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天真みちるさん『こう見えて元タカラジェンヌです』遅れてきた社会人篇が刊行

天真みちるさん著『こう見えて元タカラジェンヌです 遅れてきた社会人篇』(左右社)

天真みちるさん著『こう見えて元タカラジェンヌです 遅れてきた社会人篇』(左右社)

元タカラジェンヌ・天真みちるさん著『こう見えて元タカラジェンヌです 遅れてきた社会人篇』が左右社より刊行されました。

 

タカラジェンヌがサラリーマンに!? 歌って踊れるサラリーマン、爆誕!

華やかな「タカラヅカ」において、一癖も二癖もある“おじさん”役を全力で演じきった名バイプレイヤー天真みちるさん。宝塚時代のエピソードを綴った前作『こう見えて元タカラジェンヌです』は発売されるやいなや話題を呼び、テレビ朝日「激レアさんを連れてきた。」への出演ほかメディアでも注目を集めました。

 
その続編にあたる『こう見えて元タカラジェンヌです 遅れてきた社会人篇』が3月に発売されました。宝塚退団後、会社員として働き始めた著者が一般社会と宝塚のギャップにおののきながらも突き進む日々をユーモラスに綴ったエッセイです。

GMOクリエイターズネットワーク株式会社が運営するフリーランス向けメディア・FREENANCE MAG byGMO (https://freenance.net/media/) での連載に書き下ろし3篇を加えて書籍化されました。

 
<内容紹介>

「情報量の多いおじさん役者」が退団後二週間でサラリーマンに!
タカラヅカと一般社会のギャップにおののきながら、タンバリン片手に突き進む。
会社勤めからのフリーランス転向、家を買い、ひとりで生きていく覚悟を決めた直後に運命の人とまさかの結婚……フィナーレは、歴代トップスターたちが出演する「エリザベート ガラ・コンサート」への大抜擢!
地上に降り立った元タカラジェンヌ、右往左往のセカンドキャリア!

 

知られざる宝塚OGのリアルに出会える爆笑エッセイ!

俳優・佐藤二朗さん推薦!
「宝塚の佐藤二朗」の一切の気取りを排した文才に、「佐藤二朗」は嫉妬を覚える。

 
◆地上に舞い降りたタカラジェンヌのリアル! (本文より一部紹介)

皆さんは、タカラジェンヌが卒業した後、どんな職業に就くか御存知だろうか?
劇団では、1年で約30~40名のタカラジェンヌ達がそれぞれのスキルを用いて次のステップに進むべく卒業している。
テレビ、舞台などのエンターテインメント業を更に極めていく方(トップスターさんや、スターさんが多い)、劇団生活のノウハウを活かし受験スクールの講師になる方、アクセサリーや美容コンテンツのプロデュースをされる方……と、様々な方向へ羽ばたいていく元タカラジェンヌ達。そんな「次のステージ」をどこにするかは、意外と突拍子もないいきさつで決まったりする。
(「第2場 転職したらプロデューサーになった件」)

***

ふと、かつて卒業された上級生の方が観劇に来られた際に仰っていた言葉を思い出した。それは、
「辞めてから初めて宝塚を観たら、戻りたいと思って胸がギュってなっちゃった」
ということだった。
もちろん人それぞれだろうとは思いつつ、「自分はどう感じるんだろう……?」ということが、突然気になり始めてしまった。そんな問いに気を取られていると、いつのまにやら時は過ぎ、「ブ―」という開演ベルの音で我に返った。
いよいよ幕が上がる。
(「第4場 ギックリ首と卒業後初のタカラヅカ」)

***

「これからはタカラヅカという組織だけじゃなく、様々な環境で自分にできることが何かを知ろう」
そんな思いを胸にタカラヅカを卒業した。
それを実現させる為には、もっと……自由に飛び回る必要がある……。
……自由、に……?
「それって……会社を辞める……ってこと?」
思考がここまで辿り着いた時、ふと我に返った。
気まぐれで飽きっぽい性格ながら、タカラヅカには音楽学校を含め15年間在籍した。
そんな自分の心から、「辞める」という言葉がこんなにも早く発せられるとは思っていなかった。だが……。
(「第13場 さらばサラリーマンたそ」)

 

本書の目次

ごあいさつ

第一幕
第1場 「元」タカラジェンヌとしての第一歩
第2場 転職したらプロデューサーになった件
第3場 SNSデビューと恐るべき議事録
第4場 ギックリ首と卒業後初のタカラヅカ
第5場 新人サラリーマンのブルース~新たな肩書を求めて?
第6場 プレイヤー天真へのお仕事
第7場 初めての脚本依頼
第8場 与えられた試練~30日後に泣くたそ~
第9場 「演出家」への険しい道のり
第10場 タンバリン芸人としての需要
第11場 ドキュメントオブ天真爛漫ショー
第12場 みんな違ってみんないい、こともない
第13場 さらばサラリーマンたそ

第二幕
第14場 フリーランスたその誕生
第15場 書けるの? 書けないの? どっちなんだい!
第16場 フリーランス・テンマの日記~自由と地獄の輪舞曲?
第17場 ジャーニーオブ断食道場
第18場 静寂の中で生まれたもの
第19場 ラブストーリー(仮)は突然に
第20場 約4坪のお見合い会場
第21場 新感覚のプロポーズ

フィナーレ
第22場 エリザベート・ガラ・コンサートへの道のり
第23場 稽古場日記~アニバーサリーバージョン~
第24場 稽古場日記~フルコスチューム・スペシャルバージョン~

さよなら皆様
社会人・天真みちる(第一期)のあゆみ

 

著者プロフィール

著者の天真みちる(てんま・みちる)さんは、2006年宝塚歌劇団に入団、花組配属。老老(若は皆無)男女幅広く男役を演じる。また、タンバリン芸でも注目を集める。2018年10月に同劇団を退団。

2021年「たその会社」設立。代表取締役を務め、「歌って踊れる社長」に。舞台、朗読劇、イベントなどの企画・脚本・演出を手掛ける傍ら、自身もMCや余興芸人として出演している。

著書に『こう見えて元タカラジェンヌです』(左右社)。愛称は「たそ」。

 

こう見えて元タカラジェンヌです 遅れてきた社会人篇
天真みちる (著)

シリーズ累計2万部突破!元タカラジェンヌのリアルライフを描く大爆笑エッセイ誕生!

宝塚歌劇団で「情報量の多いおじさん役」として愛された天真みちる=「たそ」による大人気エッセイ『こう見えて元タカラジェンヌです』に、待望の続編が爆誕!
タカラヅカ退団後二週間で企業に就職して「歌って踊れるサラリーマン」になり、華麗なる歌劇団と一般社会のギャップにおののきながら、慣れない議事録作成、初めての脚本執筆、 演出家への険しい道のりをタンバリン片手に突き進む。
フリーランス転向の決意、ひとりで生きていく覚悟を決めた直後に運命の人とまさかの結婚……そしてフィナーレは、歴代トップスターたちが総出演の『エリザベート ガラ・コンサート』への大抜擢!

地上に降り立った元タカラジェンヌ、右往左往のセカンドキャリア!

<既刊>

こう見えて元タカラジェンヌです
天真みちる (著)

清く正しく……おもしろく!?
100年以上の歴史を持ち「清く、正しく、美しく」をモットーに女性たちが歌い踊る宝塚歌劇団。その美しさでファンを魅了するスターの隣には、角刈りの車引き・モヒカンのチンピラ・麻薬密売人などクセの強いおじさん役で唯一無二の存在感を発揮した名コメディエンヌ「たそ」の姿があった……。
一次敗退の翌年のタカラヅカ合格、先輩スターに囲まれ興奮の入団と次々にのしかかる試練、奇跡のSMAP×SMAP出演で「タンバリン芸人」になったエピソードなど、音楽学校入学から宝塚歌劇団卒業まで15年の月日をコミカルに描く。
「宝塚に新ジャンルを築いた」と言われた伝説の元タカラジェンヌによる、誰も知らない爆笑宝塚エッセイ。

***

宝塚歌劇団に在籍する生徒たちは皆、「トップスター」を目指し、日々精進している。
そんな華やかな世界で「私は」というと、主役の吸血鬼に血を吸われめちゃめちゃ狂う不動産仲介人を演じたり、裏で麻薬を密売している医者を演じたり、女装する医者を演じたり(医者多いな)、モヒカンの用心棒、角刈りの車引き、邪馬台国のみずら結いの人、常に半目(薄目)状態の右大臣等々……トップスターやスターを目指す方々からはだいぶかけ離れた「情報量の多いおじさん」を演じることを極めていた。
まさか、タカラヅカの作品にそんな人が出てくるなんて信じられない! と思う方もいらっしゃるだろう。
しかし、在団2年目ですでにおじさん街道まっしぐらだった私は、いかに「老けるか」を考えながら毎日を過ごし、卒業するまでにありとあらゆるタイプの「髭」をつけ、よりリアルな「シワ・シミ」の再現など、様々な「逆アンチエイジング」方法を見出したのだ……。
ここまで読んだ方はもしかしたら、「天真みちるは、おじさん街道を突っ走るために宝塚に入団したのか」?とお思いになったかもしれないが、受験当時はノールックの全く予想していなかった未来だった。
「第1場 偉大なるタカラヅカを凡庸な私が目指したキッカケ」より

 


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