『前を向くために』なぜ、死ぬことはこんなに怖いのか……心を整えて前を向けるように、あなたの「死」に静かに寄り添う
玉置妙憂さん著『前を向くために』が、扶桑社より刊行されました。
新型コロナショックによって身近に感じた「死」について――いつの間にかやってくる死の間際で、パニックにならないために
「死ぬのが怖い」
とても当たり前なことですが、普段の私たちは、そんなことを考えずに生きています。
そのため、死を身近に感じた途端に、その恐怖からどうしていいのかわからなくなってしまいます。普段から死が身近にある、僧侶で看護師でもある著者でも「死が怖くてたまらない。 身動きできなくなっていく、呼吸ができなくなることを思うとパニックになりそう」と言うのです。
生きてる人では誰も経験したことのない死というもの。“達観しましょう、潔くしましょう、穏やかな幸せな死を”などとは思いません。そこに真実はないように思います。
まずは怖いことを知る。怖さの正体を知る。ではどうすればよいのか、を一緒に考えていきませんか。なぜなら「死」を正しく見つめることは、前を向いて生きていくことにつながるからです。
ちょっと読んで前を向いて、少し休んだらまた読み返して歩いていく。そんな力を与えてくれる静かで寄り添う著者の言葉が集まりました。
最期のときを身近に感じたとき、その現実を、私たちはどう受けとめるのか。美化された、穏やかで幸せな死ではなく、もっと地に足ついた、あなただけの死について見つめる機会を、この本を通して作ってみてはいかがでしょうか。きっと死に方も大事だけれど、どう生きたいかで見えてくることがあるはずです。
本書の構成 ――あなたの“人生会議”に大切なことばが詰まっています
1章 私たちは、そろそろ本当の死の話をしましょう
2章 人生で一度しかない死を体験してみる
3章 医療と宗教の間のケアで死の質をあげていきたい
4章 逝き方は自分で決める、あなたなりの人生会議元年
著者プロフィール
著者の玉置妙憂(たまおき・みょうゆう)さんは、看護師・看護教員・スピリチャルケアギヴァー・僧侶。東京都中野区生まれ、二児の母。
夫の “自然死”という死にざまがあまりに美しかったことから開眼し出家。高野山にて修業をつみ高野山真言宗僧侶となる。
現在は、現役の看護師としてクリニックに勤めるかたわら、患者本人、 家族、医療と介護に携わる方々の橋渡しとして、多くの方の心を穏やかにするべく、スピリチュアルケアの活動を続ける。後継の育成にも力を注ぎ、非営利一般社団法人「大慈学苑」を創設し代表も務める。またTV番組のコメンテーター、ラジオのパーソナリティーをするなど活躍の場を広げている。
前を向くために~死ぬのが怖いあなたへ~ 玉置 妙憂 (著) |
◆『頑張りすぎない練習』現役看護師の僧侶が伝える「心がラクになる生き方」のすすめ | 本のページ