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【第34回齋藤茂吉短歌文学賞】佐藤通雅さん歌集『岸辺』が受賞

山形県は3月24日、第34回齋藤茂吉短歌文学賞の受賞作品を発表しました。

 

第34回齋藤茂吉短歌文学賞が決定!

第34回斎藤茂吉短歌文学賞の受賞作品は次の通りです。

 
<第34回斎藤茂吉短歌文学賞 受賞作品>

佐藤通雅(さとう・みちまさ)さん
『岸辺』(KADOKAWA)

受賞者の佐藤通雅さんは、1943年生まれ、岩手県水沢市出身。1966年、個人編集誌「路上」創刊。1961年に入会した「短歌人」を退会後あらゆる組織との関係を絶ち、「路上」のみを拠点として、創刊・批評活動を展開。歌論以外に童話論、童謡論、教育論などマルチな批評を掲載。元河北新報歌壇選者。

受賞作は佐藤さんの第12歌集で、佐藤さんのライフワークとも言うべき「路上」終刊を契機にまとめられたもの。東日本大震災の記憶を今なお現在形として抱えつつ、自らの老いと病気などに向き合う日々が、従来よりいくぶん自在さを増した文体で綴られています。

 
選考委員は、永田和宏さん(委員長/「塔」選者)、小池光さん(「短歌人」編集委員)、小島ゆかりさん(「コスモス」選者)、三枝昻之さん(「りとむ」発行人)。

 
なお、受賞者の佐藤さんには賞金100万円が贈られます。贈呈式は5月14日(日)に上山市体育文化センターで開催される「没後70周年 第49回斎藤茂吉記念全国大会」の席上で行われる予定。

 

齋藤茂吉短歌文学賞について

齋藤茂吉短歌文学賞は、山形県の生んだ歌人・齋藤茂吉が短歌文学の発展振興に寄与した功績を記念し、短歌の分野において優れた業績をあげた者を顕彰する全国レベルの賞として、山形県が平成元年度に創設した文学賞です。山形県知事を委員長とする齋藤茂吉短歌文学賞運営委員会が主催。

 
前年1月1日から12月31日までに発行された歌集・歌論・歌人研究等を対象とし、全国の有名歌人等203名に推薦を依頼し、19作品を選出。19作品について、1月に選考委員による予備選考を行い、4作品を選出。2月に選考委員会を開催し、選出された4作品から受賞者・作品を決定しています。

 

歌集 岸辺
佐藤 通雅 (著)

岸辺にはなにか聖書の感じあり帽とり額に水の光当つ

震災、病苦、そして戦争。時代の暗部は湖面にも揺蕩っている。さざ波は問いかけてくるだけで何も応えない。人間の業とは、命とは。実直な詩魂で深淵に迫る最新歌集。

 
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齋藤茂吉短歌文学賞 | 山形県

 


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