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石田夏穂さん〈ボディ・メイキング〉小説『ミスター・チームリーダー』が刊行

デビュー以来2度芥川賞候補となり、文学界の期待を背負う石田夏穂さんのボディ・メイキング小説『ミスター・チームリーダー』が新潮社より刊行されました。

 

理想を求める中間管理職の奮闘に切り込む、シニカルなボディ・メイキング文学

 
「天才のゲラ読んでる」ってLINEしまくった同業者の皆、これだよ~!!
人間という迷宮を爆笑と感嘆で読まされる。石田夏穂、今作も唯一無二!
――朝井リョウさん

 
『ミスター・チームリーダー』は、大手リース会社に係長として勤務するかたわら、ボディビル大会で上位入賞を目指す後藤を主人公とした長編小説です。

大会に向けて減量期に入ったもののうまくいっていなかった後藤は、会社のチームの人材の無駄、すなわち贅肉がなくなれば己の肉体も仕上がっていくことに気づきます。後藤の必死な奮闘には皮肉の効いたラストも用意され、石田夏穂さんのさらなる飛躍を目の当たりにすることは間違いありません。

 
【あらすじ】
勤務先で係長に抜擢された後藤は、ボディビルの選手でもあった。ある日、社内の人材の無駄に切り込み組織の代謝を上げると大会に向けて停滞中だった減量も進むことに気づき、身体を仕上げるべくチームの脂肪の除去に驀進(ばくしん)し始める。肉体と組織がシンクロしたとき、たたき出されるのはベストパフォーマンスか、それとも――。

 

石田夏穂さん コメント

周りにすごい自己管理ができる人っていませんか?
わたしはそういう人にすごく憧れます。
自分で決めたとおりに食事して、運動して、睡眠して、リラックスする時間までもが計算のうち!のような人。
そういう自分に厳しくできる人は、周囲の人をどのように見ているのだろう。
そんなことを考えながら本作を書きました。

 
筋トレって絶対正義感がありますよね(笑)
ありとあらゆる方面で「確実にやったほうがいいこと」として語られますよね。
わたしも「やらないよりはマシ」程度のユルいジム通いをしているのですが、そんなわたしでも「わたしはジムに行ってるんだ!!!」と、ときとしてイキってしまうことがあります(主に飼い猫や自宅の植物などに対し)
あるいは、そんな筋トレの独善さを。ボディメイクに熱心な人の傲慢さを。
そんなことも考えながら本作を書きました。

 
実際はこんな主人公のような人はいないと思いますが(笑)わたしもこの主人公を少しは見習って、お菓子を食べ過ぎないようにしたいと思います!

 

著者プロフィール

石田夏穂(いしだ・かほ)さんは、1991年生まれ、埼玉県出身。東京工業大学工学部卒業。2021年「我が友、スミス」が第45回すばる文学賞佳作となり、デビュー。同作は第166回芥川賞候補にもなる。

他の著書に『ケチる貴方』(第44回野間文芸新人賞候補、第40回織田作之助賞候補)、『黄金比の縁』、『我が手の太陽』(第169回芥川賞候補、第45回野間文芸新人賞候補)、共著に〈SNSを巡る人間ドラマ〉を描くアンソロジー『噓があふれた世界で』がある。

 

ミスター・チームリーダー
石田 夏穂 (著)

理想を求める中間管理職の奮闘に切り込む、シニカルなボディ・メイキング文学

 


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