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若菜晃子さん〈旅の随筆集〉完結巻『旅の彼方』が刊行

アノニマ・スタジオは、若菜晃子さんの旅の随筆集三部作『旅の断片』『途上の旅』につづく、『旅の彼方』を刊行しました。

 

『旅の彼方』について

『旅の彼方』は、登山専門出版社の編集者を経て、文筆家・編集者として活躍する若菜晃子さんが長年にわたって旅をして出会った自然や人、自らとの対話などを丁寧な文章で綴る随筆集です。旅の随筆集三部作の最終巻となる本書では、旅の記憶に付随する本のことや食のことも多く綴られています。

「この一瞬は今このときだけのもの。」当たり前のようでいて出来ていない、「今このとき」を生きる尊さに気づかされます。24カ国の旅先、全87篇を収録、美しく簡素な佇まいの造本も魅力です。

 
なお、旅の随筆集の第1集となる『旅の断片』は2020年に第5回斎藤茂太賞を受賞しています。

 
【『旅の彼方』の目次】

・旅の空
・ロシア カムチャツカのおばさん
・英国 湖水地方の秋
・旅と書物
・忘れじの味
・タイの午後
・人々の街角
・旅のあとさき
・南アフリカの籠
・滞在国・都市名一覧

 

著者プロフィール

若菜晃子(わかな・あきこ)さんは、1968年生まれ、兵庫県神戸市出身。編集者、文筆家。

学習院大学文学部国文学科卒業後、山と溪谷社入社。『wandel』編集長、『山と溪谷』副編集長を経て独立。山や自然、旅に関する雑誌、書籍を編集、執筆。「街と山のあいだ」をテーマにした小冊子『murren』編集・発行人。

著書に『東京近郊ミニハイク』(小学館)、『東京周辺ヒルトップ散歩』(河出書房新社)、『徒歩旅行』(暮しの手帖社)、『地元菓子』、『石井桃子のことば』(新潮社)、『東京甘味食堂』(講談社文庫)、『岩波少年文庫のあゆみ』(岩波書店)、『街と山のあいだ』、『旅の断片』、『途上の旅』(アノニマ・スタジオ)などがある。

 

旅の彼方
若菜晃子 (著)

登山の専門出版社の編集者を経て、文筆家として活躍する著者の旅の随筆集三部作の最終巻。旅の記憶や広がる思考を、読者が追体験できる濃やかで静謐な文章で綴る。旅先は英国やロシア、タイ、ネパール、チリなど。第1集『旅の断片』は第5回斎藤茂太賞を受賞。

著者が長年に亘って旅をし、出会った自然や人、自らとの対話、それらが丁寧な文章で綴られ、読み進める読者の心にも広がっていく。待望の第三集では旅の記憶に付随する本のことや食のことも多く綴られている。第一集『旅の断片』では第5回斎藤茂太賞を受賞し、「この人の見つめてきた世界はとてつもなく広く、そして出会った出来事も思いがけないほど懐かしい(椎名誠氏)」、「地に足のついた暮し、なんでもない日常がいかに尊いものであるか。この一冊に出会えてよかった(下重暁子氏)」と、著者の表現力と文章力が審査員に絶賛された。

<既刊>

旅の断片
若菜晃子 (著)

登山の専門出版社の編集者を経て文筆家として活躍している著者による、待望の随筆集第2弾。さまざまな国の風景や人との交流、旅を通じて広がってゆく思考を、静謐な文章でまっすぐに綴ります。個人的な旅の記憶が濃やかに表現され、読者も体感できる情緒豊かな一冊。

【出版社からのコメント】
静けさの中に芯の通った強さがある文章で、山の魅力をあますところなく綴った前著、随筆集『街と山のあいだ』は増刷を重ね、多くの山好き、本好きの方の心を捉えています。著者の濃やかな視点による表現は、ある場所、ある時間の、ある風景をくっきりと浮かび上がらせ、読者自身の記憶のようにさえ感じさせる力を秘めています。「旅の夜」からはじまり、旅先はメキシコ、イギリス、キプロス島、インド、ロシアのサハリン、スリランカなど多種多様。自然、人、食べものや文学など、著者の多角的な興味や造詣の深さを感じる一冊。

もくじ
・旅の夜
ブリークの夜/夜、馬車に乗って/ラクダ使いのミティ/月夜の晩/夜の遊園地/夜の台北/夜の旅
・メキシコ断簡
砂漠断簡/コルテス海にて/樹上の神様/セント・イグナシオその後/遠のく扉
・海の旅
海の仲間たち/海に入る/海に学ぶ/オランダ浜/海のクリスマス/海に帰る/ゴバンノアシ/Tさんのサンゴ
・人々の街角
昼下がりの町/家で着る服/ヌメアのフランスパン/気球の絵皿/地下鉄のトランペット/さいはての町/城壁の町/コボロイの音
・英国、裏庭の冒険
冒険の地平/シオンの裏庭/裏庭三題/別世界からの帰還
・地中海の島キプロス
キプロスの教会/キプロスの壺/キプロスの切手/キプロスのお菓子/キプロスの木/キプロスの化石
・土産ばなし
自分土産/買わない後悔/台座の石/ハンカチ四題
・インドのおじさん
蚊の青年/サモサのおじさん/運転手のマヘジ/子煩悩なオーナー/エローラの石窟/インド門の僧侶
・サハリン点描
サハリン点描/サハリンの列車/琥珀海岸
・インドネシア・スマトラの雨
クワ王様/おばあさんのせんべい/交差点の自転車レース/市場の甘味食堂/ロニのお守り
・花のスリランカ
花の玉座/仏の手/紅茶丘陵/女学校の記念行事/日曜日の夕暮れ/名もなき駅
・滞在国・都市名一覧
・おわりに

途上の旅
若菜晃子 (著)

登山の専門出版社の編集者を経て、文筆家として活躍する著者の旅の随筆集第2弾。様々な国の旅の記憶や広がる思考を、読者が体感できるような、濃やかで静謐な文章で綴る。旅先はカナダやモロッコ、ネパール、チリなど。前作『旅の断片』は第5回斎藤茂太賞を受賞。

【出版社からのコメント】
待望の第2集では壮大な自然の風景に包まれる。著者が長年に渡って旅をし、そのなかで出会った自然や人、自らとの対話、それらが丁寧な文章で綴られ、読み進めると同じ風景が読者の目の前にも広がっていく。前作『旅の断片』では第5回斎藤茂太賞を受賞し、「この人の見つめてきた世界はとてつもなく広く、そして出会った出来事も思いがけないほど懐かしい(審査員・椎名誠氏)」、「地に足のついた暮し、なんでもない日常がいかに尊いものであるか。この一冊に出会えてよかった(審査員・下重暁子氏)」と著者の表現力と文章力を絶賛された。

 
【関連】
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