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本屋大賞「翻訳小説部門」2冠、ソン・ウォンピョンさん×矢島暁子さん『プリズム』が2023年本屋大賞翻訳小説部門第2位

2023年4月12日に2023年本屋大賞が発表されました。

2020年は『アーモンド』で、2022年には『三十の反撃』で本屋大賞翻訳小説部門第1位に輝き、本屋大賞翻訳小説部門史上初となる2冠を達成したソン・ウォンピョンさんと訳者の矢島暁子さん。祥伝社刊行3作目となる『プリズム』が、2023年本屋大賞翻訳小説部門でも第2位となりました。

 

『アーモンド』『三十の反撃』の著者が贈る、四人の男女の揺れ動く心の移ろいを繊細に描いた〈大人の恋の物語〉

 
【あらすじ】

ソウルで暮らす、傷を抱えた四人の男女の1年間の出会いと別れ――
甘くてほろ苦い大人の恋愛小説!

ひとつの恋が終わると、すぐに次の「愛する人」を見つけてしまうイェジン。「いい人」とよく言われるものの、他人と一定の距離を保つドウォン。離婚した元夫と、不毛な逢瀬を重ねつづけるジェイン。自身を肯定できず、恋愛とは無縁な人生を歩んできたホゲ。心に過去の傷を抱えた四人の男女が、人との出会いを通して自身を見つめ直し、成長してゆく、甘くて苦い大人の恋愛小説。

 
◆ソン・ウォンピョンさん コメント

「普通の恋愛小説とは違うものにしたかった。ナイーブな失敗を重ねて迷いながら成長していこうとする、不安な若さを描きたかった」

 
◆翻訳者・矢島暁子さん コメント

「色合いはそれぞれ異なるが、「愛の三部作」と呼んでもよいような『アーモンド』、『三十の反撃』、そして『プリズム』。現代を生きる私たちにとって、人を愛するということを改めて考えるきっかけになればと心から願っている」
(訳者あとがきより)

 
<書店員さんのコメント>

◎四人の登場人物の中に自分と同じ不器用な要素を重ねて共感し、彼らを愛おしく感じてしまう。
(ジュンク堂書店 名古屋栄店 西田有里さん)

◎恋愛小説に苦手意識がある人にこそ、是非読んで欲しい。
この小説は、あなたが苦手だと思っている「恋愛小説」とは違う「恋愛小説」です。
(文真堂書店 ビバモール本庄店 山本智子さん)

◎普遍のテーマ≪愛≫が描かれて、窮屈な日常から、のびやかな未来に手を伸ばせそうな読後感がいい。
(うさぎや 矢板店 山田恵理子さん)

◎今まで感じたことのない恋愛小説でした。
この小説から恋愛を学びました。
(ジュンク堂書店 滋賀草津店 山中真理さん)

◎んだか友達の恋愛事情を聞いているようで、親しみやすい。
「ああ、わかるー」と共感の嵐。
(宮脇書店 ゆめモール下関店 吉井めぐみさん)

◎恋というキャンバスに、何度でも自分らしい色で描いていけばいいというメッセージを深く感じました。
(紀伊國屋書店 福岡本店 宗岡敦子さん)

 

著者プロフィール

 
■ソン・ウォンピョン(孫元平)さん

ソウル出身。西江大学で社会学と哲学を学び、韓国映画アカデミーで映画演出を専攻。多数の短編映画の脚本、演出を手掛け、「シネ21映画評論賞」「科学技術創作文芸・シナリオシノプシス部門」を受賞。2020年には長編映画監督作品「侵入者」(邦題「食われる家族」) が公開された。

文壇デビュー作となった長編小説『アーモンド』 (2017) は 第10回チャンビ青少年文学賞を受賞。 続いて出版された『三十の反撃(2017) は 第5回済州4・3平和文学賞を受賞している。他に、 短編小説集『他人の家』 (2021)、児童書『威風堂々キツネの尻尾(1)、(2)』 (2021、2022) がある。

邦訳版『アーモンド』 (訳:矢島暁子さん/祥伝社)で2020年本屋大賞翻訳小説部門第1位を、 続く邦訳版『三十の反撃』 (訳:矢島暁子さん/祥伝社)で2022年本屋大賞翻訳小説部門第1位を受賞。

 
■訳:矢島暁子(やじま・あきこ)さん

学習院大学文学部卒業。高麗大学校大学院国語国文学科修士課程で国語学を専攻。訳書に『アーモンド』『三十の反撃』のほか、チョ・ナムジュさん『ミカンの味』(朝日新聞出版)、イ・コンニムさん『世界を超えて私はあなたに会いにいく』(KADOKAWA)、イ・ギュテさん『韓国人のこころとくらし――「チンダルレの花」と「アリラン」』(彩流社)、キム・エランさんほか『目の眩んだ者たちの国家』(新泉社)、洪宗善さんほか『世界の中のハングル』(三省堂)など。

 

プリズム
ソン・ウォンピョン (著), 矢島暁子 (翻訳)

この恋が永遠でないことを知っている。
けれど感じることができるのは現在だけだ。

 
【関連】
本屋大賞

 


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