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【第20回大藪春彦賞】呉勝浩さん『白い衝動』と佐藤究さん『Ank:a mirroring ape』が受賞 新人賞は赤松利市さん

作家・大藪春彦さんの業績を記念して創設された「大藪春彦賞」第20回、及び「大藪春彦賞」第20回を記念し新たに創設された「大藪春彦新人賞」第1回の受賞作家と作品が決定しました。

 

第20回大藪春彦賞は2作同時受賞

第20回大藪春彦賞の選考会が1月22日、東京・新橋の第一ホテル東京で開催され、次の通り、受賞作家と作品が決定しました。

 
■受賞者:呉 勝浩さん
 受賞作品:『白い衝動』(講談社)

■受賞者:佐藤 究さん
 受賞作品:『Ank: a mirroring ape』(講談社)

 
選考委員は、大沢在昌さん、黒川博行さん、藤田宜永さん。

贈賞式は3月2日(金)午後6時より第一ホテル東京にて開かれ、大藪春彦賞選考委員会と後援の徳間書店から正賞として顕彰牌・賞状と、副賞300万円(同時受賞につき各150万円)が贈られます。

なお、選考委員選評は徳間書店より3月10日に発行される文芸誌『読楽』2018年3月号に掲載されます。

 

第1回大藪春彦新人賞は赤松利市さんが受賞

大藪春彦賞選考委員会は「大藪春彦賞」第20回を記念し、新たに「大藪春彦新人賞」を創設しました。

選考会は2017年10月26日に徳間書店で開催され、応募総数361編の中から次の作品を受賞作と決定しました。

 
■受賞者:赤松利市さん(応募名:桶屋和夫)
 受賞作品:『藻屑蟹(もくずがに)』 (400字詰め原稿用紙換算 80枚)

赤松利市(あかまつ・りいち)さんは、1956年2月5日生まれ。香川県出身。61歳。

選考委員は、今野敏さん、馳星周さん、徳間書店文芸編集部編集長。

贈賞式は3月2日午後6時より第20回大藪春彦賞とともに第一ホテル東京にて開催され、受賞者には大藪春彦賞選考委員会と後援の徳間書店から正賞として賞状と、副賞100万円が贈られます。

なお、受賞作および選考委員選評は徳間書店より3月10日に発行される文芸誌『読楽』2018年3月号に掲載されます。

 

大藪春彦賞について

大藪春彦賞は、作家・大藪春彦さんの業績を記念し徳間書店が創設、「優れた物語世界の精神を継承する新進気鋭の作家及び作品」に贈られる文学賞です。

大藪春彦賞選考委員会が主催し、毎年10月1日から翌年9月末日までに発表された小説作品の中から選ばれます。

 

白い衝動
小中高一貫校でスクールカウンセラーとして働く奥貫千早のもとに現れた高校1年の生徒・野津秋成は、ごく普通の悩みを打ち明けるように、こう語りだす。「ぼくは、人を殺してみたい。できるなら、殺すべき人間を殺したい」千早の住む町に、連続一家監禁事件を起こした入壱要が暮らしていることがわかる。入壱は、複数の女子高生を強姦のうえ執拗に暴行。それでも死には至らなかったことで、懲役15年の刑となり刑期を終えていた。殺人衝動を抱える少年、犯罪加害者、職場の仲間、地域住民、家族…そして、夫婦。はたして人間は、どこまで「他人」を受け入れられるのか。「孤人」に向き合うことはできるのか。社会が抱える悪を問う、祈りに溢れた渾身の書き下ろし長編。

 
Ank: a mirroring ape
2026年、多数の死者を出した京都暴動(キョート・ライオット)。
ウィルス、病原菌、化学物質が原因ではない。そしてテロ攻撃の可能性もない。
人類が初めてまみえる災厄は、なぜ起こったのか。
発端はたった一頭の類人猿(エイプ)、東アフリカからきた「アンク(鏡)」という名のチンパンジーだった。

AI研究から転身した世界的天才ダニエル・キュイが創設した霊長類研究施設「京都ムーンウォッチャーズ・プロジェクト」、通称KMWP。
センター長を務める鈴木望にとって、霊長類研究とは、なぜ唯一人間だけが言語や意識を獲得できたのか、ひいては、どうやって我々が生まれたのかを知るためのものだった。
災厄を引き起こした「アンク」にその鍵をみた望は、最悪の状況下、たった一人渦中に身を投じる――。

江戸川乱歩賞『QJKJQ』で衝撃の”デビュー”を果たした著者による、戦慄の受賞第一作!
我々はどこから来て、どこへ行くのか――。人類史の驚異の旅(オデッセイ)へと誘う、世界レベルの超絶エンターテインメント!!

 
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