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2023年本屋大賞第2位『ラブカは静かに弓を持つ』が10万部突破!

安壇美緒さん著『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)

安壇美緒さん著『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)

2023年4月12日に発表された2023年本屋大賞にて、安壇美緒さん著『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)が第2位に決定しました。

2017年に第30回小説すばる新人賞を受賞してデビューした気鋭の著者による「音楽×スパイ」という異色の小説は、2022年5月の発売以来話題を呼び続け、ついに累計発行部数10万部を突破しました。

 

『ラブカは静かに弓を持つ』について

『ラブカは静かに弓を持つ』は、ある事件をきっかけに心を閉ざしてしまった青年が、勤務先である著作権管理団体の上司の命令で音楽教室に「チェロを習う」という名目で潜入調査に入ったものの、教師や仲間とのふれあいの中で次第に変化を見せる、しかし、裁判の日が近づき…という、かつてない切なさに心震える「スパイ×音楽」小説です。

 
2022年5月の刊行にされた安壇美緒さんの小説第3作となる本書は、2022年12月に第6回未来屋小説大賞を、2023年1月には第25回大藪春彦賞を受賞しています。

 
なお、『ラブカは静かに弓を持つ』の特設サイトでは、著者・安壇美緒さんと声優・斉藤壮馬さんのスペシャル対談や、本編に登場するチェロ講師・浅葉をメインキャラクターにしたスピンオフ短編などを掲載しています。

★特設サイト:https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/rabuka/

 

著者プロフィール

撮影:HAL KUZUYA

撮影:HAL KUZUYA

著者の安壇美緒(あだん・みお)さんは、1986年生まれ、北海道出身。早稲田大学第二文学部卒業。2017年『天龍院亜希子の日記』で第30回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。

2020年に刊行した、北海道の中高一貫の女子校を舞台にした青春長編『金木犀とメテオラ』が書店員からの熱い支持を受けロングセラーに。『ラブカは静かに弓を持つ』は著作3作目となる。

 

ラブカは静かに弓を持つ
安壇 美緒 (著)

深く潜れば潜るほど、主人公と自分を重ね、浅葉先生に救われ、突き刺される。
暗い深海で一筋の光にすがるように、どうか壊れてしまわないでと願いながら、一気に読み終えました。
限られた文字数では、語りきることなどできません。
この物語はこう紡がれ、奏でられるしかなかったのだと、心から感じました。
まだずっと、余韻が残響のように、自分の中で鳴り続けています。
――斉藤壮馬さん(声優)

その人は尊敬すべき師であると同時に、得がたい友人になった。
内向的な青年の冷めた視線に映し出された世界が、次第にみずみずしく光に満ちた世界に変わっていく。
たとえその前提が裏切り行為であったにしても。
――篠田節子さん(作家)

優れた演奏を聴き終えたかのような感動が胸に満ちてくる。
嘘を重ねる主人公にこうまで味方したくなるのは、
書き手の筆に嘘がないからだろう。
〈音楽の力〉によって結びつき回復してゆく人々を、
〈言葉の力〉で描ききった希有な小説。
――村山由佳さん(作家)

武器はチェロ。
潜入先は音楽教室。
傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。
『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が、想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説!

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……

 
【関連】
本屋大賞
ラブカは静かに弓を持つ | 集英社 文芸ステーション

 


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