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【第29回萩原朔太郎賞】岸田将幸さん『風の領分』が受賞

第29回萩原朔太郎賞が決定!

第29回萩原朔太郎賞が決定!

前橋市は9月3日、第29回萩原朔太郎賞の受賞作を発表しました。

 

第29回萩原朔太郎賞が決定!

第29回萩原朔太郎賞の選考会が9月3日、前橋文学館で開催され、次の通り受賞作が決定しました。

 
<第29回萩原朔太郎賞 受賞作品>

岸田将幸(きしだ・まさゆき)さん
『風の領分』(書肆子午線)

 
受賞者の岸田将幸さんは、1979年生まれ。愛媛県出身。詩人。現在、農家。2010年に詩集『〈孤絶-角〉』(思潮社)で第40回高見順賞、2015年に詩集『亀裂のオントロギー』(思潮社)で第6回鮎川信夫賞を受賞。

岸田さんには、正賞として萩原朔太郎像(ブロンズ像)、副賞として100万円が贈られます。

 
選考委員は佐々木幹郎さん(詩人)、建畠晢さん(詩人・美術評論家)、松浦寿輝さん(詩人・小説家・東京大学名誉教授)、三浦雅士さん(文芸評論家)、吉増剛造さん(詩人)。
選評は、文芸誌『新潮』11月号に掲載されます。

 
なお、最終候補作は、以下の6作品でした。

【最終候補作】
◎田口犬男さん『ハイドンな朝』(ナナロク社)
◎岸田将幸さん『風の領分』(書肆子午線)
◎山田亮太さん『誕生祭』(七月堂)
◎須永紀子さん『時の錘り。』(思潮社)
◎大崎清夏さん『踊る自由』(左右社)
◎貞久秀紀さん『外のなかで』(思潮社)

 

萩原朔太郎賞について

萩原朔太郎賞は、前橋市が市制施行100周年を記念して、平成4年(1992年)に制定されました。前橋市と萩原朔太郎賞の会が主催。

前橋出身で、口語自由詩を確立し日本近代詩に大きな足跡を残した詩人・萩原朔太郎の業績を永く顕彰し、日本文化の発展に寄与するとともに、市民文化の向上に資することを目的とした賞で、現代詩における最も優れた作品に贈られます。毎年8月1日から翌年7月31日までに発表された作品を対象とします。

 

風の領分
岸田 将幸 (著)

ごらん、これがほんとうの正午の火照り。きみに影をつくる、生きて在ることの静かな明るさ(「月明かり」)

現代詩の主体と詩語のありかを問い続けてきた詩人・岸田将幸。
前詩集『亀裂のオントロギー』から7年、静かなる耐久の時間を経て、限りある存在の地平から詩にゆるやかな解放をもたらす待望の第六詩集。
「本書は単純な章立てで構成した。この四つの場所を行ったり来たりしているのが近年の詩の正直な姿で、それ以上ではない。あとは、おぼつかない生活があるだけである。/それでも、僕は依然として誰かを、何かを説得しようとしている。」(「後書」)

 
【関連】
第29回萩原朔太郎賞の受賞者が決定|前橋文学館

 


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