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【第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞】優秀賞に浅野皓生さん「責」

横溝正史ミステリ&ホラー大賞が決定!

横溝正史ミステリ&ホラー大賞が決定!

KADOKAWAは4月17日、公募の新人文学賞「第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞」の選考結果を発表しました。

 

第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞が決定!

第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞の選考会が4月17日午後4時よりホテルニューオータニ「紀尾井 なだ万」で行われ、応募総数338作品の中から最終選考に残った4作品のうち、選考委員の審査により次の通り決定しました。

 
<第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 受賞作品>

【大賞】(正賞:金田一耕助像 副賞:賞金300万円)
該当作なし

 
【優秀賞】
(副賞 賞金30万円)
浅野皓生(あさの・こうせい)さん〔東京都世田谷区出身〕
「責」

 
【読者賞】
(正賞、副賞ともになし)
織部泰助(おりべ・たいすけ)さん〔福岡県福岡市出身〕
「死に髪の棲む家」

※一般から選ばれたモニター審査員により最も多く支持された作品に与えられます。

 
【カクヨム賞】(賞品:iPad Pro 12.9 inch Wi-Fi 256GB)
岩口遼(いわぐち・りょう)さん〔岐阜県出身〕 ※受賞に際し、ペンネームを変更
「神鳴り」

※Web小説サイト「カクヨム」上で公開された最終候補作から、「カクヨム」ユーザーによって選ばれた作品に与えられます。

 
選考委員は、綾辻行人さん、有栖川有栖さん、黒川博行さん、辻村深月さん、米澤穂信さん。

選考委員近影 綾辻さん、黒川さん、辻村さん:撮影/ホンゴユウジ、米澤さん:撮影/干川 修

選考委員近影 綾辻さん、黒川さん、辻村さん:撮影/ホンゴユウジ、米澤さん:撮影/干川 修

選評は『小説 野性時代』7月号(6月25日配信)に掲載される予定です。賞の贈呈式および祝賀パーティーは2024年11月に都内にて〈山田風太郎賞〉〈小説 野性時代 新人賞〉と合同で開催されます。

また、優秀賞受賞作は2024年秋にKADOKAWAより単行本として刊行される可能性があります。読者賞受賞作は文庫本として刊行される予定です。

 

第44回 横溝正史ミステリ&ホラー大賞 受賞作について

 
【優秀賞】「責」

刑事の松野徹は、上司との当直中、不審車両に遭遇する。運転主の藤池光彦には少年院送致された前歴があった。逃走する光彦を徹は追跡するが、光彦は暴走して交差点で別の車両と衝突。車体は炎上、光彦と、もう一方の車の家族は全員死亡する。悲惨な事故が耳目を集める中、光彦が事故直前に強盗致傷を働いていた疑いが浮上。やがて近隣住民の証言から捜査が進展し、光彦を犯人として終結する。そして十二年後。徹はささいなきっかけから、光彦の遺族に事件を調べ直してくれと嘆願される。自責の念に誘われるように奇妙な依頼を引き受けるが――。

 
<著者略歴>
浅野皓生(あさの・こうせい=ペンネーム)は、東京都世田谷区出身、在住。2001年生まれ。22歳。男性。東京大学法学部在学中。

 
【読者賞】「死に髪の棲む家」

とある金満家の屋敷で起きた奇妙な首吊り事件。名前すら分からない胡乱な老客が、衆人環視の密室で首吊りを遂げた。その首には誰のものとも知れぬ長い毛髪が絡まり、それによって首に刻まれた索条痕は、縊死痕と絞殺痕の二重の痕跡を残していた。翌日、当主の自叙伝を書くために屋敷を訪れた小説家の出雲秋泰は、屋敷に漂う異様な空気に圧倒される。しかし彼も知る由もなかった。その胡乱な老客の死より始まった妄執と惨劇の毛縄に、すでに絡め取られていることを――。

 
<著者略歴>
織部泰助(おりべ・たいすけ=ペンネーム)さんは、福岡県福岡市出身、在住。1990年生まれ。33歳。男性。西南大学法学部法律学科卒業。現在書店員。

 
【カクヨム賞】「神鳴り」

農林水産省に勤める谷原は、監査のために埼玉県の山奥、朝比町を訪れた。その地では雷に神が宿るため、雷をみてはいけないと伝えられていた。だがその夜、谷原は大きな雷の中から何かが落ちてくるのを目撃してしまう。とある事情で逗留していた日置と名乗る女性と協力し、「それ」の正体を調べるうちに、谷原の身辺に異変が起こり始める。田に刺さる御幣、白い犬、謎の動物たち、そして雷。さまざまな要素が絡み合い謎が満ちていく――。

 
<著者略歴>
岩口遼(いわぐち・りょう=ペンネーム)さんは、岐阜県出身。1992年生まれ。32歳。男性。高崎経済大学卒業。現在会社員。

 

横溝正史ミステリ&ホラー大賞について

横溝正史ミステリ&ホラー大賞は、KADOKAWAの新人文学賞として、ともに四半世紀以上の歴史を持つ「横溝正史ミステリ大賞(第38回まで)」と「日本ホラー小説大賞(第25回まで)」を統合し、ミステリとホラーの2大ジャンルを対象とした新たな新人文学賞として2018年2月に創設(横溝正史ミステリ大賞の回数を通算し、第39回からとしています)。

50余年にわたり推理・探偵小説を精力的に執筆し続け、また怪奇・ホラー小説にも親和性が高い横溝正史さんの名を冠し、エンタテインメント性にあふれた、新たなミステリ小説またはホラー小説を公募する文学賞です。

対象となるのは、広義のミステリ小説、又は、広義のホラー小説。年齢・プロアマは不問。ただし未発表の作品に限ります。原稿は、40字×40行で75枚以上150枚以内。手書き原稿は、400字詰め原稿用紙300枚以上600枚以内。

 
【関連】
横溝正史ミステリ&ホラー大賞 | KADOKAWA

 


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