三島由紀夫が自決直前、最後の小説を託した文芸誌『新潮』が12月号で100ページ強の没後50年大特集! トリビュート創作から最前線の評論、貴重な新事実まで
11月25日に没後五十年を迎える三島由紀夫の主要作品を刊行してきた新潮社では、「新・三島由紀夫」フェアを展開しており、11月7日発売の『新潮』12月号でも巻頭企画として、三島由紀夫特集を掲載しています。
トリビュート創作から最前線の評論、貴重な新事実まで――三島由紀夫を大特集!
1970年11月25日、市ヶ谷自衛隊駐屯地での「事件」から50年。日本文学に大きな軌跡を残した三島由紀夫は、最後の原稿を『新潮』編集部に預け、自決現場へと向かいました。その絶筆「天人五衰」(『豊饒の海』第四巻)が掲載された月刊文芸誌『新潮』は、今号で大型特集を企画しました。
<特集内容>
■創作・私の「仮面の告白」
三島由紀夫の没後に生まれた人気作家4名が捧げる、代表作『仮面の告白』を自由に換骨奪胎した創作四篇。
◎上田岳弘さん(第28回三島由紀夫賞、第160回芥川龍之介賞受賞) 「下品な男」
◎高山羽根子さん(第163回芥川龍之介賞受賞) 「その一匹を殺したのは誰か」
◎舞城王太郎さん(第16回三島由紀夫賞受賞) 「檄」
◎三国美千子さん(第32回三島由紀夫賞受賞) 「お面」
■評論
創作と同じく、没後生まれの作家・批評家による最新の三島批評!
◎平野啓一郎さん「『豊饒の海』論(一)」短期集中連載・第一回
◎大澤信亮さん「平岡少年とキリスト」
◎鈴木涼美さん「ニセモノの少女」
◎浜崎洋介さん「「われら」への道」
デビュー以来三島を論じてきた小説家の決定的『豊饒の海』論、見落とされてきたキリスト教との関係、『仮面の告白』とジェンダー、自決へと向かう思想の変遷……いずれも最先端を走る書き手が三島と真剣勝負した力作評論です。
■特別原稿
黒田夏子さん「あくるとしの三十三さいたち――『定本三島由紀夫書誌』制作のころ」
『abさんご』で第148回芥川龍之介賞を受賞した作家の黒田夏子さんは、三島の没後、出版社「薔薇十字社」の手伝いで書誌の制作に携わっていました。その仕事のため三島邸をたびたび訪れたという(100回以上!)黒田さんだけが見ることのできた、夫人や子どもたちの横顔など、貴重な証言を掲載します。
新潮 2020年 12 月号
特集 三島由紀夫 没後五十年/尾崎世界観「母影(おもかげ)」 |
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