『野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ』名将・野村克也さんが最後に遺した“コーチングの金言”
野村克也さん著『野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ』が、学研プラスより刊行されました。
日本プロ野球“最高の教師”が最後に語った「リーダーシップの真髄」!
古田敦也さん、新庄剛志さん、宮本慎也さん、稲葉篤紀さん、そして田中将大さん……。プロ野球史に残る、あまたの名選手を次々に育てて自らのチームを勝利へと導いた名将・野村克也さん。
本書は、惜しくも本年2月にこの世を去った野村さんの「教え方」の真髄を、企業や教育現場のリーダー向けに“指導書”として書き綴った「シーダーシップの経典」というべき一冊です。
意外なようにも思えますが、本書は野村さんによる初めての「教え方」の本となります。
生前の野村さんが部下を指導する際のモットーは「教えない」。しかし実際には、野村さん秘伝の「野村ノート」をはじめとする、緻密な教育理論に支えられた“教え方”が存在していました。
編集部が生前の野村さんに再三の提案をすることで、「選手が自分で考え、動くための教え方」を一冊にまとめることを許可をもらい、今回書籍化されました。
本書には多数の“野村コーチング”の金言が集められ、ビジネスパーソン、教育者、そしてもちろんスポーツ指導者にとっての「座右の書」というべき充実の内容が展開されています。
そのいくつかを、以下に紹介します。
◎「指導者はついつい自分の知識を教えたくなるものだが、それ以前にやるべきなのは、じっくりと選手を見ることだろう」
◎「一人ひとりの長所や短所、性格などを知る。その上で、どうしたら活躍できるかを考え、適切なタイミングで声をかけていく。これを地道に繰り返す以外に、部下の未来を変えることはできない」
◎「私は監督時代、選手たちにプロセスの大切さをしつこく説いてきた。具体的には準備を徹底させるということだ。一に準備、二に準備である」
◎「二度と恥をかきたくないから、選手は知恵を絞って努力する。プロフェッショナルの矜持は、恥の意識から生まれるものである」
◎「個人の特徴や強みを、たった一日や二日で判断してしまうのは、あまりにも早計である」
◎「適切な“居場所”を与えてこそ、人は自分本来の強みを発揮できる」
◎「自分自身に下している評価より、ちょっと上の評価をする」
今、日本社会のリーダーたちはこの厳しいビジネス環境のもとで、部下やスタッフを「頼れる戦力」として育て上げ、チームを確実に勝利へと導くことが強く求められています。現場で体を張って頑張るリーダーの方たちは、稀代の名将が最後に残したこの「野村の教え方」を座右の書として、勇気を持って挑戦してみてはいかがでしょうか。
本書の構成
1章 弱者を強者に変える 野村の教え方「7つの原則」
2章 「自信」を身につけさせる
3章 「自分で考える人間」をつくる
4章 「強み」を自覚させる
5章 「失敗」に学ばせる
6章 人としての成長をうながす
著者プロフィール
著者の野村克也(のむら・かつや)さんは、1935年6月29日、京都府生まれ。京都府立峰山高校卒業。
1954年にはテスト生として南海ホークス(現福岡ソフトバンクホークス)に入団、3年目でレギュラーとなり、以降、球界を代表する捕手として活躍。1970年に南海ホークスの選手兼任監督に就任し、1973年にパ・リーグ優勝を果たす。1978年、選手としてロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)に移籍。1979年に西武ライオンズに移籍した後、翌1980年に45歳で現役引退した。
27年間の現役生活で、三冠王1回、MVP5回、本塁打王9回、打点王7回、首位打者1回、ベストナイン19回。通算657本塁打は歴代2位の記録である。
1990年、ヤクルトスワローズの監督に就任。低迷していたチームを立て直し、1998年までの在任期間中に4回のリーグ優勝(日本シリーズ優勝3回)を果たした。1999年~2001年、阪神タイガース監督、2006年~2009年、東北楽天ゴールデンイーグルス監督。その後、野球評論家として、テレビをはじめ各メディアで活躍。2020年2月11日逝去。
野村さんに指導を仰いだ野球選手は数多く、代表的な人物として古田敦也さん、宮本慎也さん、広澤克実さん、伊藤智仁さん、石井一久さん、さらに現役選手では米大リーグ・ニューヨークヤンキースの田中将大さんら錚々たる名前が連なる。2020年度の日本プロ野球両リーグおよび侍ジャパンにおいては、かつて直接指導した5人(高津臣吾さん・矢野燿大さん・三木肇さん・辻発彦さん・稲葉篤紀さん)が監督として指揮を執る。
野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ 野村 克也 (著) ★★★日本プロ野球“最高の教師”が最後に語った「教え方」の神髄!★★★ 指導者の言葉なら、無条件に聞いてもらえると思うのは誤った考えだ。聞く側が「もっと野球を知りたい」「うまくなりたい」と思えるように導いていく必要がある。 「こいつを何とかしてやりたい」 選手一人ひとりの長所や短所、性格などを知る。その上で、どうしたら選手が活躍できるかを考え、適切なタイミングで、声をかけていく。決して簡単ではないが、これを地道に繰り返す以外に、選手の未来を変えることはできない。 ――古田敦也、新庄剛志、宮本慎也、稲葉篤紀、田中将大…。球史に残る名選手を次々に育て上げた名将・野村克也。 |
◆『闘将野村 弱小企業を一流へと導く新経営理論』ノムさんVS全中小企業経営者 「大企業の成功事例」よりも、野村に訊け! | 本のページ