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【第7回 暮らしの小説大賞】神奈川県・塚本はつ歌さん「世界から守ってくれる世界」が受賞 第8回の募集もスタート

第7回暮らしの小説大賞が決定!

第7回暮らしの小説大賞が決定!

産業編集センターは、「生活の、もっと身近に小説を」というコンセプトで2013年に設立した文学賞「第7回暮らしの小説大賞」の受賞作を発表しました。

 

第7回暮らしの小説大賞が決定!

第7回暮らしの小説大賞には、708編の作品が寄せられ、その中から次の通り受賞作が決定しました。
なお、受賞作は、2020年秋に産業編集センターより書籍化される予定です。

 
<第7回暮らしの小説大賞 受賞作品>

塚本はつ歌(つかもと・はつか)さん
「世界から守ってくれる世界」

 
<受賞作「世界から守ってくれる世界」あらすじ>

母の手料理を捨てる父。父の嫌いなスイカを食べる母。不仲の両親の間で、二つに裂かれるような痛みを味わっている薫子。
性的違和をある日突然学校でカムアウトし、姉のお下がりのセーラー服で登校し始めるクラスメイトの中鉢。
誰かに認められたい。でも自分は自分。
それぞれが抱える戸惑いに互いにシンパシーを覚え、心友となった2人が見つけた「アジール」とは……。

 
<受賞者プロフィール>

受賞者の塚本はつ歌さんは、1983年生まれ。岐阜県瑞浪市出身。大阪芸術大学卒業後、職歴を重ねながら小説投稿を続ける。現在は神奈川県在住。子育てをしながら執筆を行う。
好きなことは散歩と読書、料理の本を眺めながら寝ること(実際に作るかどうかはまた別の話)。

 
<受賞者コメント>

この度は、大賞に選んでいただきありがとうございます。
5歳で初めて物語を書き、14歳で小説家になろうと決めました。そこから20年以上も投稿生活をすることになろうとは。挫けず続けてこられたのは周りの方々のおかげです。
私が何度やさぐれようとも一切動じなかった夫。「そんなこと言ったってまた書くんでしょ」と少し呆れたように、優しく見守ってくれた友人たち。ありがとうございました。
小説は、心のどろどろと固まらない箇所にかたちを与えてくれるものです。
同時に、時間を色鮮やかに満たしてくれるもの……豊かな暇つぶしでもあります。
勤め人時代、心まで押しつぶされそうな満員電車から守ってくれたのは小説でした。病院の長い待ち時間からも、余計なことを考えがちなお風呂の時間からも、小説が救ってくれました。まさに、暮らしに寄り添うものです。
「暮らしの小説大賞」という素敵な名前の文学賞をいただけて、本当に嬉しく思います。
私の作品を受け取ってくださった産業編集センターの皆様に、心からお礼を申し上げます。
今後も「豊かな暇つぶし」を作り出していけるよう、精進してまいります。

 

第8回「暮らしの小説大賞」募集スタート! 賞金100万円!

第8回暮らしの小説大賞の募集もスタートしました。前回同様、大賞受賞作は書籍化。また賞金100万円が贈呈されます。
日々の暮らしの中で「この小説と出会えてよかった!」と思えるような、心をゆさぶるエンタテイメント小説を募集します。

 
<第8回暮らしの小説大賞 募集概要>

■作品内容:心をゆさぶるエンタテインメント小説。テーマは自由。 ※ノンフィクション不可

■ジャンル:家族、青春、恋愛、ミステリー、ファンタジー、SFなどジャンルは不問。

■応募資格:プロ、アマ不問。日本語で書かれた自作の小説で商業出版未発表の作品に限る。※他の文学賞との二重投稿は不可。

■応募原稿:400字詰め原稿用紙200~500枚程度(8万~20万字)

■応募方法:文書形式(.doc .docx .txt)で保存したファイルを「暮らしの小説大賞」公式サイト上の応募フォームより投稿。(手書き原稿や持ち込みは不可)

■賞:大賞賞金100万円。大賞受賞作は単行本として出版。

■締め切り:2020年10月25日

■選考方法:産業編集センター出版部による選考

■発表時期と方法:2021年5月に「暮らしの小説大賞」公式サイト上にて受賞作および詳細を発表

★「暮らしの小説大賞」公式サイト:http://www.shc.co.jp/book/kurashi/

 

過去の受賞作品と受賞者の近況

◎第1回受賞作 『ジャパン・ディグニティ』(髙森美由紀さん)
◎第2回受賞作 『ゴージャスなナポリタン』(丸山浮草さん)
◎第3回受賞作 『野分けのあとに』(和田真希さん) ※受賞作タイトル「遁(とん)」
◎第3回出版社特別賞 『利き蜜師物語 銀蜂の目覚め』(小林栗奈さん) ※受賞作タイトル「利き蜜師」
◎第5回受賞作 『死神の選択』(嘉山直晃さん) ※受賞作タイトル「浜辺の死神」
◎第6回受賞作 『しねるくすり』(平沼正樹さん)
※上記の書籍は全国の書店で好評発売中です。なお、第4回は「該当作なし」でした。

 
第1回の受賞者・髙森美由紀さんは、6冊目となる小説『ペットシッターちいさなあしあと』を2018年8月に出版。
第3回出版社特別賞の受賞者・小林栗奈さんは全4冊の「利き蜜師シリーズ」の他、2019年に『骨董屋・眼球堂』、2020年には『西新宿 幻影物語』を出版。
前回第6回の受賞者・平沼正樹さんは受賞作『しねるくすり』の後、『いきるりすく』を出版するなど、「暮らしの小説大賞」受賞作家は受賞後も活躍を続けています。

 

<参考>前回(第6回)受賞作品

しねるくすり
平沼 正樹 (著), ダイスケリチャード (イラスト)

第6回「暮らしの小説大賞」受賞作は、薬学×青春×ミステリー! 「いつでも死ねると思ったら、生きていくのがラクになった」

舞台は薬科大学。何不自由なく青春を謳歌していたはずの男子学生の自殺から、不可解な死の連鎖が始まった。
同じ頃、SNSでは「たった一錠で、痛みも苦しみもなく死ねる薬」があると噂になっていて…。
二転三転する事態に、あなたもきっとダマされる。謎が謎を呼ぶ薬学青春ミステリー、堂々誕生!

 
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