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『「グチ」活会議 社員のホンネをお金に変える技術』グチは宝の宝庫!?社員の本音が業績がアップの道しるべ!

仁科雅朋さん著『「グチ」活会議 社員のホンネをお金に変える技術』

仁科雅朋さん著『「グチ」活会議 社員のホンネをお金に変える技術』

社員のグチをお金に変えるノウハウをまとめた、仁科雅朋さん著『「グチ」活会議 社員のホンネをお金に変える技術』が、日本経済新聞出版より刊行されました。

 

あなたの会社は不満を堂々と言えますか?

これまで日本では会社の悪口や上司の批判をすることは悪いことだというイメージが先行してきました。多くの人に「グチ=言ってはいけない」という認識が染み付いているでしょう。

 
しかし、その悪いと捉えられていた「グチ」こそが実は会社改革、ひいては業績アップの強力な武器なのだそうです。「グチを言えない会社は潰れる」とも本書では指摘しています。

 
では、そもそもグチが出るのはどんな時なのでしょうか?

それは適度な緊張感と責任感、そして会社への期待がある時です。緊張感も期待も無いような環境ではグチは出ません。目標を達成しようという意識や会社に対する気持ちがあるからこそグチが出てくるのです。

そしてそのグチによって浮かび上がった本当の問題点を解決していく事で、社員が本気になり、結果として会社の業績が伸びると本書は解説しています。

 

グチの裏側には会社を変える財産が!「グチ活」会議を取り入れよう!

では社員のグチ=本音を引き出すにはどうしたらいいのでしょうか?
それには「きれいごと」会議を取りやめて、「グチ活」会議を取り入れる必要があるそうです。

 
人間には根本的に「認めて欲しい」という承認欲求があり、この気持ちが誤った方にいくとよくある建前の「きれいごと」会議が発生してしまいます。

建前の会議からは何も生まれません。社員の本音を引き出す必要があります。それこそが「グチ活」会議なのです。

 
しかしいきなりグチを聞いてもスラスラ本音を言う人はいませんよね。なのでグチ活会議では、

1.場を設定する(上司に席を外してもらう)
・2.グチにタブーは無い
・3.公言しない
・4.フラットな関係で行う
・5.お互いに批判しない

…このような形式を取り、出てきたグチを重要度や緊急度で優先順位を決め、解決すべき問題を決定。そして問題解決の会議へと移る事で建前ではなく「真の問題解決」に繋がるのだそうです。

 
本書ではその問題解決会議の詳しいやり方や2回目、3回目のグチ活会議のポイントなども詳細に解説してくれています。

 

本音を引き出す事で業績はうなぎ登りに

実際に「グチ活」会議を取り入れた事によってどれほどの成果が出たのか、本書で紹介されいている事例を紹介します。

 
あるIT会社では社員のモチベーションが低く、万年赤字でした。そこでグチ活を行ったところ、最初は全くグチすら出てこないほど意欲が無かったそうです。

しかしそこから腹の内を吐き出してもらうと、「いつクビを切られるか分からない」「どうせ自分たちは期待されていない」などの不満が出てきました。

 
同時に「新しい広い事務所に移りたい」「その為にもっと売り上げを伸ばしたい」と言う本音も。そこで必要な売り上げを話し合い目標を設定すると、社員たちに期待感が芽生えました。

 
更に具体的なアクションプランを立て行動してもらい、1ヶ月後に二回目の「グチ活」会議を行った時にはすでに成果が出始めていたそうです。同じ会社の他の営業所でも同じ結果が生まれ、結局赤字が回復するどころか3年で年商が倍の30億円にも。

 
グチ活を行う事で目標が生まれ、それがエンジンとなってチームが動き組織に一体感が生まれると圧倒的な成果が出る、という好例でしょう。

 

グチ活を導入し数多くの企業業績を向上させているコンサルタントが推奨

今回、この「グチ活」会議を奨励し、自らもグチ活を利用したコンサルを行っているのが著書の仁科雅朋さんです。

 
仁科さんは現在「本音を語れる組織づくり」をベースに、組織改革コンサルタントとして数々の企業変革に携わっていますが、今回紹介しているグチ活が生まれたのも自身の体験からだそうです。

 
ご自身が大学卒業後に入社した企業では、風通しがよく本音が言える環境が整ってたこともあり、在籍していた部署は全国的に輝かしい営業成績を残していたそう。また、会社を辞め初めてのコンサルティングでも、メンバーの本音やグチを聞き出し、浮かび上がってきた問題を解決することで他チームを圧倒する成績をあげる事に成功したそうです。

 
そこからコンサルタントして数々の企業を渡り歩いてきた仁科さんが指南する「グチ活」会議の全メソッドが本書には惜しみなく詰まっています。

 

本書の構成

プロローグ

第1章 堂々と不満を言える会社ですか?

第2章 『グチ活』会議のすすめ――「デキる社員」よりも「グチる社員」

第3章 『グチ活』会議を始めよう

第4章 アクションプランとチームPDCAが変革のエンジン

第5章 部署間の悪口をすべて吐き出したら超売り上げアップ――『グチ活』の成功例

第6章 良い『グチ活』悪い『グチ活』――『グチ活』がうまくいかないときは?

 

著者プロフィール

著者の仁科雅朋(にしな・まさとも)さんは、1966年生まれ。東京都町田市出身。中央大学法学部卒業。株式会社ジーンパートナーズ代表取締役。

大学卒業後、大手食品会社に就職。営業部に配属となり、戦略的商品のシェア拡大により入社最短年数で社長賞を獲得。 1997年、31歳で独立起業。企業研修の営業からスタートし、2005年、当時最大級の2500人規模の新入社員研修を100社の競合を押さえて受注。その後、人材育成のHR部門から営業部門の業績支援に移り、組織変革コンサルタントとして数々の企業変革に携わる。

20年のコンサルティング実績は業種を問わず、10億円の中堅企業から1兆円を超えるグローバル企業までと幅広い。業績向上を狙いとした「本音を語れる組織づくり」を組織変革のベースとしている。

国際コーチ連盟認定CPCC(Certified Professional Co-Active Coach)、ダイヤモンド社認定アクションラーニングコーチ。『グチ活』は商標登録申請中。

 

「グチ活」会議 社員のホンネをお金に変える技術
仁科 雅朋 (著)

問題意識があるからグチが出る!
「デキる社員」よりも「グチる社員」を大切にすることから始める
生産性向上の秘策。

「グチを言ってはいけない」――多くの人がそう言われてきた。「グチグチうるさいんだよ」――仲間からも上司からも疎まれ、組織の足を引っ張るネガティブな存在として扱われてきた人は少なくないはずだ。しかし実は、グチの中にこそ、会社を変え、収益を上げる秘策のタネが隠されている。グチは経営改革を推進するエンジンでありエネルギーでもある「宝の山」なのだ。
たしかにグチにはネガティブな響きがある。しかし、まじめに仕事のことを考える社員の口から出てくるグチには、その人のホンネがあり、問題意識があり、周囲の気づかない改善すべきポイントが隠されているものだ。上司の言うことに違和感を持っていたり会社のやり方に不満を感じていたりしても、それを指摘する機会を与えられずにいる社員は多い。「もっとこうしたほうがいい」「こっちのほうがうまくいくのに……」――そうした声、ホンネを上手に拾い上げて経営改善に取り込み、常に変革するサイクルを作り上げれば、間違いなく会社は良くなるということだ。

本書は、グチに着目したユニークな経営改革を実践してきた筆者が、実際のクライアント先でのケースを織り込みながら解説する、上司と部下双方にとっての意識改革の本である。
令和時代、リモートワークの時代の上司に必要な能力は、グチという今まで誰も考えもつかなかったネガティブな感情の裏側にあるホンネを汲み取り、会社の生産性を上げること。これによって会社の上司と部下の関係がまったく違うものになる。自社や部門の運営に悩むトップやマネジャーはもとより、上司や会社に不満を感じているビジネスピープルにも支持されることが期待できる。

 


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