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佐藤究さん〈直木賞受賞第一作〉『幽玄F』が刊行

佐藤究さんの直木賞受賞後第一作『幽玄F』が河出書房新社より10月20日に刊行されました。

 

山本周五郎賞、直木賞をダブル受賞した『テスカトリポカ』から2年、構想5年――『幽玄F』が発売に

『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。次作『Ank: a mirroring ape』では、第20回大藪春彦賞と第39回吉川英治文学新人賞を、続く2021年『テスカトリポカ』が第34回山本周五郎賞と第165回直木三十五賞をそれぞれダブル受賞。新作を刊行するたびに読者を熱狂させ、各賞選考委員を唸らせ続ける作家・佐藤究さんの最新長編『幽玄F』が発売されます、

 
『幽玄F』は、少年期から航空機に魅了され、航空宇宙自衛隊入隊後、F-35B戦闘機とその超音速の世界に取り憑かれた天才パイロット・易永透(やすなが・とおる)が辿った数奇な運命を描いた長編小説です。

 
三島由紀夫が最後に遺した“究極の小説”『豊饒の海』、同時期に書かれた自伝的随筆『太陽と鉄』に通底する世界観、観念を素地としながら、多彩な登場人物たちの魅力あふれる個性、ミリタリー・航空用語が飛び交う空中場面の緊迫感、息をのむ圧巻の展開が読む手をとめさせない本作は、まさに“三島由紀夫×「トップガン」”ともいうべき至高のエンターテイメント作品となっています。

 
「ただ私は戦闘機という機械に乗りたかっただけで、その戦闘機の飛ぶ空が〈護国の空〉だったのです。」
(本書「第二部 デッド・シックス」より)

 
【あらすじ】

少年は、空を夢見、空へ羽ばたく――。

空を支配するG(重力)に取り憑かれ、Fを操る航空宇宙自衛隊員・易永透。
日本・タイ・バングラデシュを舞台に「護国」を問う、圧巻の直木賞受賞第一作。

 
<「文藝」掲載時から話題沸騰! 絶賛の声が続々!>

時間も忘れて一気読み。すごい。
空が透を惹きつけたように、この小説は読者の心を掴む。
何かを追い求める人間の在り方よ。
――逢坂冬馬さん(作家)

8ページの人名を見て「ひっ」と声が出た。
かの先行作の円環を、人間の肉体が耐え得る最高速度で、虚天に移し替える。
――飛浩隆さん(作家)

自由に空を飛べない国、日本の悲劇を機械の官能で描き出す。
ぼくらは蛇の呪いを解けるのか。
――東浩紀さん(批評家・作家)

唸るほど面白い。もはや別格。この本を、物語の空を、ぜひ体感してほしい。
――福岡金文堂志摩店 伊賀理江子さん

エンターテイメントであり、宗教、戦争を複雑に編み上げた唯一無二の作品。
――ジュンク堂書店 三宮店 三瓶ひとみさん

自信を持って今年のNo.1に推します。
――Book Depot書楽 長谷川雅樹さん

だめだ。ものすごいものが襲ってくる予感。1ページ目からひきつけられる。
奇跡の瞬間が小説の中で輝いた。
――ジュンク堂書店 滋賀草津店 山中真理さん

 

佐藤究さん他選『幽玄F』サウンドトラックをSpotifyプレイリストにて公開中!

『幽玄F』サウンドトラックジャケット(デザイン:川名潤さん)

『幽玄F』サウンドトラックジャケット(デザイン:川名潤さん)

小説執筆時には、その作品のテーマに合わせたプレイリストが欠かせないという佐藤究さん。

今回、佐藤さんが『幽玄F』のために選んだ楽曲に、本書のデザインを手がけた装丁家・川名潤さん、本書編集担当者、PR担当者の選曲を加えた『幽玄F』サウンドトラックをSpotifyにて公開中です。

『幽玄F』の世界を更に深化させる楽曲の数々。作品と併せて、お楽しみください。

★『幽玄F』soundtrack by 佐藤究 plus posse:https://open.spotify.com/playlist/3766LAoEfwnpGB3alfhMbg?si=984b9b163ab148aa

 

著者プロフィール

佐藤究(さとう・きわむ)さんは、1977年生まれ、福岡県出身。福岡大学付属大濠高等学校卒業。2004年、佐藤憲胤名義の『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となり、同作でデビュー。

2016年『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。2018年、受賞第一作の『 Ank: a mirroring ape 』で第20回大藪春彦賞第39回吉川英治文学新人賞をW受賞。2021年『テスカトリポカ』で第34回山本周五郎賞第165回直木賞をW受賞。

 

幽玄F
佐藤 究 (著)

 


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