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【第49回大佛次郎賞・第22回大佛次郎論壇賞】大佛次郎賞に星野博美さん『世界は五反田から始まった』 大佛次郎論壇賞は板橋拓己さん『分断の克服 1989-1990』が受賞

第49回大佛次郎賞&第22回大佛次郎論壇賞が決定!

第49回大佛次郎賞&第22回大佛次郎論壇賞が決定!

朝日新聞社は、優れた散文作品に贈る「第49回大佛次郎賞」および、優れた論考に贈る「第22回大佛次郎論壇賞」の受賞作品を発表しました。

 

第49回大佛次郎賞&第22回大佛次郎論壇賞が決定!

第49回大佛次郎賞および第22回大佛次郎論壇賞の受賞作品は次の通りです。

 
■第49回大佛次郎賞
星野博美(ほしの・ひろみ)さん
『世界は五反田から始まった』(ゲンロン)

 
■第22回大佛次郎論壇賞
板橋拓己(いたばし・たくみ)さん
『分断の克服 1989-1990 統一をめぐる西ドイツ外交の挑戦』(中公選書)

 
大佛次郎賞を受賞した星野博美さんは、1966年生まれ、東京都出身。国際基督教大学卒業。ノンフィクション作家、写真家。2001年『転がる香港に苔は生えない』で第32回大宅壮一ノンフィクション賞、2012年『コンニャク屋漂流記』で第63回読売文学賞「随筆・紀行賞」を受賞。著書に『謝々!チャイニーズ』『銭湯の女神』『のりたまと煙突』『迷子の自由』『愚か者、中国をゆく』『島へ免許を取りに行く』『みんな彗星を見ていた』『戸越銀座でつかまえて』『今日はヒョウ柄を着る日』、写真集に『華南体感』『ホンコンフラワー』など。

大佛次郎論壇賞を受賞した板橋拓己さんは、1978年生まれ、栃木県出身。2001年北海道大学法学部卒業、2008年同大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。成蹊大学法学部助教、准教授などを経て、2016年より教授。2022年より東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授。専攻は国際政治史。著書に『中欧の模索――ドイツ・ナショナリズムの一系譜』『アデナウアー――現代ドイツを創った政治家』『黒いヨーロッパ――ドイツにおけるキリスト教保守派の「西洋」主義、1925~1965年』、編著に『歴史のなかのドイツ外交』、共著に『EU政治論――国境を越えた統治のゆくえ』など。

星野さんと板橋さんには、それぞれ賞金200万円が贈られます。贈呈式は2023年1月27日に東京都内で、朝日賞、朝日スポーツ賞とともに開催。

 

大佛次郎賞および大佛次郎論壇賞について

大佛次郎賞は、小説、ノンフィクション、歴史記述など幅広い分野で活躍した作家・大佛次郎(おさらぎ・じろう)さんの業績をたたえて、1973年に朝日新聞社が創設。その形式のいかんを問わず、優れた散文作品に贈られます。

大佛次郎論壇賞は、大佛次郎賞の評論部門として2001年に創設。「よりよい社会の創造を目指し、日本の政治・経済・社会・文化・国際関係等をめぐる優れた論考」を顕彰します。

 

世界は五反田から始まった (ゲンロン叢書)
星野 博美 (著)

いつかここが焼け野原になったら、何が何でも戻ってきて、杭を打とう――30年前に手渡された、祖父が残した手記。便箋に綴られていたのは、家族の来歴と、地元五反田を襲った「もうひとつの東京大空襲」の記録だった。戦時下を必死で生きた祖父の目を通して、タワーマンションの光景が町工場の記憶と重なり合う。大宅壮一ノンフィクション賞作家が描いた、東京の片隅から見た等身大の戦争と戦後。

分断の克服 1989-1990 ――統一をめぐる西ドイツ外交の挑戦 (中公選書)
板橋 拓己 (著)

一九八九年に「ベルリンの壁」が崩壊し、ドイツ統一への機運が高まる。だがソ連のゴルバチョフは統一に反対。英仏やポーランドも大国ドイツの復活を危惧し、米国のブッシュは冷戦の勝利とNATOの維持拡大を優先する。冷戦後の国際秩序について各国の思惑が交錯する中、「ヨーロッパの分断」を克服する外交を展開したのが、西ドイツ外相ゲンシャーだった。本書はドイツ統一をめぐる激動の国際政治を、最新の史料を駆使し描き出す。

 
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