デビュー作にして芥川賞受賞! 沼田真佑さん『影裏』
文藝春秋より、第157回芥川龍之介賞受賞作、沼田真佑さん著『影裏』が発売中です。電子書籍でも配信。
『影裏』 概要
北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひとり心を許したのが同僚の日浅だった。ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。
いつしか疎遠になった男のもうひとつの顔に、「あの日」以後、触れることになるのだが……。
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か? 樹々と川の彩りの中に、来たるべき何かの予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出した、著者デビュー作。
デビュー作にして芥川賞を射止めた本作。受賞後のインタビューで沼田真佑さんが「1本しか(小説を)書いてないっていうのがありますので、例えばジーパン1本しか持ってないのにベストジーニスト賞みたいな」とユーモアを交えたコメントをしたことも大きく報道されました。
また、文學界新人賞とのダブル受賞は史上6人目、岩手県では初の芥川賞作家誕生となり、地元でも大きな話題となっています。
発売前に紙の単行本は2刷1万部の増刷が決定し、累計発行部数は5万部に達しています。
沼田真佑さん プロフィール
著者の沼田真佑(ぬまた・しんすけ)さんは、1978年北海道生まれ。西南学院大学卒業後、福岡市で塾講師を務める。
現在、岩手県盛岡市在住。本作で第122回文學界新人賞受賞し、デビュー。
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