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ビジネス書情報誌『TOPPOINT』がWebサイトの2022年「年間閲覧数ベスト10」を発表! 1位は稲盛和夫さん『経営12カ条』

ビジネス書情報誌『TOPPOINT』がWebサイトの2022年「年間閲覧数ベスト10」を発表

ビジネス書情報誌『TOPPOINT』がWebサイトの2022年「年間閲覧数ベスト10」を発表

新刊ビジネス書情報誌『TOPPOINT(トップポイント)』は、定期購読者専用Webサービスにおける「2022年最も多く閲覧された書籍Best10冊」を発表しました。

 

2022年、ビジネスリーダーに最も多く読まれたビジネス書の要約は?

『TOPPOINT』は、毎月数多く出版されるビジネス関連の新刊書の中から「一読の価値ある本」を厳選し、その要約を紹介する月刊誌です。1987年の創刊以来、30年以上にわたって第一線のビジネスリーダーを中心に愛読され、現在1万名以上の読者の方々が購読しています。

 
 
同誌では、定期購読者専用Webサービス「TOPPOINTライブラリー」を提供し、最新号から過去のバックナンバーまで、『TOPPOINT』で紹介した約2000冊以上の書籍の要約を掲載しています。

毎年12月には年間閲覧数を集計、その年で最も多く読まれた上位10冊を選出しており、このたび「2022年最も多く閲覧された要約Best10冊」が決定しました。

 
【2022年最も多く閲覧された要約Best10冊】 ※敬称略

1位『経営12カ条 経営者として貫くべきこと』稲盛和夫/日経BP・日本経済新聞出版

2位『ザ・マネジャー 人の力を最大化する組織をつくる』ジム・クリフトン 他/日経BP・日本経済新聞出版

3位『BCGが読む経営の論点2022』ボストン コンサルティング グループ 編/日経BP

4位『解決できない問題を、解決できる問題に変える思考法』トーマス・ウェデル=ウェデルスボルグ/実務教育出版

5位『マッピング思考 人には見えていないことが見えてくる「メタ論理トレーニング」』ジュリア・ガレフ/東洋経済新報社

6位『アメリカとは何か 自画像と世界観をめぐる相剋』渡辺靖/岩波書店(岩波新書)

7位『「対話と決断」で成果を生む 話し合いの作法』中原淳/PHP研究所(PHPビジネス新書)

8位『運動脳』アンデシュ・ハンセン/サンマーク出版

9位『モチベーションの心理学』鹿毛雅治/中央公論新社(中公新書)

10位『成しとげる力』永守重信/サンマーク出版

 

1位は『経営12カ条 経営者として貫くべきこと』 「マネジメント」の指針となる書籍への関心が高まる

2022年、最も多く読まれた書籍は、『経営12カ条 経営者として貫くべきこと』(著:稲盛和夫さん/日経BP・日本経済新聞出版)でした。

著者は、今年8月24日に逝去された稲盛和夫さん。京セラ、KDDI、そしてJALと、経営の第一線を歩き続けた氏が、経営者は何を思い、何を行うべきか、貫くべき経営の要諦を説いた書です。「第1条 事業の目的、意義を明確にする」から「第12条 常に明るく前向きに、夢と希望を抱いて素直な心で」まで、氏の経営の集大成ともいうべき原理原則が力強く明快に語られています。

本書の要約が『TOPPOINT』のWEBサービスで公開されたのは10月下旬。公開直後から多くのアクセスがあり、短い期間にもかかわらず、今年、最も多く閲覧された書籍となりました。

 
◆「マネジメント」の指針となる書籍への関心が高まる

『TOPPOINT』の購読者は、約半数が経営者層、7割近くがマネジメント層です。知識欲が旺盛で、情報収集に熱心。そんなビジネスリーダー層が関心を寄せたのは、どのような書籍だったのでしょうか? 2位以下を紹介します。

 
◎『ザ・マネジャー 人の力を最大化する組織をつくる』(2位):ギャラップ社が世界中で行った調査を踏まえ、ミレニアル世代やZ世代といった若い世代が望むこと、部下の熱意を高める方法、効果的な会話術などを詳説する。

◎『BCGが読む経営の論点2022』(3位):コロナ後を見据えて、日本企業がとるべき戦略的アクションをボストン コンサルティング グループが提示する。2022年上半期の「TOPPOINT大賞」第8位。

◎『解決できない問題を、解決できる問題に変える思考法』(4位):自分の「問題の捉え方」を変え、これまでとは違う解決策を見つける思考法、「リフレーミング」のスキルの身につけ方を伝授する。

◎『マッピング思考 人には見えていないことが見えてくる「メタ論理トレーニング」』(5位):まるで地図を描くように物事を“俯瞰的に”捉え、考える ―― この「マッピング思考」の特長やトレーニング法を解説。

◎『「対話と決断」で成果を生む 話し合いの作法』(7位):参加者が人の話を聞かず、何も決まらない。そんな残念な話し合いを有意義な場に変えるためのヒントを、人材開発の研究者が説く。

◎『成しとげる力』(10位):日本電産を創業、世界一の総合モーターメーカーに育て上げた永守重信氏が、半世紀におよぶ経営者人生から導き出した哲学を語る。2022年上半期の「TOPPOINT大賞」大賞。

 
今回のラインナップから見えてくるのは、企業経営や組織運営といった「マネジメント」のあり方を見つめ直そうとするビジネスリーダーの姿です。

ウィズコロナ体制が模索される中、海外ではロシア軍によるウクライナ侵攻が勃発。また、国内では歴史的な円安や物価高に見舞われるなど、2022年は波乱の一年となりました。

そんな厳しい情勢下で、多くのビジネスリーダーは将来への危機感を募らせているのでしょう。今後、自社の経営はどこに向かえばよいのか。従業員が能力を十分に発揮できる組織運営とは…。2022年のBest10冊は、こうした問題意識の高まりを反映していると思われます。

また、従来の見方を変え、新しい発想を生み出すための思考法を説いた書籍が2冊ランクインしていることから、イノベーションを切望するビジネスリーダーが少なくないことがうかがえます。

 

経営12カ条 経営者として貫くべきこと
稲盛 和夫 (著)

経営者は何を思い、何を行うべきか。経営の第一線を歩き続けるなかで生み出され、稲盛氏自ら「経営の要諦」と位置づけている『経営12カ条』。本書では、その真髄をあますところなく語ります。

「世の複雑に見える現象も、それを動かしている原理原則を解き明かすことができれば、実際には単純明快です。こうした考えの下、『どうすれば会社経営がうまくいくのか』という経営の原理原則を、私自身の経験をもとにわかりやすくまとめたのが、『経営12カ条』です。

経営というと、複雑な要素が絡み合う難しいものと考えがちですが、理工系の出身だからでしょうか、私には、物事を本質に立ち返って考えていく習性があるようです。(中略)そして、物事の本質に目を向けていくなら、むしろ経営はシンプルなものであり、その原理原則さえ会得できれば、誰もが舵取りできるものだと思うのです」(まえがきより)。

京セラのみならず、KDDIや日本航空などの大企業から、中小企業に至るまで、あらゆる業種、業態における数々の実践のなかで有効性が証明されてきた実証済みの要諦です。

さらに本書では、経営12カ条について、条ごとにポイントをまとめた「要点」と、関連する稲盛氏の発言を抜粋した「補講」も収録しています。要点は、経営12カ条を実践できているかどうかを確認するための「チェックリスト」として、補講は、さらに理解を深めるためにお役立ていただけます。

経営をするために不可欠な「会計」の原理原則を説いた『稲盛和夫の実学』、門外不出・独創的な管理会計手法を明らかにした『アメーバ経営』、そして『経営12カ条』。本書の刊行で「稲盛経営3部作」がついに完結します。

 
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