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老舗小説誌「小説現代」12月号は芸術・AI・戦争を描く樺ユキさんコミック『画家とAI』245ページを異例の全編公開!

講談社が発行する創刊60年の老舗小説誌「小説現代」12月号(11月22日発売)では、『こびとのシイタと狩りぐらしの森』(全3巻・講談社)を手掛ける漫画家、樺ユキ(かんば・ゆき)さんによる『画家とAI』を全編公開します。

 

「小説現代」12月号は芸術・AI・戦争を描く樺ユキさん『画家とAI』が異例の全編公開 なんと総ページの半分以上を使って1作の漫画を全編公開するという異例の試み!

配信サイト「モーニング・ツー・WEB」で連載されたこの作品は、戦争の影が忍び寄る小さな国の若き画家・モーリスが新種の生物ノームと出会うところから始まります。「やり方を見せれば、すぐに同じことができる」というノームの能力に感激するモーリス。しかし、次第に画家たちの仕事がノームに奪われていき――。

 
どういった経緯で、この異例の掲載が決定したのか。担当編集者の「モーニング」編集部の高橋正敏さんは以下のようにコメントを寄せています。

「1作としては長大な245Pとなる本作。物語はAIを発想のきっかけに『戦中の祖国への行動とはどうあるべきか』『人間の美しさとは何か』というテーマへと繋がっていきます。複雑な構成とボリュームゆえ、発表の仕方を悩んでいた時、「小説現代」編集長に読んでいただき、文学を愛する方ほど時代性のある本作を受け入れてくれるのでは、というご意見をもらい、今回の掲載が決まりました(小説を楽しみにしている皆さま、本当にお目汚し失礼いたしました)。

ネットでの発表後、幸運なことに、X(旧Twitter)では1000万以上のインプレッションを集めていますが、紙で読みたいという方からの声も根強く、今回の掲載で、そういった方々に届き、末長くお手元に置いていただいたら、これ以上の喜びはありません。引き続き『画家とAI』を取り上げてくださる媒体さまも大歓迎ですので、ご用命がありましたら編集部までご連絡くださいませ」

 
そんな熱い漫画編集部の思いを受け、「小説現代」編集部は、

「12月号では第14回小説現代長編新人賞受賞作の『隣人X』(著:パリュスあやこ)を原作とした、12月1日より公開となる映画の特集を取り上げることになっていた。この作品は惑星からの難民を受け入れることになった日本の近未来を舞台に、隣人との不安、軋轢、そして交流を描いた作品。

一方『画家とAI』も、ウクライナやパレスチナで今も止まない戦争、クリエイターたちの間で議論を巻き起こす生成AIの問題などを彷彿とさせるような、『私たちは、隣人とどう向き合っていくべきか』を描いた作品だった。漫画を一読し強く胸を打たれ、この漫画が現在、電子媒体でしか読めないのならば、「小説現代」に掲載し、新しい読者の眼に触れさせたいと感じた」

と語ります。

 
芸術、AI、戦争を圧倒的描写力で描く超大作をぜひ、その目でご覧ください。

★『画家とAI』大ボリューム試し読みはこちらから:https://comic-days.com/episode/14079602755303951464

 

樺ユキ(かんば・ゆき)さん プロフィール

漫画家。2020年「THE PINK DISTRICT」でTHE GATE奨励賞、「ともだちセラピー」でちばてつや賞一般部門奨励賞をそれぞれ受賞しデビュー。『こびとのシイタと狩りぐらしの森』全3巻が発売中。

★X(旧Twitter):https://twitter.com/muukasa
★公式サイト:https://muumeus.tumblr.com/

 

「小説現代」12月号 主な内容

<特集>
12月1日(金)公開! 『隣人X -疑惑の彼女-』映画公開記念
上野樹里 林 遣都 インタビュー
疑惑をかけられたものと、それを追うもの。7年ぶりの映画主演となる上野樹里さんが、林遣都さんと初共演! パリュスあや子さんが手掛けた原作との比較、
見どころや演じられた役柄の魅力を存分に語っていただきました。

パリュスあや子 新作『アレアレ!』冒頭先行掲載
還暦をすぎた進が夢中になったもの、それはロードバイクに乗ることだった。
フランスで由緒あるサイクリングイベント「PBP」に参加した進は、総距離1200kmの完走を目指す。

全編公開 樺 ユキ 漫画『画家とAI』
戦争の影が忍び寄る小さな国オートランド。若き画家モーリスは「やり方を見せれば、すぐに同じことができる」新種の生物ノームと出会う。
モーリスはノームの能力に感激するが、彼らは次第に画家の仕事を奪っていくーー。
「芸術」と「AI」そして「戦争」を描く、超長編読み切り漫画、モーニング・ツーWEBより出張掲載!

誰しもが抱えている〈偏見の暴力〉を手放すためには
『隣人X ―疑惑の彼女―』『画家とAI』クロスレビュー あわいゆき
気鋭の書評家・あわいゆきさんが論じる、2作品を通じて見えてくる本当の「他者理解」とは。

<読み切り>
青木祐子 この世界が壊れないように

宇野碧 5000年前の氷で作ったハイボール

<初登場>
青波杏 無窮花の咲く街で

<シリーズ>
神永学 飽食の悪魔

<特別企画>
多崎 礼 レーエンデ国物語 特別掌編掲載
第一部「それだけでいい」 第二部「カボチャの早割り女王」

<コラム>
宮田愛萌 ねてもさめても本のなか
  〆切めし 上村裕香
じんせいに諦めがつかない 最終回 森川 葵
  武田砂鉄 もう忘れてませんか? 

<本>
書評現代
ミステリー 青戸しの
  青春・恋愛小説 三宅香帆
  時代小説 田口幹人
エッセイ・ノンフィクション 高橋ユキ
   読書中毒日記 池澤春菜 
今月の平台 

第18回小説現代長編新人賞3次選考通過作品&2次選考通過作品講評 発表
第19回小説現代長編新人賞募集
第70回江戸川乱歩賞募集

★詳細:https://tree-novel.com/works/episode/43efacbc448ab6219fe7723944843459.html

 

 
【関連】
画家とAI – 樺ユキ / 第1話 | モーニング・ツー

 


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