『毛細血管を増やして不調をなくす暮らし方』この不調、歳のせい? 運動不足? …もしかしたら「ポンコツ毛細血管」のせいかも!
根来秀行さん著『ハーバード&ソルボンヌ大学Dr.根来が教える 毛細血管を増やして不調をなくす暮らし方』が、学研プラスより刊行されました。
総延長9万9千キロ、毛細血管は人体最大のスーパー臓器!
わたしたちの体じゅうに張り巡らされた「血管」。血液の巡りはまさに生きている証、健康の要といえるでしょう。
血管には、3つの種類があります。動脈、静脈、そして毛細血管です。
多くの人は、血管というと動脈&静脈を思い浮かべるかもしれません。しかし意外にも、人間の血管の99%、圧倒的な長さなのが毛細血管。総延長距離は実に9万9千キロ、毛細血管はわたしたちの体で最大かつスペシャルな臓器なのです。
人間の細胞は全部で60兆個あるといわれますが、毛細血管はすべての細胞から0.03ミリ以内のところまで必ず伸びており、細胞に酸素や栄養素をデリバリーするなどこのうえなく重要な役割を担っています。
このように、毛細血管はわたしたちの体に生まれつき備わった、壮大なインフラなのです。
毛細血管の“元気度”は、すべてあなたの暮らし方次第
大切な役割を負っている毛細血管ですが、細くて長いだけあって、いろいろな要因でダメージを受け、劣化してしまいます。
劣化の大きな要因が「加齢」と「悪しき生活習慣」です。
まず加齢による劣化は、すべての人がどうしても避けられないもの。毛細血管は自然に新陳代謝を繰り返していますが、45歳くらいを境に代謝が滞るようになり、絶対数が減っていきます。
程度の差こそあれ、毛細血管は年とともにその数を減らしていくのです。
加えて若くても毛細血管を劣化させる原因となるのが、生活習慣。
ファストフードの多食や極端なダイエットといった食生活の乱れ、寝る前のスマホ、不規則な睡眠などによって自律神経やホルモンバランスが乱れると、30代の若さでも毛細血管の老化が進んでしまい、新陳代謝が行われにくくなってきます。
毛細血管は、私たちのからだを維持するために絶対に必要な存在ですが、逆に言えばこれらが劣化することにより、確実に体じゅうの不具合を招いてしまいます。
たとえば、「最近なんとなくイライラすることが多い」「手足が冷えるようになった」「だるくてやる気がおきない」「便秘気味」などの不調を感じる人は、もしかしたら毛細血管が劣化し、体の調節機能が衰えてしまっているのかもしれません。
「病院に行くほどではないけれど、どうも調子が悪い」もしくは「お医者さんに行っても何をどう伝えていいかわからない、でも確実に不調」というあなた。
気づかないうちに、毛細血管にダメージを与える暮らし方をしてしまっているおそれがあります。本来行われるはずの毛細血管の再生が阻まれ、うまく機能しない“ポンコツ血管”だらけの体になっている可能性が考えらえるのです。
大丈夫! 毛細血管は復活できる!
加齢による毛細血管の劣化が気になったり、不摂生が祟り若くしてポンコツ血管を量産したりしている人も、あきらめるのはまだ早そうです。
生活習慣を変えることで、何歳からでも元気な毛細血管を増やしていくことができるのです。人間本来の正しい生活(睡眠、起床、食事、休養など)により毛細血管がニョキニョキ増え(血管新生)、不調知らずの毎日を送ることができるようになります。
これまで述べてきた「毛細血管」のしくみや、理想的な暮らし方、セルフケアノウハウについてを、ハーバード大学やソルボンヌ大学で最先端の研究を進めている根来秀行教授が今回、わかりやすく解説。
楽しく読み進めつつ、「あれ、なんか調子悪いかな」というときにでも、この本のことを思い出してみてください。知らず知らずにポンコツ血管生活に陥っていた自分に気づき、リカバリーを図ることができるはずです。
根来秀行さん プロフィール
著者の根来秀行(ねごろ・ひでゆき)さんは、東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了。医師、医学博士。
ハーバード大学医学部客員教授、パリ大学医学部客員教授、フランス国立保健医学研究機構客員教授、杏林大学医学部客員教授、事業構想大学大学院教授・理事。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたる。
ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来が教える毛細血管を増やして不調をなくす暮らし方 根来 秀行 (著) 人間の体には、総延長10万キロの血管が張り巡らされており、その99%を占めるのが「毛細血管」。今日も隙間なく伸びた毛細血管が、脳、神経、呼吸器や消化器といった人間活動のためのツールたちにエネルギーを送り続けている。 |