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【第34回富田砕花賞】文月悠光さん『パラレルワールドのようなもの』が受賞

芦屋市(兵庫県)は、優れた現代詩の詩集に贈る「第34回富田砕花賞」の受賞作品を発表しました。

 

第34回富田砕花賞が決定!

第34回富田砕花賞には115詩集の応募があり、応募詩集の中より推薦委員(メンバー非公表)が最終候補作品となる5作品を推薦。そして最終候補作品を対象に選考委員会が開催され、次の通りを受賞作品が決定しました。

 
<第34回富田砕花賞 受賞作品>

文月悠光(ふづき・ゆみ)さん
『パラレルワールドのようなもの』(思潮社)

 
受賞者の文月悠光さんは、1991年生まれ、北海道出身。16歳で現代詩手帖賞を受賞。高校3年時に発表した第1詩集『適切な世界の適切ならざる私』(ちくま文庫)で、中原中也賞、丸山豊記念現代詩賞を最年少18歳で受賞。詩集に『屋根よりも深々と』(思潮社)、『わたしたちの猫』(ナナロク社)、、エッセイ集に『洗礼ダイアリー』(ポプラ社)、『臆病な詩人、街へ出る。』(立東舎)。2023年度より武蔵野大学客員准教授。

文月さんには、賞金30万円が贈られます。贈呈式は11月16日(木)午前10時30分から芦屋市立美術博物館(芦屋市伊勢町12番25号)で開催。

 
選考委員は、季村敏夫さん、たかとう匡子さん、時里二郎さん。選考委員講評、決定までの経過など詳細は、https://www.city.ashiya.lg.jp/gakushuu/saika.html をご覧ください。

また、今回応募された115詩集は11月の贈呈式から1年間、富田砕花旧居(https://www.city.ashiya.lg.jp/bijutsu/bunkashisetsu.html)で展示されます。

 
なお、第34回富田砕花賞の最終候補作品は以下の5作品でした。

【最終候補作品】
◎『初めあなたはわたしの先に立ち』(花潜幸さん)
◎『物語はおしゃべりより早く、汽車に乗って』(坂多瑩子さん)
◎『69』(近藤洋太さん)
◎『パラレルワールドのようなもの』(文月悠光さん)
◎『グラス・ランド』(水嶋きょうこさん)

 

富田砕花賞について

富田砕花賞は、1990年に詩人・富田砕花(とみた・さいか)の生誕100年と、芦屋市制施行50周年および芦屋市教育委員会設置40周年を記念して創設された文学賞です。

富田砕花が晩年を過ごした兵庫県芦屋市と芦屋市教育委員会が主催(2015年までは富田砕花顕彰会が主催、兵庫県芦屋市・芦屋市教育委員会が共催)し、優れた現代詩の詩集に贈られます。

前年7月から当年6月末日までに刊行された奥付のある詩集(翻訳・アンソロジー・復刻・遺稿詩集及び電子書籍等は除く)を対象とします。

 

パラレルワールドのようなもの
文月悠光 (著)

私は今も踊り場に立っているのだ。
幼い自分を受け止めて、
彼女が生きる世界を変えるために。
(「痛みという踊り場で」)
「今日、一篇、文月悠光の詩を読む。すると明日が来る。生きようと思う日が。」(小池昌代)。
「正気でない文月さんの帯を書くなんて私にはできない……。ただ、女に生まれてよかったと初めて思ったの」(夏木マリ)。
中原中也賞詩人、新境地に立つ26篇。6年ぶり、待望の第4詩集! 
装幀=川名潤、カバー写真=小山泰介

 
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