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【第27回手塚治虫文化賞】入江喜和さん『ゆりあ先生の赤い糸』がマンガ大賞を受賞 新生賞にガンプさん、短編賞はやまじえびねさん

朝日新聞社は4月25日、第27回手塚治虫文化賞の受賞作品・受賞者を発表しました。

なお、贈呈式は6月8日(木)に東京・築地の浜離宮朝日ホールで開催。特別賞の楳図かずおさんと選考委員の矢部太郎さんが語り合う記念トークイベントも予定されており、贈呈式・記念イベントには一般参加者200人を募集します。

 

第27回手塚治虫文化賞が決定!

第27回手塚治虫文化賞の各賞が、次の通り決定しました。

 
<第27回手塚治虫文化賞 受賞作品・受賞者>

■マンガ大賞(年間のベスト作品)
入江喜和(いりえ・きわ)さん
『ゆりあ先生の赤い糸』 (講談社)

 
■新生賞(斬新な表現、画期的なテーマなど清新な才能の作者)
ガンプさん
『断腸亭にちじょう』(小学館)でガン闘病を巧みな筆致で詩情的に表現した独自性に対して
〔参考〕ガンプさん“ガン闘病”の実体験を描いたコミック『断腸亭にちじょう』第1巻が刊行 | 本のページ

■短編賞(短編、4コマ、1コマなどを対象にした作品・作者)
やまじえびねさん
『女の子がいる場所は』(KADOKAWA)に対して

 
■特別賞(マンガ文化の発展に寄与した個人・団体)
楳図かずお(うめず・かずお)さん
ホラー、SF、ギャグと幅広い分野でのマンガ文化への貢献と、27年ぶりに発表した新作に対して


 
選考委員は、秋本治さん(漫画家)、里中満智子さん(マンガ家)、高橋みなみさん(タレント)、中条省平さん(学習院大学フランス語圏文化学科教授)、トミヤマユキコさん(ライター・東北芸術工科大学芸術学部准教授)、南信長さん(マンガ解説者)、矢部太郎さん(芸人・漫画家)、角田克さん(朝日新聞社常務取締役編集担当)、喜多克尚さん(朝日新聞東京本社文化部長)。

 

贈呈式・記念イベントに一般から200人を募集

記念トークイベントには、『まことちゃん』『漂流教室』などで知られる、特別賞の楳図かずおさん、楳図さんをリスペクトする芸人で新刊『マンガ ぼけ日和(びより)』を発表した漫画家の矢部太郎選考委員が登場。朝日新聞東京本社文化部の黒田健朗記者が進行役を務めます。

来場者には、受賞者の描き下ろしやメッセージ、社外選考委員の選評などを収めた記念小冊子とオリジナル記念ピンバッジ(ブラック・ジャック&ピノコ)をセットでプレゼントします。

 
<贈呈式・記念トークイベント 開催概要>

■日時:2023年6月8日(木)14時~16時

■場所:浜離宮朝日ホール(東京都中央区築地5-3-2)

■申込み締め切り:2023年5月12日(金)
※応募多数の場合は抽選。当選者にはメールを送信します。

★詳細&申込み:http://t.asahi.com/27event

 

手塚治虫文化賞について

手塚治虫文化賞

手塚治虫文化賞

手塚治虫文化賞は、日本のマンガ文化の発展・向上に大きな役割を果たした手塚治虫さんの業績を記念し、手塚さんの志を継いでマンガ文化の健全な発展に寄与することを目的に、朝日新聞社が1997年に創設したものです。

年間を通じて最も優れた作品に贈られる「マンガ大賞」のほかに、清新な才能を顕彰する「新生賞」と、短編・4コマ・1コマなどを対象とする「短編賞」、マンガ文化の発展に寄与した個人・団体に贈られる「特別賞」を選考委員の合議で決定します。

マンガ大賞には正賞としてアトム像と賞状、副賞として賞金200万円が贈られます。新生賞、短編賞、特別賞は各100万円。

 

ゆりあ先生の赤い糸(1) (BE LOVE KC)
入江 喜和 (著)

かつて姉の影響でバレエをやっていた伊沢ゆりあ50歳。現在は手芸教室の先生として地味ながらも幸せに暮らしている。そんなある日、物書きの旦那が渋谷のホテルで昏倒し、救急車で緊急搬送される。病院に駆けつけるとそこにいたのは旦那と見知らぬ美青年。診断はクモ膜下出血。緊急手術をし一命は取り留めたが、旦那はいっこうに目覚めない。そして後日、病院で再開した美青年の口から語られたのは信じがたい話で・・・・・・。

断腸亭にちじょう (1) (サンデーうぇぶり)
ガンプ (著)

39歳、ひねくれ漫画家「ガン闘病」記。

2019年1月。
初の単行本重版を迎え上々の日々を過ごす、ひねくれ漫画家・ガンプ。

しかし、人生急転。医者に告げられしは…
まさかの「大腸ガン」。

妻、親族、仕事…ゆれ動く日々の中で、ガンプは沸き上がる感情を「にちじょう」として書き残すようになっていき―――

これは、四十歳手前の漫画家が記す…
徒然なる”ガン闘病”の軌跡である。

【編集担当からのおすすめ情報】
3年前に「大腸ガン」になった連絡を受けたときは、こうして漫画となる日が来るとは思ってもいませんでした。
心から、出来るだけ多くの人に読んでいただきたい作品です。

女の子がいる場所は (ビームコミックス)
やまじえびね (著)

世界中の”女の子だから”

「ここに描かれている遠い国の少女と私たちは一緒だ。
そう、私たちは差別される側。
認めるのはつらいけど、事実を知れば知るほど『ぶち破ってやるぞ!』と力が湧いてくる」
山内マリコ(作家)

「こんな世界が情けなくてやるせないけど
知らないままの方がよっぽど恥ずかしいから
ページをめくる手を止めない
冷笑的な態度に負けたりするもんか
生まれついた性別で
育った場所で
奪われる夢があるなんて
絶対に間違ってる」
宇垣美里(フリーアナウンサー)

「わたしたちは結婚しないと生きていけないの?」
一夫多妻が認められているサウジアラビアに暮らす10歳の少女サルマ。同級生の姉は、顔も見たことのない8つ年上の人と結婚する。外ではヴェールが必要で、大好きだったサッカーはもうできない。

モロッコ、インド、アフガニスタン、そして日本……国も宗教も文化も違う10歳の少女たちの物語。

 
【関連】
第27回手塚治虫文化賞贈呈式・記念イベントの観覧者を募集します。(応募ページ):朝日新聞アンケート

 


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