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『しんさいニート』カトーコーキさんが描く”父性と家族愛”『そして父にならない』刊行 実の父親から心理的虐待を受けて育った男が、なんの因果かステップファザー に!?

カトーコーキさん著『そして父にならない』

カトーコーキさん著『そして父にならない』

父親から心理的虐待を受けて育ち、うつ病を患う著者。「自分のような人間が家族を持つべきではない」…そう思っていたのが、ひょんなことから5歳の男の子を育てる、シングルマザーとお付き合いすることに…。

 
3.11に故郷福島県で被災し、その後の避難生活から様々な問題が吹き出し、果てはうつ病を患いニート生活を送る様を赤裸々に描き反響を呼んだ『しんさいニート』から5年。カトーコーキさんの新作『そして父にならない』が、2021年6月14日にイースト・プレスより刊行されました。

 
<『そして父にならない』あらすじ>

『しんさいニート』刊行以降、暮らしを一から作り直そうと1人長野に移り住んだ著者。

幼い頃から父親からの心理的な虐待を受けて育ち、他者との距離感が取れぬまま成長した彼は、「自分のような人間は、家庭を持つべきではない」
……ずっとそう思って生きてきたはずだった。

しかし、ひょんなことから「もっち」という5歳の男の子を育てるシングルマザーとお付き合いすることになる。

もっちと初めて会った日、とてつもなく可愛く、愛しく感じてしまった著者。

しかし、自分自身が「父親の愛」を知らずに育ったため、もっちを愛しく感じれば感じるほど「自分の存在」と「もっちへの接し方」に葛藤しまくる日々を送ることに……。

はじめに「もっちの父親にはならない!」 そう決めた著者だったが、徐々に2人の距離は近くなっていき――――。

 
父親に「なる」のか「ならない」のか、相変わらずに悩みまくる著者ともっちの軌跡を見届けてみてはいかがでしょうか。

 

そして父にならない
カトーコーキ (著)

父親にはならない。けど、愛してる

小さい頃から父親からの心理的虐待を受けて育ち、そのせいで他者との距離感が取れないまま成長した著者。
果ては東北大震災でも被災をうけ、うつ病になってしまう。

「自分のような人間が、家族を持つべきではない」
その信条のもと、長い間恋人も作らず、1人山奥にこもって家づくりに励んできたが、ひょんなことからある女性と出会い、お付き合いすることに。
その女性は「もっち」という5歳の男の子を育てるシングルマザー。
実の父親から虐待を受けて育った男が、突然「父親」的な存在になってしまう。

しかし、初めて出会った日「もっち」をとても可愛く愛しく感じてしまい……。

父親のこと、自分のことを見つめ直しながら「もっち」と過ごす中で、著者が見つけた答えとはーーー。

■既刊

しんさいニート
カトーコーキ (著)

それでも、生きていくために。

虐待、父の死、3.11の被災と故郷の喪失、強烈な自己否定、うつ病……。
悩んで悩んで悩みまくった男が辿りついたのは、“しんさい”をきっかけに溢れ出た、己の「膿み」を描くこと。

――――――――ー
誰からも必要とされず、
社会にとって有益なものを何ひとつ生み出せない、
非生産的な自分の存在が、
とても情けなく許せなかった。
情けないという思いに、ボクは幾度となく涙を流した(本文より)。

 


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