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毎公演1500人超を動員!男子校のタカラヅカ!?『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』が刊行 名門進学校の美しき男子中高生が魅せる“劇アツ”男子校ドキュメント!

鈴木隆祐さん著『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』

鈴木隆祐さん著『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』

鈴木隆祐さん著『東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡』が駒草出版より刊行されました。

 

それは文化祭の“出し物”から始まった

はじまりは2003年。愛知県にある名門男子校、東海高校・中学校――この学校の文化祭実行委員長でもあった生徒会長は悩んでいました。

「今年のステージでなにか盛り上がる出し物はできないか……」

 
その時ふと頭をよぎったのは、当時話題になっていた「ウォーターボーイズ」。
男子高校生によるアーティスティックスイミングです。

これをヒントに自分たちだけのオリジナリティを求めたどりついたのが、男子校のオール男性キャストで「宝塚歌劇」を演じるというアイディアでした。
そして自分たちを、「タカラヅカ」を逆から読んで「カヅラカタ歌劇団」と名付けたのです。

 
文化祭当日まで半年を切っていましたが、「やる以上はおふざけのパロディにはしたくない」という決心のもと、本物志向で猛練習。本家・宝塚歌劇団を実際に観劇して研究し、ガラス張りの駅ビルを鏡にして群舞を練習したり、当日朝までかかって場面転換の練習をしたり。

さらに、もともとヅカファンだった彼らの母親たちがメイクや衣装作りを、バレエの心得がある姉たちがダンス指導を買って出てくれました。

 
そうして迎えたカヅラカタ歌劇団の初公演「ベルサイユのばら ~アンドレ編」は大成功を収めました。
SNSもない時代に口コミで噂が広がって、会場は1500人もの観客でいっぱいになり、外にも400人以上があふれるほどの大盛況となったのです。

 

本気すぎる!男子校版タカラヅカ

伝説となったこの年の文化祭以来、後輩たちが“伝説を伝統に”という精神を受け継ぎ、カヅラカタ歌劇団は成長を続けました。

 
外部からダンスの先生・歌の先生・メイクの先生が指導に来てくれるようになり、演じる男子生徒たちも驚くほどレベルアップ。オーラを放つ男役は華麗なダンスやアクションを披露し、清楚なドレスに身を包んだ娘役はハイトーンのテノールを響かせます。そして卒業後には声楽家として海外へはばたいたり、2.5次元舞台などで俳優として活躍するOBを輩出するほどになりました。

 
また公演にはオーケストラ部の生演奏も導入し、本番運営の技術スタッフやパンフレットデザイン、衣装制作なども近隣の専門学校が実習を兼ねて協力してくれるようになりました。最近ではセットに代わるプロジェクション・マッピングまで活用されています。

もちろん、息子とペアを組み、公演時の丁寧なメイクや早着替えのサポートなどをしてくれる母親たちによる「すみれ会」の存在も忘れてはいけません。

 
こうして様々な人の力を借りて公演は本格さを増していき、ついには文化祭の一環から独立公演に。そしてチケットも抽選となり、毎公演の定員1500席が埋まるほどの人気を誇っています。

発足から20年経つカヅラカタ歌劇団は、現在もなお観客を魅了し続けているのです。

 

胸をアツくする、カヅラカタ歌劇団の青春

こうした彼らの物語は2012年にTBS系で「ハイスクール歌劇団☆男組」としてドラマ化され、さらに舞台にもなって天王洲銀河劇場で上演されました。また、中村世子さんの漫画『レビュダン!』(講談社)のモデルにもなっています。

 
本書で著者はそんなカヅラカタ歌劇団に足掛け5年に渡って密着し、フィクションではなく、ドキュメントとしてありのままの彼らの姿を描こうとします。

そして「なぜカヅラカタ歌劇団がこんなにも多くの人々を熱狂させ続けるのか?」その人気の秘密に迫りつつ、コロナ禍となった激動の2021年の彼らの青春をも目撃します。

 
団員たちの日々の努力だけでなく、顧問の先生方や家族、舞台演出・衣装・パンフレット製作など舞台裏を支えるすべての人びとの姿を丹念に描いた渾身の一冊です。

 

著者プロフィール

著者の鈴木隆祐(すずき・りゅうすけ)さんは、1966年生まれ。長野県出身。法政大学文学部在学中より、出版社で雑誌編集に従事。その後、フリーに。教育・ビジネス分野に造詣が深く、著名な起業家との共著も多い。また、食べ歩きを密かなライフワークとする。

『名門高校人脈』(光文社新書)、『全国創業者列伝』(双葉新書)、『東京B級グルメ放浪記』(光文社知恵の森文庫)、『リーダーになる勇気』(共著・日本実業出版社)、『コピーライターほぼ全史』(日本経済新聞出版)、『転職思考で生き抜く』(日経BP社)など著書多数

 

東海高校・中学校 カヅラカタ歌劇団の奇跡
鈴木 隆祐 (著)

名門進学校の美しき男子中高生が魅せる
華麗なるミュージカルの祝祭!

男子だけで宝塚の世界を再現しようと、20年前に発足したカヅラカタ歌劇団。
歌・ダンス・メイク・衣装・舞台装置……
本家に迫る熱量と華やかさで多くの観客を魅了し、進化を続けています。
これぞまさに、学ぶ力がもたらす“奇跡”の見本なのです!

2003年、愛知県の名門校『東海高校・中学校』でカヅラカタ歌劇団はその産声をあげました。
そして今、劇団は20期を迎え、秋の公演に向け動き出しています……

宝塚へオマージュを捧げる、男子中高生だけで演じるミュージカル。
カヅラカタ歌劇団とは、男子が宝塚の演目を、しかも本物そっくりに大きな熱量をもって演じる部活動。
会場である同校講堂の座席数は1500人ですが、全公演が満席となるほどの人気を博し、訪れる観客を魅了し続けています。
そんなカヅラカタ歌劇団を足かけ5年に渡り追い続け、彼らがいかにして多くの人々を熱狂させ続ることができたのか、また20周年を迎えるまでの軌跡はいなるものだったのか、その姿に迫ります。

団員の努力だけではなく、彼らを支える顧問の先生方や家族、舞台演出・衣装・パンフレット製作など、多くの人々が支え、その華麗なる舞台へと繋がります。
日々の努力の歴史、舞台裏を支える人たちの姿を丹念に描いた一冊です。

 
【出版社からのコメント】
2003年、愛知県の名門校の東海高校・中学校で「カヅラカタ歌劇団は産声をあげました。当時の文化祭実行委員長が文化祭を盛り上げる企画として、その頃映画やドラマで話題になっていた『ウォーターボーイズ』をヒントに思いついたものです。『単なる模倣では終わらせない! 』という強い意志のもと、自分たちだけのオリジナリティを追い求め宝塚歌劇へと辿り着き、文化祭では1500人を超える観客を集めて大成功を収めます。

その熱意は現在まで伝わり続けていて、毎公演定員1500人の席は満員。訪れる観客を魅了し続けています。
そんなカヅラカタ歌劇団を4年に渡り取材を重ね、カヅラカタ歌劇団が多くの人々を熱狂させ続ける理由に迫りました。
団員たちの日々の努力、舞台裏を支えるすべての人びとの姿を丹念に描いた一冊がここにあります。

 


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