ロシア発アンチ独裁コミック『サバキスタン』完結記念トークイベントを開催
8月より3か月連続刊行されていた、ロシア発の翻訳コミック『サバキスタン』(トゥーヴァージンズ)が10月11日発売の第3巻で完結します。これを記念して、青山ブックセンター本店にて、著者のビタリー・テルレツキーさんとカティアさん、翻訳者の鈴木佑也さんによるトークイベント「Good Story Sometimes Walks Alone」が10月15日(日)に開催されます。司会進行は、本書の編集を担当した井上雄樹さんが務めます。
自由の意義を問いかけるアンチ独裁コミック『サバキスタン』について
「サバキスタン」とは直訳すると「犬の国」。その名の通り犬の造形のキャラクターたちが登場する全編フルカラーのコミックです。
作者はビタリー・テルレツキーさんとカティアさん。ともにロシア出身の漫画家で、現在は日本在住。 全3巻からなる本作は、架空の独裁国家である「サバキスタン」の約50年に及ぶ興亡の歴史を、シニカルなユーモアたっぷりのストーリーと、大胆で鮮烈なビジュアルを多用しながら描ききった魅力的なエンターテインメント作品です。
<あらすじ>
永らく国境を閉ざしていた謎の独裁国家「サバキスタン」はある日、国境を開放した。
偉大なるサバキスタンの栄華を世界に伝えるため、世界各国のジャーナリストたちが招かれた。その日、同国では全国民から敬愛を受ける国父、リーダーである「同志相棒」の葬儀のリハーサルイベントが行われようとしていた。サバキスタンの工場に勤める女性・ハーモニーもその名誉あるイベントへの参加を許されたひとり。彼女は喜びと誇らしい気持ちを胸に会場となるスタジアムへと向かった。
同志相棒に招かれた世界的ジャーナリストのアンリ・パスカルもまた、宮殿内で同志相棒から歓待を受けていた。すべてが豪華絢爛で見事に設えられた奇妙な空間の中、アンリ・パスカルはふと戯れに、庭にある一本の木の枝を折ってしまう。その木は若き同志相棒が植樹した神聖なものであり、それを傷つけることは大罪であった…。
架空の独裁国家における不自由や弾圧、陰謀、歴史の改ざん。そして人々の真実を求める心、抵抗、愛する国への願い――。迷える大国・ロシアから届いた、自由の意義を問いかけるアンチ独裁グラフィック・ノベル!【オールカラー】
★Webコミックメディア「路草」:https://michikusacomics.jp/product/sobakistan
『サバキスタン』完結記念トークイベント「Good Story Sometimes Walks Alone」開催概要
今回のイベント終了後にはサイン会も開催されます。サインの対象は第3巻で、一人1冊まで。また、事前質問の募集も行っています。
■開催日時:2023年10月15日(日)13:00~14:00(開場 12:30~)
■入場料:1,540円(税込)
■定員:80名
■会場:青山ブックセンター本店 大教室
★詳細&申込み:https://aoyamabc.jp/collections/event/products/10-15-good-story-sometimes-walks-alone
登壇者プロフィール
■ビタリー・テルレツキーさん(作)
1989年生まれ、ソ連のレニングラード(現サンクトペテルブルク)出身。漫画家。2019年~2022年にかけて『サバキスタン』を制作。コミックレーベル「テルレツキー・コミックス」主宰。
■カティアさん(画)
シベリア出身。漫画家・イラストレーター・アニメーター。サンクトペテルブルクで建築を学びながら、イラストや漫画を描くようになる。本とコーヒーと語学を学ぶことが好き。
■鈴木佑也(すずき・ゆうや)さん(翻訳)
新潟国際情報大学准教授。専門はロシア・ソ連建築史/美術史、表象文化論。1930~60年代のソ連における大型建築プロジェクトや都市計画、対外建築交流、政治と建築の相関性について研究している。著書『ソヴィエト宮殿 建設計画の誕生から頓挫まで』(水声社)で2023年度日本ロシア文学会賞を受賞
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