『禅僧が教える不安に負けない心の整え方』コロナウイルス、災害、格差社会…不安ばかりの今を、どう生きるか?
曹洞宗徳雄山建功寺住職・枡野俊明さん著『禅僧が教える不安に負けない心の整え方』が、主婦の友社より刊行されました。
未来への不安で気持ちが落ち着かない。そんなときに、禅僧であり、大学教授であり、庭園デザイナーとしても活躍する著者が禅の教えをわかりやすくひもときながら、心を穏やかに整えるシンプルな方法を教えてくれる一冊です。
「世界が尊敬する日本人100人」にも選出された禅僧がやさしくアドバイス
「不要なものは身のまわりからなくす、邪魔な思いは心から追い払う。いらないものをどんどん削ぎ落としていくと、やがて『自分はどうしたいのか』が見えてきます」と、著者の枡野俊明さん。
仕事の重圧、人間関係のストレス、自分ではどうしようもない災害や病、老いなど、心配ごとは考えだしたらきりがありません。
「どうしよう、どうしよう」という気持ちに縛られて身動きできなくなることもあるでしょう。
そんなとき、本書『禅僧が教える不安に負けない心の整え方』は、新しい一歩を踏みだそうとするあなたの背中を押してくれるはずです。
以下で、内容の一部を紹介します。
朝のたった5分の掃除で、前向きになれる
禅では掃除を重視しています。「一掃除、二信心」という言葉があり、仏様を信じる心より先にまず掃除がきます。
掃除は汚れをとるためというより、心を磨くために行います。朝、5分だけでもいいですから集中して掃除や片づけをしましょう。「心を磨くため」と自分にいいきかせながらせっせとやる。するといつのまにか無心になっていて、もやもやした気持ちが消えていきます。日々の習慣にするとすっきりした気分で一日を始めることができます。
人間関係の悩みは「大きな声での挨拶+もう一言」だけで改善する
お相手の立場に立ち、やわらかい微笑みと心のこもった言葉で接することを「和顔愛語(わげんあいご)」といいます。人づき合いの基本です。
まずは、にこにこ笑顔で、慈しみの心を持って言葉をかけましょう。感謝を伝える「ありがとうございます」、謙虚な気持ちを伝える「おかげさまで」。そんな言葉を口ぐせにすると、人間としてのいい関係が育っていきます。
人は大きな声であいさつされると心地よくなります。たとえば朝あいさつするなら、「おはようございます」と大きな声で言ったあとに、「今日はいい天気ですね」などと、もう一言つけ加えてみてください。するとお相手もリアクションしやすくなります。
優先順位をつけることで「今日も何もできなかった」と後悔しなくなる
何かに追い立てられてバタバタしている一日と、気持ちにゆとりを持って過ごす一日。いずれも同じ24時間です。
やりたいこと、やるべきことが目の前にたくさんあっても、今この瞬間に全力で取り組めるのは、ただひとつ。あちらに手をつけ、こちらに手をつけ…としていると、「あれもできていない、これもまだできていない」と、片づいていないことに気を取られて不安が生まれます。やることがたくさんあっても優先順位を決めて、ひとつ終わらせてから次に移る。そうすれば、一日の終りには「やれるだけのことはやった」という達成感が得られるでしょう。
これからの毎日に必要なのは、外界に振り回されず、いつでも前向きな気持ちでいること。考え方と行動をポジティブに変えるシンプルな方法を、禅の教えに学んでみませんか。
著者プロフィール
著者の枡野俊明(ますの・しゅんみょう)さんは、1953年、神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺第18世住職。
庭園デザイナー、多摩美術大学環境デザイン学科教授。
2006年ニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人100人」に選出される。『心配事の9割は起こらない』など著書多数。
禅僧が教える不安に負けない心の整え方 枡野 俊明 (著) 朝掃除で不安をリセット。「忙しい」を口ぐせにしない。手放すことの心地よさを知る……禅僧が教える、いい縁を引き寄せるヒント 2006年ニューズウィーク日本版「世界が尊敬する日本人 100人」に選出され、禅僧、庭園デザイナー、多摩美術大学教授として幅広く活躍する著者が、不安だらけの今を前向きに生きるために、「他人の幸せを祈るとご利益がある」「早起きをすると縁起が良くなる」「忙しいを口ぐせにしない」「得意分野を伸ばして苦手分野は他人に任せる」「手放すことの心地よさを知る」など、禅の考え方を通してやさしくアドバイス。 |