五木寛之さん『新・地図のない旅』シリーズが完結

平凡社は2023年11月末、『新・地図のない旅 3』を刊行します。

90歳を迎えてなお、旺盛な執筆活動を続ける作家・五木寛之さんの最新エッセイ・シリーズ「新・地図のない旅」の最終巻となる『新・地図のない旅 3』が平凡社より刊行されました。

「人生百年時代」という未知の旅のおともに

「新・地図のない旅」シリーズは、2023年5月に第1巻、8月に第2巻が刊行されました。そしていよいよ11月末、最終巻『新・地図のない旅 3』を上梓、これにてシリーズ完結となります。

 
人生の歩みを、そして執筆そのものを、旅になぞらえてきた五木寛之さん。本シリーズでは、およそ5年の歳月のうちに書き溜められた思いや出来事が、3冊に分けて収録されています。

 
《「地図のない旅」というのは、いわば私の生き方そのものだ。 ……あちこちの街で暮らし、この先もどうなるかわからない。「地図のない旅」は、これからも続くのだろうか。》
（第1巻「あとがき」より）

 
本シリーズのタイトルには「新」の文字が付されていますが、その理由として、いつも「きょう一日」という気持ちで暮らしてきたからだと述べています。このようなところにも、五木さんの人や物事に向き合う時の覚悟のようなものが感じられます。

 
90歳を迎えた著者が「人生百年時代」という未知の旅を前に、日々の思いを綴る。出会う人びととの何気ない会話、自身の体とのつきあい方、ふとよみがえる記憶……。変わり続ける日常を、新たな視点で見つめ直す珠玉のエッセイ集です。

著者プロフィール

五木寛之（いつき・ひろゆき）さんは、1932年生まれ、福岡県出身。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。1952年に上京して早稲田大学文学部露文科に入学。1957年に中退後、編集者、ルポライターなどを経て、1966年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、1967年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、1976年『青春の門 筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞など受賞多数。

ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『下山の思想』『百寺巡礼』『生きるヒント』『孤独のすすめ』『折れない言葉』など多数。2022年より日本芸術院会員。

新・地図のない旅 I 五木 寛之 (著) 90歳を迎えた著者が「人生百年時代」という未知の旅を前に、日々の思いを綴る。 出会う人々との何気ない会話、体とのつきあい方、ふとよみがえる記憶……。 変わり続ける日常を、新たな視点で見つめ直す69のエッセイ。

新・地図のない旅 II 五木 寛之 (著) 日々の暮らしのふとした瞬間を切り取ったエッセイ集第2弾。誰もが「人生百年時代」という地図のない旅を前にしている今、90歳を迎えた著者が新たな視点で日常を見つめ直す。

新・地図のない旅 III 五木 寛之 (著) 日々の暮らしの中で、思考は記憶と現在を行き来する──。人生という旅の途上での思いや出来事を、五木寛之が柔らかな筆致で綴る。人気エッセイシリーズ、ついに完結。