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芥川賞&直木賞(2021年上半期)候補作が決定 両賞とも5名がノミネート、初ノミネートもそれぞれ3名

第165回芥川賞&直木賞の候補作が決定!

第165回芥川賞&直木賞の候補作が決定!

日本文学振興会は6月11日、第165回芥川龍之介賞(2021年上半期)および第165回直木三十五賞(2021年上半期)の候補作品を発表しました。

芥川龍之介賞、直木三十五賞ともに、2021年7月14日に都内で選考委員会が開催され、それぞれ受賞作品が決定します。

 

第165回芥川賞 候補作について

第165回芥川賞の候補作は以下の5作品です。

 
【第165回芥川賞 候補作】

◎石沢麻依(いしざわ・まい)さん「貝に続く場所にて」(『群像』6月号)

◎くどうれいん(くどう・れいん)さん「氷柱(つらら)の声」(『群像』4月号)

◎高瀬隼子(たかせ・じゅんこ)さん「水たまりで息をする」(『すばる』3月号)

◎千葉雅也(ちば・まさや)さん「オーバーヒート」(『新潮』6月号)

◎李琴峰(り・ことみ)さん「彼岸花が咲く島」(『文學界』3月号)

 
石沢麻依さんは、1980年生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。2021年「貝に続く場所にて」で第64回群像新人文学賞を受賞しデビュー。ノミネートは今回が初。

くどうれいんさんは、1994年生まれ。岩手県盛岡市出身。俳句結社樹氷同人。コスモス短歌会所属。エッセイ集や、「工藤玲音」名義で歌集『水中で口笛』を刊行。ノミネートは今回が初。

高瀬隼子さんは、1988年生まれ。愛媛県出身。立命館大学文学部卒業。2019年「犬のかたちをしているもの」で第43回すばる文学賞を受賞。ノミネートは今回が初。

千葉雅也さんは、1978年生まれ。栃木県出身。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。2013年『動きすぎてはいけない ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』で紀伊國屋じんぶん大賞、2019年「デッドライン」で野間文芸新人賞を受賞。2021年4月「マジックミラー」で第45回川端康成文学賞を受賞。今回で2度目のノミネート。

李琴峰さんは、1989年生まれ。台湾大学卒業。2013年に来日。2015年に早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程を修了。2017年、初めて日本語で書いた小説「独舞」で第60回群像新人文学賞優秀作を受賞し、デビュー。2021年3月『ポラリスが降り注ぐ夜』で「第71回芸術選奨」文部科学大臣新人賞を受賞。今回で2度目のノミネート。

 

第165回直木賞 候補作について

第165回直木賞の候補作は以下の5作品です。

 
【第165回直木賞 候補作】

◎一穂ミチ(いちほ・みち)さん『スモールワールズ』(講談社)

◎呉勝浩(ご・かつひろ)さん『おれたちの歌をうたえ』(文藝春秋)

◎佐藤究(さとう・きわむ)さん『テスカトリポカ』(KADOKAWA)

◎澤田瞳子(さわだ・とうこ)さん『星落ちて、なお』(文藝春秋)

◎砂原浩太朗(すなはら・こうたろう)さん『高瀬庄左衛門御留書』(講談社)

 
一穂ミチさんは、1978年生まれ。関西大学卒業。2007年『雪よ林檎の香のごとく』でデビュー。劇場版アニメ化された『イエスかノーか半分か』など著書多数。ノミネートは今回が初。

呉勝浩さんは、1981年生まれ。大阪芸術大学卒業。2015年『道徳の時間』で第61回江戸川乱歩賞を受賞。2018年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞。2020年『スワン』で第41回吉川英治文学新人賞および「第73回日本推理作家協会賞」長編および連作短編集部門を受賞。今回で2度目のノミネート。

佐藤究さんは、1977年生まれ。福岡県出身。福岡大学付属大濠高等学校卒業。2004年、佐藤憲胤名義の『サージウスの死神』が第47回群像新人文学賞優秀作となり、同作でデビュー。2016年『QJKJQ』で第62回江戸川乱歩賞を受賞。2018年『 Ank: a mirroring ape 』で第20回大藪春彦賞第39回吉川英治文学新人賞をW受賞。2021年5月『テスカトリポカ』で第34回山本周五郎賞を受賞。ノミネートは今回が初。

澤田瞳子さんは、1977年生まれ。同志社大学大学院文学研究科博士課程前期修了。2010年『孤鷹の天』でデビュー。2011年、同作で中山義秀文学賞、2012年『満つる月の如し 仏師・定朝』で本屋が選ぶ時代小説大賞、2013年、同作で新田次郎文学賞、2016年『若冲』で親鸞賞および歴史時代作家クラブ賞を受賞。2020年『駆け入りの寺』で第14回舟橋聖一文学賞を受賞。今回で5度目のノミネート。

砂原浩太朗さんは、1969年生まれ。兵庫県神戸市出身。早稲田大学第一文学部卒業。2016年「いのちがけ」で第2回「決戦!小説大賞」を受賞、2018年に同作を収録した『いのちがけ 加賀百万石の礎』で単行本デビュー。ノミネートは今回が初。

 

芥川賞と直木賞について

芥川賞と直木賞は、1935(昭和10)年に制定され、芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られます。

芥川賞は主に無名・新進作家が、直木賞は無名・新進・中堅作家が対象となります。受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が授与されます。

 

水たまりで息をする
高瀬 隼子 (著)

ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津美。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津美は、夫の姿を探すが――。

彼岸花が咲く島
李 琴峰 (著)

記憶を失くした少女が流れ着いたのは、ノロが統治し、男女が違う言葉を学ぶ島だった――。不思議な世界、読む愉楽に満ちた中編小説。

スモールワールズ
一穂 ミチ (著)

読売新聞、日経新聞、本の雑誌……各紙書評で絶賛の声続々!
「驚きの完成度!」――瀧井朝世さん(『スモールワールズ』公式HP書評より)
「BL界の鬼才恐るべし」――北上次郎さん(日本経済新聞 5月6日書評より)
夫婦円満を装う主婦と、家庭に恵まれない少年。「秘密」を抱えて出戻ってきた姉とふたたび暮らす高校生の弟。初孫の誕生に喜ぶ祖母と娘家族。人知れず手紙を交わしつづける男と女。向き合うことができなかった父と子。大切なことを言えないまま別れてしまった先輩と後輩。誰かの悲しみに寄り添いながら、愛おしい喜怒哀楽を描き尽くす連作集。

おれたちの歌をうたえ
呉 勝浩 (著)

「あんた、ゴミサトシって知ってるか?」
元刑事の河辺のもとに、ある日かかってきた電話。その瞬間、封印していた記憶があふれ出す。真っ白な雪と、死体――。あの日、本当は何があったのか?
友が遺した暗号に導かれ、40年前の事件を洗いはじめた河辺とチンピラの茂田はやがて、隠されてきた真実へとたどり着く。
『スワン』で日本推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞を受賞。圧倒的実力を誇る著者が、迸る想いで書き上げた大人のための大河ミステリー。

テスカトリポカ
佐藤 究 (著)

鬼才・佐藤究が放つ、クライムノベルの新究極、世界文学の新次元!

メキシコのカルテルに君臨した麻薬密売人のバルミロ・カサソラは、対立組織との抗争の果てにメキシコから逃走し、潜伏先のジャカルタで日本人の臓器ブローカーと出会った。二人は新たな臓器ビジネスを実現させるため日本へと向かう。川崎に生まれ育った天涯孤独の少年・土方コシモはバルミロと出会い、その才能を見出され、知らぬ間に彼らの犯罪に巻きこまれていく――。海を越えて交錯する運命の背後に、滅亡した王国〈アステカ〉の恐るべき神の影がちらつく。人間は暴力から逃れられるのか。心臓密売人の恐怖がやってくる。誰も見たことのない、圧倒的な悪夢と祝祭が、幕を開ける。

星落ちて、なお
澤田 瞳子 (著)

鬼才・河鍋暁斎を父に持った娘・暁翠の数奇な人生とは――。
父の影に翻弄され、激動の時代を生き抜いた女絵師の一代記。

不世出の絵師、河鍋暁斎が死んだ。残された娘のとよ(暁翠)に対し、腹違いの兄・周三郎は事あるごとに難癖をつけてくる。早くから養子に出されたことを逆恨みしているのかもしれない。
暁斎の死によって、これまで河鍋家の中で辛うじて保たれていた均衡が崩れた。兄はもとより、弟の記六は根無し草のような生活にどっぷりつかり頼りなく、妹のきくは病弱で長くは生きられそうもない。
河鍋一門の行末はとよの双肩にかかっっているのだった――。

高瀬庄左衛門御留書
砂原 浩太朗 (著)

五十手前で妻を亡くし、息子をも事故で失った郡方の高瀬庄左衛門。
老いゆく身に遺されたのは、息子の嫁だった志穂と、手すさびに絵を描くことだけだった。
寂寥と悔恨を噛みしめ、韜晦の日々を送るが、それでも藩の政争の嵐が庄左衛門を襲う。

「決戦!小説大賞」でデビューし、文芸評論家・縄田一男氏に「新人にして一級品」と言わしめた著者。
藤沢周平、乙川優三郎、葉室麟ら偉大なる先達に連なる、人生の苦みと優しさ、命の輝きに満ちた傑作時代長編!

 
【関連】
芥川龍之介賞|公益財団法人日本文学振興会
直木三十五賞|公益財団法人日本文学振興会

 


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