最果タヒさん1年ぶりとなる第8詩集『夜景座生まれ』刊行
最果タヒさんの第8詩集『夜景座生まれ』が新潮社より刊行されました。
これが、リリカルの最前線。
中原中也賞、現代詩花椿賞の受賞を経て、第3詩集『死んでしまう系のぼくらに』が次々と増刷を重ね、第4詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は石井裕也監督によって映画化されるなど、詩集としては異例のベストセラーを連発する最果タヒさん。
「詩の映画化」「詩の個展」「詩のスマホ執筆」など、詩人という枠を超え、存在が加速し続ける最果タヒさんが、現代のその先を切り開く第8詩集が発売となりました。
【著者からのコメント】
自分の詩集を作り終えたときは、いつも不安です。誰にも読まれない気がするし、自分だけがこの言葉を抱えているような予感がします。それでいい、とも思っています。詩を書くときはいつも、自分の知らないところに言葉が宿ってほしいと思うし、言葉を書くことは自分を更新していくものだと思っているから。そうやって書くのが私にとっての詩なのだと思います。決して、限られたパイを食べて、まだ食べていないところを探すようなことではなく、何もないお皿に急に見たこともないパイを呼び出すような、そんなやり方を続けたい。これがなんなのかはわからないし、私の勝手な思い込みだとは思うのですが、でもそうやって貫いていると、言葉を書くことはとても新鮮で、人は生きる限り、読むし、書くのだろうと、信じられるのです。
新しい詩集が出ます。今はとても不安です。こうやって不安があるかぎり、私は詩を書くことが好きなのだと思います。よかったら、読んでみてください。
著者プロフィール
著者の最果タヒ(さいはて・たひ)さんは、1986(昭和61)年生まれ。詩人。
2008(平成20)年『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞。2015年『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。第4詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は2017年に映画化された。『千年後の百人一首』(清川あさみさんとの共著)では100首を現代語訳した。
詩集に『空が分裂する』『恋人たちはせーので光る』、小説に『星か獣になる季節』『渦森今日子は宇宙に期待しない。』などがある。
夜景座生まれ 最果 タヒ (著) 中原中也賞、現代詩花椿賞の受賞を経て、詩の映画化、詩の個展、詩と建築のコラボ レーションなど、詩人という枠を超え、存在が加速し続ける最果タヒ。現代のその先 を切り開く、運命の第8詩集。 |
◆最果タヒさん第11詩集『落雷はすべてキス』が刊行 | 本のページ
◆最果タヒさん〈「劣等感」をテーマに綴った〉エッセイ集『コンプレックス・プリズム』が書き下ろし作品を加えて文庫化 | 本のページ
◆「だれも悲しみを、きみの心臓が生んでいるとは知らないらしいよ。」最果タヒさん第10詩集『不死身のつもりの流れ星』が刊行 | 本のページ
◆最果タヒさん詩集『さっきまでは薔薇だったぼく』が刊行 「合わせ鏡の詩」「激流」を全文公開 | 本のページ