父母を殺した死刑囚、あなたならその命――救えますか? 「教場」シリーズ著者・長岡弘樹さんが長編医療ミステリ『殺人者の白い檻』を刊行
ドラマ化もされた〈教場〉シリーズで知られる長岡弘樹さんの長編医療ミステリ『殺人者の白い檻』がKADOKAWAより刊行されました。
〈教場〉シリーズ著者・長岡弘樹さんの最新作『殺人者の白い檻』について
長岡弘樹さんは2005年のデビュー以降、現代社会の襞に切り込むミステリ作品を多数刊行。特に警察学校を舞台にした〈教場〉シリーズは「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門1位、「本屋大賞」6位と大きくヒットし、フジテレビで2度テレビドラマ化されました。
今回の長編『殺人者の白い檻』は、両親を殺害して死刑判決を受けた男と、脳外科医と看護師の兄妹が対峙する医療ミステリです。死刑の意義、犯罪更生の理非、医師の倫理、それぞれの命題を通して生命の「軽重」の問いを突きつけます。
<あらすじ>
急患は、無実を叫ぶ死刑囚――『教場』の著者が挑む長編医療ミステリ
刑務所にほど近い総合病院に勤務する尾木敦也は、優秀な脳外科医だった。しかし、六年前に実家へ押し入った強盗に襲われて父と母を亡くして以来、深刻なスランプに陥っていた。
捨て鉢な日々を過ごす中、院長命令で緊急搬送されてきた死刑囚の開頭手術をしぶしぶ引き受けた敦也。術後、命を救った患者が両親を殺害した定永宗吾であったことを知る……。そして定永は、死刑判決後も、自身の犯行を一貫して否認していた。敦也と妹の看護師長・菜々穂は、リハビリを通して定永という人間と六年前の事件に、改めて向き合うことになるのだが……。
医師とは、刑罰とは。――そして真実は?
著者プロフィール
著者の長岡弘樹(ながおか・ひろき)さんは、1969年生まれ、山形県出身。筑波大学第一学群社会学類卒業。2003年「真夏の車輪」で第25回小説推理新人賞を受賞し、2005年に『陽だまりの偽り』でデビュー。
2008年『傍聞き』で第61回日本推理作家協会賞短篇部門を受賞。2013年刊行の『教場』は「週刊文春ミステリーベスト10」国内部門1位、「本屋大賞」6位となった。同作はフジテレビで2度、テレビドラマ化されて話題に。
他の著書に『119』『夏の終わりの時間割』『巨鳥の影』『線の波紋』『波形の声』『群青のタンデム』などがある。
殺人者の白い檻I 長岡 弘樹 (著) 憎き犯罪者と医師は、どう向き合えば良いのか? 犯罪者の生命は軽いのか、あるいは全ての人間と等しく重いものなのか? 事件の真実と真相はどこにあるのか? 死刑の意義、犯罪更生の理非、医師の倫理、それぞれの命題を通して生命の「軽重」の問いを突きつける、究極の医療ミステリ。 カバー装画:荻原美里 |
◆【第44回横溝正史ミステリ&ホラー大賞】優秀賞に浅野皓生さん「責」 | 本のページ
◆三千冊の本をのせて、移動図書館「本バスめぐりん」は街を駆け巡る! 大崎梢さん『めぐりんと私。』が文庫化 | 本のページ
◆昭和の刑事たちの生き様を見よ! 香納諒一さん『川崎警察 下流域』の続篇『川崎警察 真夏闇』が刊行 | 本のページ
◆太田忠司さん書き下ろしミステリ『おまえは生きなければならない』が刊行 | 本のページ