【第52回迢空賞】三枝浩樹さん『時祷集』が受賞
第52回迢空賞は、2018年3月28日に都内で選考委員会を開催し、受賞作が決定しました。
三枝浩樹さんが若山牧水賞とW受賞!
第52回迢空賞は、三枝浩樹さんの歌集『時祷集』(※「祷」は、正しくは「示へん」に「寿」の旧字体)に決定しました。『時祷集』は、2017年の第22回若山牧水賞とのW受賞となります。
■第52回迢空賞
三枝浩樹さん 歌集『時祷集』(角川文化振興財団)
三枝浩樹さんは、1946年、山梨県生まれ。法政大学文学部英文学科卒業。2016年に「二〇一五年夏物語」31首で第52回短歌研究賞、2017年に『時祷集』で若山牧水賞を受賞。短歌結社「沃野」代表。
歌集に『朝の歌』『銀の驟雨』『世界に献ずる二百の祈祷』『みどりの揺籃』など。評論には『八木重吉 たましひのスケッチ』があります。
第52回迢空賞の選考委員は、岡野弘彦さん、佐佐木幸綱さん、高野公彦さん馬場あき子さん。
選考委員選評など詳細は、5月25日発売の『短歌』6月号(角川文化振興財団発行/KADOKAWA発売)に掲載される予定です。
受賞者には賞状・記念品および賞金100万円が贈られます。贈呈式は6月29日午後5時よりホテルメトロポリタンエドモンド(東京・飯田橋)で、「第52回蛇笏賞贈呈式」と併せて開催されます。
なお、最終候補作は次の通りです。
【最終候補作】 ※敬称略
三枝浩樹 歌集『時祷集』(角川文化振興財団)
佐藤通雅 歌集『連灯』(短歌研究社)
外塚喬 歌集『散録』(短歌研究社)
水原紫苑 歌集『えぴすとれー』(本阿弥書店)
迢空賞について
迢空賞は、歌人で、詩人の釈迢空(しゃく・ちょうくう)にちなんで設けられた短歌の賞です。角川文化振興財団(第9回までは角川書店)が主催。
前年の1月から12月の間に刊行された歌集の中で最も優れたものに贈られます。
ちなみに、「釈迢空」は、民俗学者で国文学者の折口信夫(おりくち・しのぶ)の歌人としての号です。
うつせみのひかり集めてたまかぎる夕べの色とわれはなりゆく
他者からの影響がどんなに濃いものであっても、やはりわたしはわたしであって、わたしの歌はわたしの歌でしかないのであった。哀しいほどにそうであった。16年ぶり待望の第6歌集。
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