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【訃報】米黒人女性初のノーベル賞作家・トニ・モリスンさんが死去

アフリカ系アメリカ人として、初めてノーベル文学賞を受賞した作家のトニ・モリスン(Toni Morrison)さんが8月5日、ニューヨーク市内の病院で死去しました。88歳。

 
トニ・モリスンさんは、1931年生まれ。アメリカ・オハイオ州出身。コーネル大学で英文学修士号を取得後、テキサスの大学で教員として勤務。1964年からランダムハウスで編集者としてキャリアを積みます。

1970年に『青い眼がほしい』で文壇デビュー。長篇第2作『スーラ』が1973年の全米図書賞候補作となり、1977年には『ソロモンの歌』で全米書評家協会賞、アメリカ芸術院賞、1987年に『ビラウド』でピュリツァー賞を受賞。1989年から2006年まで、プリンストン大学教授。

1993年にアメリカの黒人作家として初のノーベル文学賞を受賞。2012年には、アメリカで文民最高位の勲章「大統領自由勲章」を授与されています。

著書に『ジャズ』『白さと想像力』『パラダイス』『タール・ベイビー』『ラヴ』『マーシィ』『ホーム』『神よ、あの子を守りたまえ 』など。

 

青い眼がほしい (ハヤカワepi文庫)
トニ モリスン (著), Toni Morrison (原著), 大社 淑子 (翻訳)

誰よりも青い眼にしてください、と黒人の少女ピコーラは祈った。そうしたら、みんなが私を愛してくれるかもしれないから。白い肌やブロンドの髪の毛、そして青い眼。美や人間の価値は白人の世界にのみ見出され、そこに属さない黒人には存在意義すら認められない。自らの価値に気づかず、無邪気にあこがれを抱くだけのピコーラに悲劇は起きた―白人が定めた価値観を痛烈に問いただす、ノーベル賞作家の鮮烈なデビュー作。

ソロモンの歌 (ハヤカワepi文庫)
トニ モリスン (著), Toni Morrison (原著), 金田 眞澄 (翻訳)

赤ん坊でなくなっても母の乳を飲んでいた黒人の少年は、ミルクマンと渾名された。鳥のように空を飛ぶことは叶わぬと知っては絶望し、家族とさえ馴染めない内気な少年だった。だが、親友ギターの導きで、叔母で密造酒の売人パイロットの家を訪れたとき、彼は自らの家族をめぐる奇怪な物語を知り、そのルーツに興味を持つようになる―オバマ大統領が人生最高の書に挙げる、ノーベル賞作家の出世作。全米批評家協会賞受賞。

ビラヴド (ハヤカワepi文庫)
トニ モリスン (著), Toni Morrison (原著), 吉田 廸子 (翻訳)

元奴隷のセサとその娘は幽霊屋敷に暮らしていた。長年怒れる霊に蹂躙されてきたが、セサはそれが彼女の死んだ赤ん坊の復讐と信じ耐え続けた。やがて、旧知の仲間が幽霊を追い払い、屋敷に平穏が訪れるかに思えた。しかし、謎の若い女「ビラヴド」の到来が、再び母娘を狂気の日々に追い込む。死んだ赤ん坊の墓碑銘と同じ名のこの女は、一体何者なのか?ノーベル賞受賞の契機となった著者の代表作。ピュリッツァー賞受賞。

 


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