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【第5回暮らしの小説大賞】東京都在住・嘉山直晃さん『浜辺の死神』が受賞 第6回の募集も開始

【第5回暮らしの小説大賞】東京都在住・嘉山直晃さん『浜辺の死神』が受賞

【第5回暮らしの小説大賞】東京都在住・嘉山直晃さん『浜辺の死神』が受賞

産業編集センターが「生活の、もっと身近に小説を」というコンセプトで2013年に設立した文学賞「暮らしの小説大賞」の選考会が都内で開催され、第5回の受賞作品として東京都在住の嘉山直晃さん(33歳)による応募作『浜辺の死神』が大賞に選出されました。

 

第5回「暮らしの小説大賞」受賞作が決定!

第5回暮らしの小説大賞の受賞作品は、次の通りです。
なお、受賞作は、2018年秋頃に書籍化され、全国の書店で販売される予定です。

 
【大賞】
嘉山直晃さん(東京都在住/33歳)
『浜辺の死神』

 
■『浜辺の死神』あらすじ
32歳の医師、神恵一が開業した「DR専門医院」は、千葉県ののどかな海辺の町にある。「DR法」は、身体的、精神的な理由により、生き続けていくことがその人の尊厳を傷つけることになると本人が主張し、第三者が認める場合行使することができる「死の権利」。2年前に施行され「衛生健康省」の管理下で運営されている「DR」は、あらゆるところで物議を醸しつつも、その権利を行使したいと恵一のもとを訪れる人は、年を追うごとに増えている。「最期は人のぬくもりを感じる場所で」と喫茶店だった建物を改装して作ったその医院で、恵一は一人ひとりの最期に寄り添い、相手が事切れその身体が冷たくなるまで、繋いだその手を決して放さない。「神の領域を犯す愚行」「人殺し」「死神」と非難されながらも、恵一がその仕事を手放さず、役割を全うしようとするのはなぜなのか……。
「DR」をとりまく人々の心の葛藤、心の通い合いを、抑制のきいた筆運びで描いた意欲作。

■受賞者:嘉山直晃(かやま・なおあき)さん
1985年生まれ。東京都出身。会社員。
法政大学キャリアデザイン学部を第1期生として卒業後、フィットネスインストラクターとして運動指導に従事する。現在は会社員として、運動指導者の育成を行いながら執筆を続ける。

■受賞者コメント
人生というのは、本当に不思議なものです。忙しすぎる毎日の中、ふと地下鉄の駅で目に留まった、1枚のポスター。そのポスターが、何ヵ月か後に、うれしい知らせを運んでくるとは、夢にも思っていませんでした。受賞の知らせを受け取った瞬間は、喜びや驚きは全くなく、「こんなこともあるのだなぁ」と、ただぼんやりしながら、メールを開いたり、閉じたりしていました。この作品も、同じように、ふと誰かの目に留まり、その人の人生の一部となることがあるかもしれません。そんなことを思うと、嬉しいような、恥ずかしいような、やはり不思議な気持ちになります。私は、小説というものが持つ、慎み深さを愛しています。意思を持って手に取らなければ、何も語りかけてはこず、手を離せば、あっという間にパタリと口を閉ざしてしまい、おまけに語る中身まで、直接意見を述べるのではなく、物語という形に変化した誰かの思いなのです。その慎み深さゆえ、私達は小説の前を素通りしてしまいがちかもしれません。ですが、光と、音があふれかえっている今だからこそ、小説の慎み深さに、ほっとすることもあるのではないでしょうか。この作品が、誰かの小説に手を伸ばすきっかけになれば、こんなに嬉しいことはありません。生活の、もっと身近に小説を。

 
なお、最終候補は以下の11作品でした。

【最終候補作品】
嘉山直晃さん 『浜辺の死神』
佐藤明子さん 『玄関の向こう側』
神原月人さん 『線上のキンクロハジロ』
野口久美子さん『牝牛たちの春』
三岡雅晃さん 『バツイチ芸人』
妻鹿弘子さん 『さようなら ホタルブクロの家』
虹乃ノランさん『茜さす帰路照らされど』
菅野モモさん 『僕が主人公になるまでの物語の物語』
坂本四郎さん 『君は僕の光』
伊東真代さん 『じーちゃん・イン・レッド』
奈須川周さん 『アウトオブバウンズ』

 

第6回 「暮らしの小説大賞」募集スタート!賞金100万円!

第6回の募集もスタートします。第5回と同様、大賞受賞作は賞金100万円が贈呈され、書籍化されます。
日々の暮らしの中で「この小説と出会えてよかった!」と思えるような、心をゆさぶるエンタテイメント小説を募集。「暮らしの小説大賞」公式サイトにて受付を開始します。

 
■「暮らしの小説大賞」応援大使は光浦靖子さん!
読書好きとしても知られているタレントの光浦靖子さんが今回も応援大使を務めます。

【光浦靖子さんコメント】
現実って、なかなか大変じゃないですか。
物語に浸って現実を忘れることが私には大事なんです。
もっと小説をちょうだい。

 

第6回暮らしの小説大賞 募集概要

■作品内容:心をゆさぶるエンタテインメント小説。テーマは自由。※ノンフィクション不可

■ジャンル:家族、青春、恋愛、ミステリー、ファンタジー、SFなどジャンルは不問。

■応募資格:プロ、アマ不問。日本語で書かれた自作の小説で商業出版未発表の作品に限る。※他の文学賞との二重投稿は不可。

■応募原稿:400字詰め原稿用紙200~500枚程度(8万~20万字)

■応募方法:文書形式(.doc .docx .txt)で保存したファイルを「暮らしの小説大賞」公式サイト(http://www.shc.co.jp/book/kurashi/)上の応募フォームより投稿。(手書き原稿や持ち込みは不可)

■賞:大賞賞金100万円。大賞受賞作は単行本として出版。

■締め切り:2018年10月31日

■選考方法:産業編集センター出版部による選考

■発表時期と方法:2019年5月に「暮らしの小説大賞」公式サイト上にて受賞作および詳細を発表

★「暮らしの小説大賞」公式サイト:http://www.shc.co.jp/book/kurashi

 

過去の受賞作品と受賞者の近況

第1回受賞作 『ジャパン・ディグニティ』(髙森美由さん紀)
第2回受賞作 『ゴージャスなナポリタン』(丸山浮草さん)
第3回受賞作 『野分けのあとに』(和田真希さん) ※受賞作タイトル「遁(とん)」
第3回出版社特別賞 『利き蜜師物語 銀蜂の目覚め』(小林栗奈さん) ※受賞作タイトル「利き蜜師」

上記の書籍は全国の書店で発売中です。なお、第4回は「該当作なし」でした。

 
第1回の受賞者、髙森美由紀さんは5冊目となる小説『みとりし』を2018年3月に出版。また『花木荘のひとびと』でノベル大賞(集英社)を受賞するなど活躍を続けています。

第2回の受賞者、丸山浮草さんは、2作目となる小説『物語はいつも僕たちの隣に。』を2016年10月に出版。

第3回出版社特別賞の受賞者、小林栗奈さんは2018年5月に『利き蜜師物語4 雪原に咲く花』を出版。日本最大の書評サイト「読書メーター」、読みたい本ランキングではシリーズ最終巻となる本作でも1位を獲得。これでシリーズ全作が1位を獲得するという快挙を達成しました。

 
【関連】
暮らしの小説大賞

 


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