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国語辞典『大辞泉』が選ぶ今年の新語大賞は「三密」に決定 次点は「コロナ禍」、 最多投稿数は「経年美化」

「大辞泉が選ぶ新語大賞2020」が決定!

「大辞泉が選ぶ新語大賞2020」が決定!

小学館の国語辞典『大辞泉』編集部は、明治大学国際日本学部の田中牧郎教授(大辞泉編集協力者)を招き、一般の方々より寄せられた1,993本の投稿の中から「大辞泉が選ぶ新語大賞2020」を選定しました。

 

国語辞典『大辞泉』が選ぶ今年の新語大賞は【三密】に決定!

「大辞泉が選ぶ新語大賞 2020」は次の言葉に決定しました。

 
■大賞:【三密】

(1) 密教で、身・口・意の三業。手に印を結ぶ身密、口に真言を唱える口密、心に本尊を観念する意密。   (2) 感染症の蔓延を防ぐために、人々が避けるべき3つの行動。換気の悪い密閉空間に居ること・多くの人が密集する場所に居ること・近距離での密接した会話をすること。令和2年(2020)、COVID-19流行の際に東京都が提唱した。

 
■次点:【コロナ禍】

新型コロナウイルス感染症の流行によって引き起こされる、さまざまな災い。感染症自体だけでなく、それを抑止するための経済活動の自粛や停滞、人々の疑心暗鬼なども、広く含む。

 
※【三密】の(1)は1995年刊の『大辞泉』初版から掲載されている既存語釈です。
※どちらも編集部執筆の正式な語釈で、【三密】(2)は今年4月に既に、【コロナ渦】は12月に公開予定です。

 
<投稿数ベスト10>

第1位 【経年美化】 356本

第2位 【コロナウイルス】【新型コロナウイルス】 102本

第3位 【コロナ○○】 56本 ○○=禍35、離婚13、太り9

第4位 【自粛警察】 42本

第5位 【三密】 38本

第6位 【オンライン○○】 34本 ○○=飲み会18、会議123

第7位 【ぴえん】 24本

第8位 【アベノマスク】 23本

第9位 【おうち時間】 22本

第10位  【Go To ○○】 17本 ○○=トラベル10、イート4

 
★「大辞泉が選ぶ新語大賞」発表ページ:http://www.daijisen.jp/shingo/

 

特別選考委員・田中牧郎教授による選評

まさに、新型コロナ関連語づくめの1年。ウイルスの名や病名、治療法・医療機器の名や社会現象など、新語でないものも含め、さまざまな言葉が私たちの目に触れました。「大辞泉新語大賞」選考において、まず、その中から選ぶのか、敢えて他からとするのかを迷いましたが、2020年を象徴する語というテーマを考えると、やはり、コロナ関連を外すのはためらわれました。【医療崩壊】【自粛警察】など、ショッキングな言葉の組合わせで耳目を引いた言葉もあります。【オーバーシュート】【ロックダウン】も耳馴れない恐ろしい言葉でしたが、金融用語などとしては既存だったので、純粋な新語とは言い切れません。そんな中【三密】は、小池東京都知事が印象に残る方法で発信したということもあり、一気に拡がりました。これによって、東京のみならず日本人全体の行動変容に一定の成果を収めたのではないかとも感じます。しかし『大辞泉』には、仏教語として既収録の言葉。新語ではなく、新語義としての大賞となります。【コロナ禍】は、今の世界の状況を言い表す言葉で、これを克復しよう、新しい生活様式を見出して、なんとか切り抜けていこうという願いを共有するのに、大事な言葉になっています。その思いへの応援も込めて次点としました。日本語学者としては、【○○禍】が造語成分として今後発展性を持つかどうかも気になるところ。2017年の大賞【インスタ映え】は、その後【TikTok映え】という語に繋がり、【映(ば)える】という独立した言い方も拡がりました。不幸が続くのは困りますが【○○禍】は今後、派生するのでしょうか、注目です。

 
<明治大学国際日本学部教授・田中牧郎(たなか・まきろう)さん プロフィール>

1962年、島根県生まれ。東北大学文学部卒業。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。明治大学国際日本学部教授。国立国語研究所客員教授。日本語学会評議員。日本医学会用語管理委員。

著書は『図解 日本の語彙』(三省堂/共著)、『近代書き言葉はこうしてできた』(岩波書店)、『コーパスと日本語史研究』(ひつじ書房/共著)ほか。

 

「大辞泉が選ぶ新語大賞」とは

「大辞泉が選ぶ新語大賞」は、『大辞泉』が昨年まで実施していたキャンペーン「あなたの言葉を辞書に載せよう。」のスピンオフ企画として2016年にスタートしました。新しい言葉(新語)や今までにない新たな言葉の使い方(新語義)を一般から募集するオンライン参加型キャンペーンです。

 
毎年たくさんの「新語」が生まれ大きな話題となっていますが、その中に“後世まで残る言葉”は一体いくつあるのでしょうか?
本企画では、まだ辞書に載っていない「新語」「新語義」を特設サイトとツイッターから一般の方々より募集。『大辞泉』編集部が“辞書に載る新語”を毎月選定・発表し、さらに年末にはその中から「新語大賞」を選出。実際に『大辞泉』デジタル版に採録し、アプリや電子辞書、「goo辞書」など各種ポータルサイトの公式辞書に掲載、実用化するという画期的な企画です。

 
<「大辞泉が選ぶ新語大賞 2020」実施概要>

■副題:あなたの新語も辞書に載せよう。

■内容
キャンペーンサイトの投稿フォームおよびTwitterにて、『大辞泉』に未収録の新語と新語義を広く募集します。『大辞泉』編集部が収録候補となる作品を期間中毎月発表し、12月には「大辞泉が選ぶ新語大賞」を発表。それらの言葉の語釈を、編集部が執筆陣に依頼し、2021年4月の改訂時に『大辞泉』デジタル版で載録します。

■投稿募集期間:2020年5月18日(月)~11月15日(日)

■応募方法:キャンペーンサイトの投稿フォーム、もしくはTwitterからの投稿

■賞品:全応募者から抽選で、6月から11月まで毎月30名に「Amazonギフト券500円分」をプレゼント(当選者合計180名)。またその中から「大辞泉が選ぶ新語大賞」を選定し、投稿された方の中から抽選で「Amazonギフト券1万円分」を1名にプレゼント。

■過去に「大辞泉が選ぶ新語大賞」を受賞した言葉
◎2019年:大賞【イートイン脱税】 次点【闇営業】【にわかファン】
◎2018年:大賞【空白恐怖症】 次点【卒婚】【ご飯論法】
◎2017年:大賞【インスタ映え】
◎2016年:大賞【トランプショック】

 

『大辞泉』はネット&デジタル時代にマッチした“生きている国語辞典”

新しい言葉の採録に積極的に取り組んでいる“生きている国語辞典”『大辞泉』のデジタル版データは、最新採録語数・約30万7,051語(2020年11月現在)に達し、ネット辞書のなかでもナンバーワン。さらに毎年3回、毎回約2,000語の新語を追加し定期更新しています。

 
その先進性が評価され、コトバンク、goo辞書など国内主要ポータルサイトの辞書データとして採用されているほか、主要な電子辞書にも搭載されています。デジタル時代にマッチした国語辞典として、今後も日々生まれゆく新しい言葉をキャッチし、立項・アップデートしていきます。

 
※『大辞泉』公式ウェブサイトでも情報発信しています
“生きている国語辞典”『大辞泉』の知られざる特長、幅広い展開事例、関連する著名人のメッセージ、関連最新ニュースなどをご覧になれます。『舟を編む』の小説家・三浦しをんさんからの特別メッセージも掲載。

★URL:http://www.daijisen.jp

 
【関連】
大辞泉が選ぶ新語大賞 あなたの新語を辞書に載せよう。2020|大辞泉|小学館

 


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