医療マンガ生誕50周年!日本初の医療マンガを総括するガイドブックが誕生
医療系専門出版社「SCICUS(読み:さいかす)」は、『日本の医療マンガ50年史 -マンガの力で日本の医療をわかりやすくする-』を刊行しました。
新型コロナウイルスが猛威を奮う2020年、日本のマンガの歴史は静かに「医療マンガ生誕50周年」を迎えました――
『日本の医療マンガ50年史』、誕生から50年を迎えた日本初の医療マンガを総括するガイドブックです。
本書は、Part1「日本の医療マンガ50年史作品レビュー」とPart2「医療をわかりやすくするグラフィック・メディスンの実践例」の2部構成となっています。
Part1では、医療マンガの祖とされる手塚治虫さんの『きりひと讃歌』からはじまり、ドラマ化された有名作品から隠れた名作にいたるまで、この時代だからこそ読んでほしい医療マンガ100作品を著名マンガ研究者たちがガイドします。
すでに邦訳されている海外の医療マンガ10作品も紹介。日本のマンガ文化との驚きの違いも必見です。
Part2では、近年世界で注目が高まっている医療人文の最新キーワード「グラフィック・メディスン」の日本での実践例を紹介。「マンガの力で日本の医療をわかりやすくする」をスローガンに活動を続ける一般社団法人 日本グラフィック・メディスン協会の活動の一端に触れてください。
ガイドの要所に挿入される識者たちの多彩なコラムも本書の魅力です。
「コロナ禍でのマンガ」「ウイルスや細菌はマンガの中でどのように表象されてきたか──「学習マンガ」における〈擬人化〉」「看護師を主人公とする物語の系譜とジェンダー」「性的マイノリティ(セクシュアル・アイデンティティ)」「介護と障がい──「老」「障」「病」の境界線をめぐって」など、50年という歴史を踏まえつつ、コロナ禍の渦中にある我々の時代を見つめるコラムは、読者に医療マンガの奥深さを伝え、読者の知的好奇心を大いにくすぐることでしょう。
その他、「スーパードクターの系譜」「医療ドラマの流行」「医療マンガ同人誌の世界」「エッセイマンガの多様性」など、エッジの効いたメディア論を軸としたコラムも満載です。
編著者プロフィール
編著者の一般社団法人 日本グラフィック・メディスン協会は、グラフィック・メディスンの概念定義・普及・定着・実践を行うことを目的に2018年に設立されました。
グラフィック・メディスンおよび医療マンガの調査・研究・評価ならびに国際交流を含む成果発表を行い、医療領域(現場・教育・研究)へのグラフィック・メディスン関連手法の導入支援をすすめます。
★協会HP:https://graphicmedicine.jp/
日本の医療マンガ50年史 -マンガの力で日本の医療をわかりやすくする- 一般社団法人 日本グラフィック・メディスン協会 (編集) 誕生から50年を迎えた日本の医療マンガはじめてのガイドブック。 新型コロナウイルスが猛威を奮う2020年、日本のマンガの歴史は静かに「医療マンガ生誕50周年」を迎えました。 コロナ禍で本書を編纂する中、我々は、懸命にいのちと向き合う医療マンガの登場人物たちと現実にウイルスと向き合う医療従事者を重ね合わせたり、いのちの大切さをかみしめたり、緊迫の医療ミステリーにドキドキしたり、エッセイマンガで涙したり、医療ギャグマンガで笑ったり、ほっこりしたり、老いと介護について学んだり、生きることと死ぬことについて深く考えてみたり、さまざまな医療マンガとふれあい、その力に励まされてきました。 子供から大人までみんなマンガが大好き。 |
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