現代歌人協会賞受賞作家・小佐野彈さん自伝的青春小説『僕は失くした恋しか歌えない』が刊行 歌集『銀河一族』も同時刊行
オープンリーゲイとして創作を続ける現代歌人協会賞受賞作家・小佐野彈さんの自伝的青春小説『僕は失くした恋しか歌えない』が、新潮社より11月29日に刊行されます。なお、歌集『銀河一族』が短歌研究社より同日発売となります。
「親ガチャ大当たり!」でも人生はそんなに甘くない!
実らないからこそ、恋はかがやいて見えるのだろうか……。
超美女に告白されても応えられない自分への焦り、意中の男性に告白しては振られてばかりの高校生活、絶対的な味方だと思っていた母との軋轢──オープンリーゲイとして創作を続ける著者が、自らのセクシャリティに戸惑う少年のリアルな青春を描きます。
【あらすじ】
性愛の対象が同性であることに気付いたのは、中学生の頃だった――。
有名企業の経営者一族に生まれ、何不自由ない学生生活を送っているフリをしていた「僕」だったが、ある日、同級生男子への思いを綴った「妄想ノート」がクラスの女子に見つかってしまい……。同級生への初恋、出会い系サイトでの冒険、そして人生初の大失恋に家族への露呈――折々で胸に沸き起る狂おしいほどの恋情を歌にしながら、「恋に恋する」ゲイの「僕」が、出会いと別れを経て大人になっていく過程を、瑞々しい短歌と90年代カルチャー満載で描く自伝的青春小説。
<本書の注目ポイント>
◆「親ガチャ」大当たり! でも、人生は甘くない。
「グループ企業の御曹司」として生まれ、「幼稚舎から慶應」のセレブ人生。大学卒業後は「台湾で起業」し、「オープンリーゲイ」の歌人として新人賞を総なめ……ドラマのような人生を送ってきた著者が、セレブならではの苦悩や、「普通じゃないこと」に対する恐怖、叶わぬ恋への渇望を赤裸々につづった自伝的青春小説!
◆全編にちりばめられる眩い恋の歌――まさしく、現代版『伊勢物語』!
15歳のときの初恋から台湾に渡るまで、青春時代の7年間に「僕」が出会った恋を、物語の中に短歌を交えて綴ります。
◆シングルマザーとゲイの息子。これからの時代の家族の物語。
12歳のときに両親が離婚してから「絶対的安全地帯」だった母に、本当の気持ちを伝えられるのか……葛藤し、衝突しながらも自立へと向かっていく「僕」と母の絆に感涙必至!
◆31文字がエモい。SNSきっかけで再ブームの≪短歌≫
大ヒット『ホスト万葉集』の編者でもある著者による、ありのままをぶつけた渾身の新作短歌が満載!
著者プロフィール
著者の小佐野彈(おさの・だん)さんは、1983年生まれ。東京・世田谷出身。1997年、慶應義塾中等部在学中に作歌を始める。慶應義塾大学経済学部卒業。大学院進学後に台湾にて起業。現在、台湾台北市在住。
2017年「無垢な日本で」で第60回短歌研究新人賞を受賞。2018年、第一歌集『メタリック』(講談社)刊行。2019年第12回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞、第63回現代歌人協会賞を受賞。2019年6月に初の小説『車軸』(集英社)刊行。また、俵万智さん、野口あや子さんとの共編書に『ホスト万葉集』『ホスト万葉集 巻の二』がある。最新歌集は『銀河一族』(短歌研究社/11月30日発売)。
僕は失くした恋しか歌えない 小佐野 彈 (著), 青山裕企 (写真) 性愛の対象が同性であることに気付いたのは、中学生の頃だった――。 |
銀河一族 小佐野彈 (著) 戦後一代で財を築き、政財界にも力を及しフィクサーと呼ばれた男。その一族に生まれた苦悩、”家”からの解放。また、オープンリーゲイとして生き、表現をつづける著者の幼少期からの性に対する違和感や受容、葛藤を短歌で描く。 |
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