出版より刊行しました。

 

欧米人にあって日本人に足りないコミュニケーションスキル

本書のテーマである境界線(バウンダリー)とは、山本美穂子さんが2000年に入学したアメリカのヒーリング単科大学で初めて耳にして大きな衝撃を受けると同時に、「Noと言えない」と揶揄されることもある日本人のコミュニケーションに絶対的に必要だと感じた概念です。

 
生きている限り手放すことはできず、誰もが悩みつまずく人間関係。山本さん本人も、それまでの人生で人間関係をうまく構築できずに苦しんでいたそうですが、バウンダリーの概念を知り、なぜうまくいかなかったのか、その理由がわかったと言います。

 
欧米の文化が「個」を尊重するのに比べ、日本文化は「全体」を重視します。共同体において「個」を尊重されてこなかった日本人は、他と同じであることを美徳とし、自分の意見や自分の気持ちを口に出すことを遠慮します。

その結果、自分の意に反することであっても、グループの調和を乱すことで村八分にされることをおそれ、あるいは相手に嫌われたり相手を傷つけることをおそれて「No」が言えない、あるいは場の空気を読んで「No」を言わないことを選択するのです。

 

人間関係のモヤモヤは境界線(バウンダリー)が原因だった

本当は「No」なのに「Yes」を言い続けると何が起こるでしょうか。

当然自分の中にストレスが溜まりますが、なぜ自分にストレスが溜まるのか理解できません。周囲に合わせるのが当然の文化の中で育ってきたからです。

 
さらに、他と同じであることを自分にも他者にも無意識に強要しようとするあまり自と他の区別がつかなくなり、過剰に相手に干渉し思い通りにコントロールしようとする態度もまた、親子、友人、恋人といったより近しい関係においてよく見られます。

 
上記の問題はいずれも双方のバウンダリーが曖昧なことが原因で起こる人間関係のトラブルであり、これらを一気に解決するのが本書で取り扱う「バウンダリー」という概念です。

 
バウンダリーとは、自分と自分以外を分ける目には見えない境界線のことで、子どもの頃、両親との間にどんなバウンダリーがあったかがその後の人生における他者との関係に大きな影響を与えます。

子どもは親のやり方をそのまま真似て自分に取り入れるので、親のバウンダリーが適切でないと、子のバウンダリーもまた適切ではないものとなります。

 
冒頭で述べた通り、日本人は民族的にバウンダリーの概念が薄いため、ほとんどの人間関係において、適切なバウンダリーが引かれていません。それが親から子へと自動的に受け継がれるため、言いたいことが言えずにモヤモヤしたり、人との距離感がわからず人間関係をうまく構築できなかったりする原因となるのです。

 

適切なバウンダリーの引き方を知ると人間関係が変わる

本書には、他者との間に適切なバウンダリーを引くためにまず必要な、心の内側を整理整頓する方法が書かれています。現在の人間関係のモヤモヤの原因となっている曖昧なバウンダリーを身につけてしまった幼い頃の誤解と混乱を現在の自分=大人の目線でほどくことで、外側、つまり他者との間にどうすれば適切なバウンダリーが引けるかが初めて見えてきます。

 
その新しいバウンダリーの引き方を本書にしたがって実践することで、つい人の顔色をうかがって言いたいことが言えなかったり、人との距離感がわからず人間関係がうまくいかないといった悩みが現実的に改善していきます。

 
この方法は、大人だけでなく子どもにも有効です。

文部科学省の発表によると、2019年の全国の小中高校で認知されたいじめは過去最多の61万件。本書でも触れていますが、いじめの問題にもバウンダリーは大きく関わっているため、いじめの当事者(被害者・加害者・傍観者)である子どもたちに適切なバウンダリーの引き方を教えることで、状況を変えていくことが可能です。

 

適切なバウンダリーを引く=主権を相手に明け渡さず自分軸で関係性を構築する

他者との関係性においてモヤモヤしたり、言いたいことが言えなかったりということが起こった時、私たちは、自分の“主権”を相手に明け渡しています。

 
しかし、本書で説明されている方法で心の内側を整理し外側の現実をとらえていくことで、自分のことも他者のことも尊重しながら次の最善の言動を選ぶことができます。

 
つまり、適切なバウンダリーを引く方法を知るということは、相手に自分の主権を明け渡すことなく、自分軸を持ったまま他者と心地よく平等なコミュニケーションを取る方法を知ることと同義です。

 
これができて初めて私たちは、幼い無力な頃の親との関係性を再創造し続ける人生から、成熟した一人の人間対一人の人間の関係性を築き、深めていく人生をスタートすることができるのです。

 

相手も立てて自分も立てると人付き合いが一気にラクになる

こうして適切なバウンダリーの引き方を覚え、これまでの人間関係に取り入れていくと、人付き合いは一気にラクになります。

 
親と子の力関係をそのまま無意識に他者と自分に当てはめてコミュニケーションし、その不均衡さにモヤモヤしたり悩んだりすることがなくなるからです。

さらに、どちらか一方が適切なバウンダリーを引くことを始めれば、相手もこれまでと同じ反応ができなくなり、関係性は変化していきます。生きている限り、他者とのコミュニケーションは避けて通れません。

 
だからこそ、できる限り人間関係で悩んだりつまずいたりすることなく限りある人生の時間を過ごしたいと誰もが願っています。

 
親子、職場、恋愛、夫婦、友人関係で「No」を言うことができず人知れず苦しんでいたり、また人との距離感がわからずにいつも人間関係がうまくいかないまま終わってしまう多くの方たちのために、本書は書かれました。

人とのコミュニケーションに悩みを抱える方たちが、バウンダリーの概念と適切なバウンダリーの引き方を知り、他者の顔色をうかがいながら生きるのではなく、自分も他者も尊重しながら自分らしく心地よく生きる方向へと舵を切るきっかけとなる一冊です。

 

どうして言いたいことが言えないの? 人間関係がラクになる“正しい境界線(バウンダリー)”の引き方
山本 美穂子 (著)

我慢してしまうのは、“曖昧な状況”に気づけていないから――。
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