『おとなの教養3』私たちの未来を左右する6項目――気候変動、パンデミック、データ経済とDX、人種・LGBT差別、米中新冷戦、ポスト資本主義を池上彰さんが解説
池上彰さんによる「おとなの教養」シリーズ第3弾『おとなの教養3』(NHK出版新書)が、NHK出版より刊行されました。
これからの未来を考えるときに注目すべき6つのテーマ「気候変動」「パンデミック」「データ経済とDX」「人種・LGBT差別」「米中新冷戦」「ポスト資本主義」
シリーズ1作目、2作目では、普遍的教養「リベラルアーツ」と知識を駆使して日々の出来事を捉え直す力を学んできました。
そして最新刊『おとなの教養3』では、これまでの2冊で培った力も踏まえながら、私たちが不透明で不確実な未来を生きるために必要不可欠な知識や考え方を取り上げます。
以下に、各テーマの「そもそも」と、池上さんが本書で解説する喫緊の問題について簡単に紹介します。
第一章 気候変動――地球はもう限界なのか?
目先の経済成長を追求し、目を逸らし続けてきた気候変動問題。もはや根本的な対策を講じなければ手遅れになってしまうところまできてしまいました。温暖化対策と経済成長の二律背反を解決する手立てを考えます。
第二章 ウイルス社会と現代社会――人類は感染症を克服できるか?
人類の歴史は、感染症の流行の度に大きな変化を遂げてきました。今回の新型コロナウイルスで生じた民主主義と人々の行動を制限する感染予防策の間の矛盾。今後も起こりうるパンデミックに備えて、感染症と現代社会の関係性を見直します。
第三章 データ経済とDX――生活や仕事はどう変わるか?
GAFAを筆頭に、データ経済が社会の産業構造を根本的に変え、政府も企業もデジタル化へ向け躍起になっている昨今。デジタル化によって社会の非効率なシステムが改善される一方で、データの悪用や濫用のリスクが高まっています。スマートフォンで個々人からも膨大なデータが生み出されるようになった今、デジタル化の光と闇に目を向けます。
第四章 米中新冷戦の正体――歴史は何度も繰り返すのか?
イデオロギー対立の東西冷戦から、技術力・経済力・安全保障・資源の対立である米中新冷戦へ。バイデン政権となっても対立を深める新冷戦が世界と日本に与える影響を予測します。
第五章 人種・LGBT差別――アイデンティティ政治とは何か?
現代の差別を「イデオロギーからアイデンティティへ」というキーワードで読み解きます。マイノリティの権利尊重を実現する一方で、国民の分断を招きかねない「アイデンティティ政治」。「移民」の増加が見込まれる日本が欧米諸国の経験や失敗から学べることを考えます。
第六章 ポスト資本主義――なぜ格差や貧困はなくならないのか?
富めるものはますます富み、貧しい人はますます貧しくなる現在の資本主義。資本主義に代わる新しい経済システムをつくりだすことは可能か、それとも資本主義の枠組みのなかでシステムを変革していくべきなのかを問います。
著者プロフィール
著者の池上彰(いけがみ・あきら)さんは、1950年生まれ。長野県出身。慶應義塾大学卒業。NHK入局後、記者・キャスターを歴任。1994年より11年間『週刊こどもニュース』でお父さん役を務める。
2005年より、フリージャーナリストとして多方面で活躍中。東京工業大学リベラルアーツセンター教授を経て、現在は名城大学教授、東京工業大学特命教授、東京大学客員教授など、9つの大学で教える。
著書に『見通す力』『おとなの教養――私たちはどこから来て、どこへ行くのか?』『はじめてのサイエンス』『おとなの教養2――私たちはいま、どこにいるのか?』(以上、NHK出版新書)、『伝える力』(PHPビジネス新書)、『そうだったのか!現代史』(集英社文庫)、『わかりやすさの罠』(集英社新書)など多数。
おとなの教養3: 私たちは、どんな未来を生きるのか? (NHK出版新書) 池上 彰 (著) 教養とは、「過去を未来に生かす技術」です。 気候変動にパンデミック、データ経済とDX、人種・移民問題、米中新冷戦からポスト資本主義まで――。これからの世界を左右する6つのテーマについて、歴史やサイエンス、経済学の教養にもとづき、「そもそも」から講義形式でわかりやすく解説。累計46万部突破『おとなの教養』シリーズ(NHK出版新書)の最新刊。ニュースで取り上げられる問題の本質が見えてくる! |
■既刊
おとなの教養 私たちはどこから来て、どこへ行くのか? (NHK出版新書) 池上 彰 (著) 現代の教養とは「自分を知ること」です。 [目次] |
おとなの教養 2―私たちはいま、どこにいるのか? (2) (NHK出版新書) 池上 彰 (著) 教養とは、「立ち止まって考える力」です。 |
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