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第21回『このミステリーがすごい!』大賞「文庫グランプリ」受賞2作品を3・4月連続刊行

宝島社が主催する第21回『このミステリーがすごい!』大賞の「文庫グランプリ」を受賞した『禁断領域イックンジュッキの棲む森』が2023年3月7日、『レモンと殺人鬼』が2023年4月6日に宝島社文庫レーベルから刊行します。

 

「文庫グランプリ」受賞作品は“パニックサスペンス”と“どんでん返しミステリー”

『このミステリーがすごい!』大賞では、2020年度より「文庫グランプリ」を新設しています。同賞は、ミステリー&エンターテインメント作家・作品の発掘・育成を目的に、2002年に創設された新人賞です。受賞作品のみならず、編集部推薦の「隠し玉」として『死亡フラグが立ちました!』『珈琲店タレーランの事件簿』『スマホを落としただけなのに』など多くの作品を文庫で刊行し、映画やドラマなど映像化されるヒット作も生み出しています。

 
<第21回『このミステリーがすごい!』大賞「文庫グランプリ」受賞作品>

◆『禁断領域イックンジュッキの棲(す)む森』
著者:美原さつき(みはら・さつき)さん

舞台はアフリカのコンゴ。ボノボ調査隊を未知の恐怖が襲う「研究者×企業×野生」の刺激作。作家・冲方丁さん、推薦!

 
◆『レモンと殺人鬼』
著者:くわがき あゆさん

殺された妹の汚名をそそぐため、姉である美桜は彼女の足跡をたどり始める。
歪んだ人間たちの悪意が導く衝撃の結末! 怪作です!

 

ボノボの生息地を目指す調査隊を待ち受けるのは悪魔が潜む森…?アフリカのコンゴが舞台の壮大なパニックサスペンス『禁断領域 イックンジュッキの棲(す)む森』

【あらすじ】
大学院で霊長類学を専攻する季華が所属する研究室に、米国企業からコンゴでの道路建設に関する環境アセスメントへの協力依頼が舞い込む。調査対象であるボノボの生息地を目指してコンゴの奥地を進む調査隊。彼らは森の中から助けを求めにやってきた少年に出会う。その矢先、調査地付近の村で人々が何者かに惨殺され――。
霊長類学の聖地で繰り広げられる、衝撃のパニックサスペンス!

 
【選評】
◎野心的なテーマに挑む大型エンターテインメントで、ストーリーテリングも上々。(大森 望/翻訳家・書評家)
◎こりゃもうマイクル・クライトン直系の秘境冒険小説ということで、一気に読まされた。(香山ニ三郎/コラムニスト)

 
【受賞コメント】
大学時代のノートを整理していたとき、文化人類学の講義のメモを見つけて、霊長類を題材にした作品を書きたいという強い衝動に駆られました。哺乳類の中では霊長類が最も好きなので、サルをテーマにして書き上げた本作への思い入れは強いです。未知の霊長類との出会いを想い描きながら、キャラクターたちと共に想像のジャンルの中を旅する時間はとても楽しかったです。

 
<著者:美原さつき(みはら・さつき)さん プロフィール>

1986年9月生まれ、大阪府大阪市出身。東京都在住。滋賀県立大学・滋賀県立大学大学院では環境動態学を専攻。動物・魚類・昆虫グループの研究室に所属。農業害虫の基礎生態解明の一環でインドネシアの研究所に滞在経験あり。現在は衛生管理会社に勤務。趣味は昆虫採集。ブラックバスやブルーギル、モンクロギンシャチホコ、クマゼミなどさまざまな生き物を食した経験もあり。

 

どんでん返しに次ぐどんでん返し!爽快感すら感じさせる異色のスリラー!『レモンと殺人鬼』(4/6発売予定)

【あらすじ】
保険外交員の妹が殺された。生前、彼女が保険金殺人を行っていたという報道に、姉の「私」は驚愕する。妹がそんなことをするはずがない。私たち姉妹はかつて父親を少年犯に殺されたつらい過去を共有していた。私は妹の潔白を証明するため、独自に調査を始める。しかし、妹にとって不利な証拠ばかりが見つかるうえに、出所した元少年犯が行方をくらましたという情報が入る。妹は何を思い、誰に殺されたのか。混乱する私の身のまわりで、次々と不審な出来事が起こり始める。?

 
【選評】
◎一見単純に見えた事件は実は入り組んでおり、前半丹念に織り込まれた伏線が後半次々に炸裂する。(香山ニ三郎/コラムニスト)
◎後半の、やりすぎじゃないかというくらいの二転三転四転五転の展開にねじ伏せられました。登場人物それぞれの、ちょっと歪んだキャラクターも面白かった。(瀧井朝世/ライター)

 
【受賞コメント】
応募はしていたものの、実際に文庫グランプリをいただけるとは思わず、びっくりしています。連絡をくださった編集者の方の様子からして、実は『この水』とか『粉ミス』とかいう別の賞だった、ということもなさそうです。この幸運なチャンスを生かして、今後いっそうの技術力の向上に努めたいと思います。

 
<著者・くわがき あゆさん プロフィール>

1987年2月生まれ。京都府京都市出身・在住。京都府立大学文学部文学科国文学中国文学専攻卒業。現在は高校で国語教師として勤務。趣味はヨーロッパ旅行。

 

禁断領域 イックンジュッキの棲む森 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
美原 さつき (著)

ヒトとは――?
人類の本質に迫る問いにテンション高めで挑む人々のバチバチな生存競争(サバイバル)が秀逸!
――冲方 丁(作家)

レモンと殺人鬼 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
くわがき あゆ (著)

第21回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作。「二転三転四転五転の展開(瀧井朝世)」「前半丹念に織り込まれた伏線が後半次々に炸裂(香山二三郎)」と選考委員も絶賛。後半の怒涛の仕掛け、叙述トリック、ミステリーファンに刺さる要素が満載です。ストーリーは意外な方向へ展開し、予想もつかない結末に向かって猛スピードで二転三転していきます。虐げられ、常に社会の弱者だった主人公がついにブチギレて自立していく姿と、張り巡らされた伏線が次々に収斂していく様に、爽快感さえ感じさせる快作です。

 
【関連】
『このミステリーがすごい!』大賞

 


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