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【サッカー本大賞2024】宮市亮さん『それでも前を向く』が大賞を受賞

カンゼンは、優れたサッカー本に贈る「サッカー本大賞2024」の受賞作を発表しました。

 

サッカー本大賞2024が決定!

カンゼンが創設し、11回目を迎えた「サッカー本大賞2024」授賞式が、2024年4月24日に神田明神 明神会館で行われ、各受賞作品が発表されました。

2023年に刊行されたサッカー本より11作品が優秀作品として選出され、その中から、次の通り各賞がが決定しました。

 
<「サッカー本大賞2024」受賞作品>

 
■大賞
宮市亮さん『それでも前を向く』(朝日新聞出版)

 
■特別賞
島沢優子さん『オシムの遺産(レガシー) 彼らに授けたもうひとつの言葉』(竹書房)

 
■名著復刊賞
エドゥアルド・ガレアーノさん『スタジアムの神と悪魔――サッカー外伝・〔改訂増補版〕』(訳:飯島みどりさん/木星社)

 
■戦術・理論賞
ヘルマン・カスターニョスさん『フットボールヴィセラルトレーニング 無意識下でのプレーを覚醒させる先鋭理論[導入編/実践編]』(監修:進藤正幸さん、訳:結城康平さん/カンゼン)

 
■読者賞
(フットボールチャンネル上での読者投票で最も得票数が多かった本に贈られる賞)
宮市亮さん『それでも前を向く』(朝日新聞出版)
※大賞とW受賞

 

サッカー本大賞とは

サッカー本大賞は、2014年(平成26年)に設立された、サッカーに関する書籍を対象にした文学賞です。

「良い本はサッカーの見方を豊かにしてくれる。また、日本でサッカーがナンバー1スポーツになり、世界に誇れるサッカー文化を築いていくためには、高い志と情熱をもって作られた良質なサッカー書籍がもっともっと多く世に出て、多くの人に読まれて欲しい」
――サッカー本大賞の創設はそうした思いが出発点になっています。

 
【選考委員】(五十音順)

◎金井真紀(かない・まき)さん
1974年生まれ。文筆家・イラストレーター。任務は「多様性をおもしろがること」。
著書に『パリのすてきなおじさん』(柏書房)、『サッカーことばランド』(ころから)、『世界はフムフムで満ちている』(ちくま文庫)、『聞き書き世界のサッカー民 スタジアムに転がる愛と差別と移民のはなし』(カンゼン)、『日本に住んでる世界のひと』(大和書房)、『おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行』(岩波書店)など。

◎佐山一郎(さやま・いちろう)さん
作家、編集者。アンディ・ウォーホルズ『Interview』誌と独占契約を結んでいた『Studio Voice』編集長を経て1984年に独立。

著書に『東京ファッション・ビート』(新潮カラー文庫)、『「私立」の仕事』(筑摩書房)、『闘技場の人』(河出書房新社)、『サッカー細見 ’98~’99』(晶文社)、『デザインと人』(マーブルトロン)、『雑誌的人間』(リトル・モア)、『VANから遠く離れて ―評伝石津謙介―』(岩波書店)、『夢想するサッカー狂の書斎 ―ぼくの採点表から―』(カンゼン)、『日本サッカー辛航紀 愛と憎しみの100年史』(光文社新書)。

◎陣野俊史(じんの・としふみ)さん
1961年生まれ。文芸評論家、フランス語圏文学者。長崎生まれ。サッカー関連の著書に『フットボール・エクスプロージョン!』(白水社)、『フットボール都市論』(青土社)、『サッカーと人種差別』(文春新書)、翻訳書に『ジダン』(共訳、白水社)、『フーリガンの社会学』(共訳、文庫クセジュ)など。

◎幅允孝(はば・よしたか)さん
有限会社BACH(バッハ)代表。ブックディレクター。人と本の距離を縮めるため、公共図書館や病院、学校、ホテル、オフィスなど様々な場所でライブラリーの制作をしている。安藤忠雄さんが設計・建築し、市に寄贈したこどものための図書文化施設「こども本の森 中之島」では、クリエイティブ・ディレクションを担当。最近の仕事として「早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー)」での選書・配架、札幌市図書・情報館の立ち上げや、ロンドン・サンパウロ・ロサンゼルスのJAPAN HOUSEなど。神奈川県教育委員会顧問。

★サッカー本大賞公式X(Twitter):https://twitter.com/soccerbookaward

 

それでも前を向く
宮市 亮 (著)

高校卒業を待たずに18歳で、サッカーの本場・欧州のビッグクラブ「アーセナルFC」に加入し、将来を嘱望された宮市亮。
しかし、その後の歩みは苦難の連続だった。

・2013年3月、右足首の前距腓靭帯損傷
・2014年4月、右太もも裏(ハムストリング)の筋断裂
・2015年7月、左膝の前十字靭帯断裂
・2017年6月、右膝の前十字靭帯断裂(1回目)
・2022年7月、右膝の前十字靭帯断裂(2回目)

5度もの大ケガを経験してなお、なぜ前を向き続けられたのか──。
その力の源泉に迫る、初の自著。

繰り返される大ケガ、長く苦しいリハビリ、期待に応えられない後ろめたさ……。
思いどおりにならない現実と闘い続け、見つけた答えが、ここにある。

オシムの遺産(レガシー) 彼らに授けたもうひとつの言葉
島沢 優子 (著)

この世を去って1年が経とうとしている。2003年から2007年という短い時間ながら、日本サッカーの発展に多大な影響を与えたイビチャ・オシム(享年80)。ジェフユナイテッド市原・千葉をJリーグで優勝争いができるクラブにまで押し上げ、最後の2年弱は日本代表監督として過去に類を見ない躍動的なサッカーを見せてくれた。
そんなオシムから人知れず「もうひとつの言葉」を授かった人たちがいた。育成、普及、指導、教育、リーダーシップ研究、スポーツ医療…様々な分野でオシムのフィロソフィーを受け継ぐ11人の男たちの情熱と葛藤とは?
気鋭のスポーツジャーナリストが伝える
オシムが遺してくれたものを日本の未来にどう活かしていくべきか?

スタジアムの神と悪魔――サッカー外伝・改訂増補版
エドゥアルド・ガレアーノ (著), 飯島みどり (翻訳)

世界中のサッカーファン、ジャーナリストたちが読み継いできた、ウルグアイ・モンテビデオ生まれの作家エドゥアルド・ガレアーノの極上の”サッカー文学”/スポーツジャーナリズムの名作を、待望の改訂増補版でお届けします。

全156篇のエッセイが収録されており、ペレ、ガリンシャ、ジーコ、マラドーナ、プラティ二、フリット、バッジオ、ロナウド、ロナウジーニョ、ロマーリオ、ベベット、ジダン、メッシまで、古今東西の名選手や名試合、クラブやファン、社会・文化の諸相、W杯についてのエピソード、そして日々のサッカーの興奮、楽しさ、熱さ、そして”摩訶不思議”が描かれています。1930年代から2014年までのサッカーを巡る美と闇の日々、スタジアムにさす光と影――ボールと人間、そして政治、経済、権力――についての稀代のクロニクルです。

「もはや何年も前のことだが、カレリャ・デ・ラ・コスタで私とすれ違った子供たちに捧げたい。サッカーの帰り途、彼らはこう口ずさんでいた――勝ったさ、負けたさ、どっちにしても楽しかったな」―― エドゥアルド・ガレアーノ

フットボールヴィセラルトレーニング 無意識下でのプレーを覚醒させる先鋭理論[導入編]
ヘルマン・カスターニョス (著), 進藤正幸 (監修), 結城康平 (翻訳)

アルゼンチン発 科学×本能の融合
教育・芸術の創造性にも通ずる「無意識」をトレーニングする新たなパラダイム
神経科学の実用→瞬間的な認知の獲得→プレー実行スピードの加速

アーセン・ヴェンゲルは「サッカーの試合を変革する次のカギは、神経科学だ。次に学ぶべきステップは、脳のスピードなのだ」と言った。なぜなら、現代サッカーは肉体的、戦術的ともにもはや極限のレベルに到達し、リオネル・メッシが1秒でプレーを解決するように、今や無意識下でのプレーを覚醒させるフェーズを迎えているからだ。2022年のカタール・ワールドカップを制したアルゼンチン生まれの「ヴィセラルトレーニング」は、神経科学を実用的に用い、無意識をトレーニングすることで、瞬間的な認知を可能にし、プレー実行スピードを加速させる。ドリルトレーニング、アナリティックトレーニングといった伝統のトレーニングを覆し、エコロジカルアプローチ、ディファレンシャルラーニングのさらに上を行く、「本能、直感を刺激する」先鋭のトレーニング理論がいよいよベールを脱ぐ。

フットボールヴィセラルトレーニング 無意識下でのプレーを覚醒させる先鋭理論[実践編]
ヘルマン・カスターニョス (著), 進藤正幸 (監修), 結城康平 (翻訳)

タスク(目的、課題)に向けて「レイヤー(層)=変数」を重ね、実際の試合以上の複雑性を生み出す

阿部勇樹(元日本代表)推薦!「この先のサッカーのために何が必要か? 指導者として新たな発見があった」

上巻『フットボールヴィセラルトレーニング[導入編]』では、神経科学を実用的に用い、認知、意思決定、無意識下でのプレーを最適化するための理論を紹介した。
下巻『フットボールヴィセラルトレーニング[実践編]』では、タスク(目的、課題)に向けて「レイヤー(層)=変数」を重ね、選手、フィールドサイズ、ピッチ形状、ゾーン、ボール、ゴール、ゲート、時間、用具などを操作し、実際の試合以上の複雑性を生み出すヴィセラルトレーニングの構造を具体的に解説していく。

 
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