【第37回織田作之助賞】温又柔さん『魯肉飯のさえずり』が受賞
織田作之助賞実行委員会は12月9日、新鋭・気鋭の作家の小説を対象とする「第37回織田作之助賞」の受賞作を発表しました。
第37回織田作之助賞が決定!
第37回織田作之助賞は、先日(11月26日)最終候補に選ばれた5作品を対象に最終選考会を開催し、次の通り受賞作が決定しました。
選考委員は、いしいしんじさん(作家)、重里徹也さん(文芸評論家)、芝井敬司さん(関西大学学長)、高村薫さん(作家)、田中和生さん(文芸評論家)。
<第37回織田作之助賞 受賞作品>
温又柔(おん・ゆうじゅう)さん
『魯肉飯(ロバプン)のさえずり』(中央公論新社)
受賞者の温又柔さんは、1980年生まれ。台湾・台北市出身、東京育ち。法政大学国際文化学部卒業、同大学院国際文化専攻修士課程修了。2009年「好去好来歌」ですばる文学賞佳作を受賞し、作家デビュー。2016年『台湾生まれ 日本語育ち』で日本エッセイストクラブ賞を受賞。2017年「真ん中の子どもたち」で芥川龍之介賞候補。
温さんには賞金100万円と記念品が贈られます。
織田作之助賞について
織田作之助賞は、大阪生まれの作家・織田作之助の生誕70年を記念して、1983年(昭和58年)に創設された文学賞です。創設当初は公募の新人賞でしたが、現在は、前年10月1日~本年9月30日に刊行された新鋭・気鋭の作家の単行本を対象としています。
大阪市、大阪文学振興会、関西大学、パソナグループ、毎日新聞社で構成される「織田作之助賞実行委員会」が主催。
魯肉飯のさえずり 温 又柔 (著) 母は、わたしの恥部だった―― 申し分のない夫・聖司と結婚し、〈ふつう〉の幸せになじもうとするも、にわかに体と心は夫を拒み、性の繋がりも歪になっていく――密かに声を殺して生きた子ども時代の〈傷〉に気づくとき、台湾の祖母、叔母、そして異国に渡った母の一生が心を揺らす。 |
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