「第35回織田作之助賞」最終候補作5作品が決定 朝吹真理子さん、浅生鴨さん、井上荒野さん、辻村深月さん、村田沙耶香さんの各作品
織田作之助賞実行委員会は11月12日、第35回織田作之助賞の最終候補作を発表しました。
第35回織田作之助賞の最終候補作5作品が決定!
織田作之助賞実行委員会は、2017年10月1日から2018年9月30日までの1年間に初版が刊行された新鋭・気鋭の作家の小説を対象に、作家、評論家、ジャーナリスト、文芸関係者などからの推薦を受け、次の5作品を最終候補として決定しました。
【最終候補作品】
朝吹真理子さん『TIMELESS』(新潮社)
浅生鴨さん『伴走者』(講談社)
井上荒野さん『その話は今日はやめておきましょう』(毎日新聞出版)
辻村深月さん『青空と逃げる』(中央公論新社)
村田沙耶香さん『地球星人』(新潮社)
なお、最終選考会は12月6日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社で開催されます。
織田作之助賞について
織田作之助賞は、大阪生まれの作家・織田作之助の生誕70年を記念して、1983年(昭和58年)に創設された文学賞です。創設当初は公募の新人賞でしたが、現在は、前年10月1日~本年9月30日に刊行された新鋭・気鋭の作家の単行本を対象としています。
大阪市、大阪文学振興会、関西大学、パソナグループ、毎日新聞社で構成される「織田作之助賞実行委員会」が主催。受賞作には賞金100万円と記念品が贈られます。
選考委員は、重里徹也さん(文芸評論家)、芝井敬司さん(関西大学学長)、高村薫さん(作家)、田中和生さん(文芸評論家)、辻原登さん(作家)、湯川豊さん(文芸評論家)。
空から死は降ってこない。降ってくるとしたら、それは――。芥川賞受賞から七年、待望の新作長篇。恋愛感情のないまま結婚し、「交配」を試みるうみとアミ。高校時代の広島への修学旅行、ともに歩く六本木、そこに重なる四百年前の土地の記憶、いくつものたゆたう時間。やがてうみは妊娠、アミは姿を消す。――二〇三五年、父を知らぬまま17歳になった息子のアオは、旅先の奈良で桜を見ていた……。待望の芥川賞受賞後第一作。
伴走者
自分ではなく他人のために、勝利を目指す。
熱くてひたむきな戦いを描く、新しいスポーツ小説!
「お前は伴走者だ。俺の目だ」
ばんそうしゃ【伴走者】
視覚障害のある選手が安心して全力を出せるように、選手の目の代わりとなって周囲の状況や方向を伝えたり、ペース配分やタイム管理をしたりする存在。
◆夏・マラソン編
「速いが勝てない」と言われ続けた淡島は伴走者として、勝利に貪欲で傲慢な視覚障害者ランナーの内田と組むことに。パラリンピック出場を賭け、南国のマラソン大会で金メダルを狙う二人のレースに、次々に試練が襲いかかり……!?
◆冬・スキー編
優秀な営業マンだった涼介は、会社の方針で視覚障害者スキーの伴走者をするよう命じられる。1位にこだわり続け、ピーク時に選手を引退していた涼介だったが、全盲の天才スキーヤーの女子高生・晴と出会うことで、少しずつ変わっていく。
その話は今日はやめておきましょう
一人の青年の出現によって、揺らぎ始める定年後夫婦の穏やかな日常─ 。老いゆく者の心理をとらえた著者の新境地。
青空と逃げる (単行本)
深夜の交通事故から幕を開けた、家族の危機。押し寄せる悪意と興味本位の追及に日常を奪われた母と息子は、東京から逃げることを決めた――。
辻村深月が贈る、一家の再生の物語。読売新聞好評連載、待望の単行本化。
地球星人
衝撃のラストにあなたの常識が破壊される!?
『コンビニ人間』をはるかに超えた、驚愕の芥川賞受賞第一作
なにがあってもいきのびること。
恋人と誓った魔法少女は、世界 = 人間工場と対峙する。
地球では「恋愛」がどんなに素晴らしいか、若い女はセックスをしてその末に人間を生産することがどんなに素敵なことか、力をこめて宣伝している。地球星人が繁殖するためにこの仕組みを作りあげたのだろう。私はどうやって生き延びればいいのだろう――。
【関連】
▼大阪市:報道発表資料 第35回「織田作之助賞」最終候補作品が決定しました
▼織田作之助賞:最終候補作決まる 浅生鴨さんらの5作品 – 毎日新聞
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