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『ブラックないきもの図鑑』いきものたちのブラックな悩みが炸裂!タスマニアデビルがなぜ四つ子か知ってる?

今泉忠明さん著『ブラックないきもの図鑑 動物たちの知られざるきびしいオキテ』

今泉忠明さん著『ブラックないきもの図鑑 動物たちの知られざるきびしいオキテ』

いきものたちの “ブラック” とも言える厳しい生態やオキテを、脱力系のタッチで紹介する『ブラックないきもの図鑑――動物たちの知られざるきびしいオキテ』が、朝日新聞出版より発売中です。著者は、ベストセラー『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)の監修者・今泉忠明さん。

 
アフリカゾウ、ジャイアントパンダ、ハイイロオオカミ、インドクジャク、ガラパゴスペンギン、キシダグモ……、さまざまないきものたちが、自分の語り口で、まるでネット掲示板にでも相談を寄せるように、つらい悩みを吐露します。

タスマニアデビルは「僕たち四つ子。母のおそろしい秘密を知ってしまいました」とつぶやきます。

生まれたときはもっと多くのきょうだいがいました。でもお母さんの乳首は四つしかありません。産み落とされた赤ちゃんは母親の乳首をめざして、早い者勝ちのレースをします。このレースに勝った4匹だけが生き残れるというわけです。

 
ハイイロオオカミは「オレ、群れやめよっかなって悩んでます」と告白します。

「一匹狼」という言葉のせいで群れないイメージがあるオオカミですが、実はガッチガチのタテ社会。群れにおけるボスの力が強すぎて、下っ端はボスの子どもの食べ物まで準備しないといけません。自由がない下っ端は、群れから離れたいと悩みます。

 
ニホンザルは「温泉ぐらい自由に入りたい! 」と訴えます。

寒い冬、天然の露天風呂でくつろぐニホンザルの映像などを見たことがある人は多いと思います。リラックスしているように見えるサルたちですが、群れの序列が低いメスはそうゆっくりはしていられません。下っ端のメスは序列の高いメスより先に温泉から出なければならないというオキテがあるのです。

 
カバは「母がキレて大変。怒ると頭突きしてきます」と嘆きます。

移動中、子どもがちょっとでも遅れたり、道草したりすると、母親は2トンほどもある体で頭突きをくらわすそうです。子どものカバはライオンなどに狙われやすいので、厳しくしつけているのです。のんびり屋のイメージがあるカバですが、本当の姿は違うんです。

 
こんなふうに、実態に基づいた動物たちの悩みには、「へぇ~」がたっぷり詰まっています。それぞれの悩み解消を助ける「格言集」も収録。子どもにも大人にもオススメの一冊です。

 

 


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