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もしも母の余命が残りわずかだと知ったら?『20代、親を看取る。』が刊行

自宅で母を看取った作者が描く若年層の介護体験記、キクチさん著『20代、親を看取る。』がKADOKAWAより刊行されました。

 

静かな愛にあふれる、若年層の介護体験記『20代、親を看取る。』

多くの20代にとって「親の死」は、まだそこまで身近に感じたことがないであろうテーマ。しかし、その瞬間は急にやってくるもので、誰にとっても決して他人事ではありません。

 
母親が脳腫瘍を患い、転院先や治療法など様々な選択肢を模索していた作者・キクチさん。その中で、母の余命が3ヶ月であることを告げられます。「最期の時間を家族3人で過ごそう」。そう決めたキクチさんと父親は、自宅介護することを決意しました。

 
最初は前向きにスタートした自宅介護でしたが、慣れないことだらけでハプニング続出。2人が奮闘する様子や、介護家族の苦労がリアルに描かれています。

 
また、自宅介護を通して複雑に揺れ動く感情も繊細に描写。「生きていてほしいけど、早くこの日々が終わってほしい」。そんな葛藤を抱えながら「看取り」と向き合っていく姿は切実で、似たような経験がある人はもちろん、まだ「親の死」を考えたことがない人にとっても共感できるコミックエッセイです。

 
<プロローグ試し読み>

 

本書の構成

プロローグ

CHAPTER1:入院
第1話 母の入院を知る
第2話 突き付けられた“母の死”と後悔
第3話 母と4ヶ月ぶりの面会
第4話 セカンドオピニオンで決意
Special(1) “KIKUCHI JOURNAL”をご紹介!

CHAPTER2:自宅介護
第5話 自宅介護スタート
第6話 母のために準備したこと
第7話 介護初日のバタバタ
第8話 まだ穏やかな自宅介護
番外編 自宅介護 1日のスケジュール
第9話 深夜の氷事件で大号泣
第10話 実感し始める介護のハードさ
第11話 目に見えて弱り始めた母
第12話 残りの時間で何ができるか
第13話 親の介護とパートナーの関わり方
第14話 母と交わした最期の会話
第15話 最期の1週間
第16話 母を看取った日
Special(2) パタンナーの母が作ってくれた思い出の品

CHAPTER3:看取り後
第17話 家族参加型の葬儀準備
第18話 あたたかな悲しみに包まれた葬儀
第19話 自宅介護を終えて
Special(3) キクチ家の家族写真

あとがき

 

著者プロフィール

著者のキクチさんは、2016年頃に、自身の片耳難聴や子宮内膜症をテーマにした漫画をInstagramに投稿し始める。

2022年の年始からは、母親の自宅介護について描いた漫画「親の介護はじめました」を連載開始。執筆中に母親を看取り、タイトルを「20代、親を看取る。」と変えて投稿を続けていく中で、多くの読者から共感や支持を集める。

 

20代、親を看取る。
キクチ (著)

母親の余命がわずかと知り、最期の時間を家族で過ごすために自宅介護を選んだ20代の作者・キクチさん。
そんな彼女が体験した自宅介護の現実や、“親との死別”と向き合う中で複雑に揺れ動く感情を描いたコミックエッセイ。

Instagramに投稿していた漫画を基に全編描き下ろし!新規エピソードも多数収録。更にテキストエッセイが追加され、漫画では描ききれなかった部分も語られています。
作中に出てくる「KIKUCHI JOURNAL」や家族写真、母との思い出の品などを紹介するページなどもあり、Instagramからの読者も初めての読者も楽しめる1冊です。

 


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