韓国発YA小説『ペイント』名言感想文コンクールを開催 韓国で30万部のベストセラーとなった、名言がいっぱいと話題の本作の魅力とは?
『アーモンド』を生んだ「チャンビ青少年文学賞」の受賞作、『ペイント』邦訳版が10月に刊行されました。本作には、親と子、家族の在り方を問う、鋭い名言が多々あります。
そうした名言とともに、感想をつぶやく感想文コンクールが、2022年1月31日までツイッターで開催中です。
『ペイント』名言感想文コンクール 開催概要
<開催概要>
「#ペイント名言感想文コンクール」をつけて、気に入ったフレーズと本の感想をツイートして応募。
イ・ヒヨンさん(原作者)、小山内園子さん(翻訳者)、編集部が選考し、5名にオリジナル図書カード(1000円分)を贈呈。
応募は2022年1月31日まで。
★キャンペーン詳細:https://twitter.com/ep_syoseki/status/1473527721741647874
#ペイント名言感想文コンクール 開催!
韓国では名言ザクザクと話題の本作。日本読者の皆様は、どんな台詞がぐっときましたか?
お気に入りの台詞とともに、ハッシュタグをつけて感想をつぶやいてみてください! 感想をいただいた方のなかから5名様に、特製図書カード(1000円分)があたります! pic.twitter.com/uy23x8dSBR— イースト・プレス書籍1部 (@ep_syoseki) December 22, 2021
「世の中のどんな親も、事前に完璧な準備なんてできないじゃないですか?」
「君たちは外の子と違って、親を選べる子どもなんだよ」
本書は、人口が減少し続けた結果、国家が子どもを育てる施設がつくられた近未来の物語。
子どもを産んでも育てることができなくなった人々によって、国家の育児施設「NCセンター」に預けられた主人公ら少年たちが、面接をして親を選ぶというあらすじです。
成人する前に、センターに応募してきた親候補の中から自分の親を選ぶ――。
NCセンターで子どもたちを見守るスタッフが、主人公に話したのがこの台詞「君たちは外の子と違って、親を選べる子どもなんだよ」です。
「十五点の親と、仕方なく生きている子どもだっているよ」
外の世界にはもちろん、「普通の親子」もいます。彼らは親を選べない、いわば「親ガチャ」です。
親を選べるということは、何を意味するのか。そうしたことをかんがえさせたられる台詞です。
「世の中のどんな親も、事前に完璧な準備なんてできないじゃないですか?」
一方で、親になることとは何かを問う台詞も、本作には登場します。
子であること、親になること。
誰しも、多かれ少なかれ、親子関係について悩むものです。
本作を通して、様々な立場から、家族や親子について、考えを深めてみてはいかがでしょうか。
著者プロフィール
■著者:イ・ヒヨン(李喜榮)さん
短編小説「人が暮らしています(사람이 살고 있습니다)」で2013年に第1回キム・スンオク文学賞新人賞大賞を受賞してデビュー。
2018年『ペイント』で第12回チャンビ青少年文学賞を受賞。25万部を越える大ベストセラーとなる。さらに同年『きみは誰だ(너는 누구니)』で第1回ブリットGロマンススリラー公募展大賞も受賞した。他に長編小説『普通のノウル(보통의 노을)』、『サマーサマーバケーション(썸머썸머 베케이션)』などがある。
■訳者:小山内園子(おさない・そのこ)さん
東北大学教育学部卒業。社会福祉士。
訳書に、ク・ビョンモさん『四隣人の食卓』(書肆侃侃房)、キム・ホンビさん『女の答えはピッチにある』(白水社)、カン・ファギルさん『別の人』、共訳書に、イ・ミンギョンさん『私たちにはことばが必要だ』、『失われた賃金を求めて』(タバブックス)、チョ・ナムジュさん『彼女の名前は』(筑摩書房)など。
ペイント イ ヒヨン (著), 小山内 園子 (翻訳) 「君たちは、親を選べる子どもなんだよ」 韓国で25万部。ブレイディみかこ氏推薦。 事情により子どもを育てられなくなった親が、子どもを預ける「NCセンター」が設立された近未来。そこでは子どもが親を選ぶ面接「ペイント(ペアレントインタビュー)」が行われている。そんなNCセンターに在籍する17歳の少年ジェヌが、この物語の主人公。 20歳のセンター退所期限までに親をみつけなれば、センター出身という経歴がIDカードに刻まれる。過去にNCセンター出身者による犯罪が行われたことで、社会にはNCセンター出身者への偏見が存在し、その経歴が刻まれないよう、子どもたちは必死にペイントを続けている。 |
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