本のページ

SINCE 1991

青崎有吾さん〈頭脳バトル小説〉『地雷グリコ』が刊行

足かけ6年の時を経て書籍化された連作短編集、ミステリ作家・青崎有吾さんの頭脳バトル小説『地雷グリコ』がKADOKAWAより刊行されました。

 

ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説『地雷グリコ』

ルールを聞くだけでわくわくする。それはきっと、いいゲームであることの証左。
――宮内悠介さん

面白すぎてずるい。死ぬまで書き続けてくれ。
――今村昌弘さん

 
2023年夏に『アンデッドガール・マーダーファルス』(講談社タイガ)がTVアニメ化、『ノッキンオン・ロックドドア』(徳間書店)がTVドラマ化と続けざまに著作がメディアミックスされ、話題を集めるミステリ作家・青崎有吾さんの最新刊『地雷グリコ』は、「騙しと理詰め」が冴えわたる頭脳バトル小説です。

 
勝負ごとに強い女子高生の主人公・射守矢真兎(いもりや・まと)が、ちょっと変わったゲームに巻き込まれては敵を倒し続ける連作短編集です。

 
【あらすじ】

射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。

平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。
罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。

次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――。
ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。

 
<本作品のポイント>

◆ベースは子どもの頃に誰もが遊んだゲーム

第1話「地雷グリコ」で主人公が挑むゲームは「じゃんけんグリコ」の進化版。ジャンケンで勝った方が階段を上るお馴染みのルールに、“階段のどこかに対戦相手が仕掛けた「地雷」あり”というオリジナル要素が追加されたもの。「地雷」を踏んだら10段下がるペナルティのもと、相手の仕掛けた「地雷」は何段目にあり、自分はどこに「地雷」を設置するか――高度な読み合いが繰り広げられます。

そのほか、第2話「坊主衰弱」は「坊主めくり×神経衰弱」であったり、第3話「自由律ジャンケン」は「オリジナル手ありのジャンケン7回勝負」であったり、子どもの頃に誰もが遊んだゲームに少しひねりを加えたものばかり。基本ルールを知っているため、「頭脳戦=複雑で難しい」というイメージを覆す読みやすさが実現しています。

 
◆魅力的な高校生たち
一見ちゃらんぽらん、なのに勝負ごとにめっぽう強い主人公の真兎。危なっかしい真兎の戦いぶりに毎回ハラハラさせられる世話焼きな親友・鉱田ちゃん。最初の対戦相手として立ちはだかる堅物生徒会役員の椚先輩。登場するのはいずれも個性豊かな高校生たち。各自の個性と関係性、そして遊びに対する真剣さに、これぞ青春!といいたくなるはず。

 

著者プロフィール

青崎有吾(あおさき・ゆうご)さんは、1991年生まれ、神奈川県出身。明治大学卒業。在学中の2012年『体育館の殺人』で第22回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。

著作は他に、〈裏染天馬〉シリーズの『水族館の殺人』『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』『図書館の殺人』、〈アンデッドガール・マーダーファルス〉シリーズ、〈ノッキンオン・ロックドドア〉シリーズ、『早朝始発の殺風景』『11文字の檻 青崎有吾短編集成』がある。

2023年夏には「アンデッドガール・マーダーファルス」がTVアニメ化、「ノッキンオン・ロックドドア」がTVドラマ化され話題となった。2023年11月現在「週刊ヤングジャンプ」にて連載中の『ガス灯野良犬探偵団』(漫画:松原利光さん)の原作も担当。

 

地雷グリコ
青崎 有吾 (著)

【収録作品】
地雷グリコ……「小説屋sari-sari」2017年11月号
坊主衰弱……「カドブンノベル」20年11月号
自由律ジャンケン……「小説 野性時代」22年3月号
だるまさんがかぞえた……「小説 野性時代」23年2月号
フォールーム・ポーカー……書き下ろし

 
【関連】
試し読み|地雷グリコ

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です