小原瑞樹さん「第1回ハナショウブ小説賞」大賞受賞作『ハートレス・ケア』が刊行
「第1回ハナショウブ小説賞」長編部門大賞受賞作を書籍化した、小原瑞樹さん著『ハートレス・ケア』がopsol bookより刊行されました。
元介護士の著者が描く、新米介護士の葛藤と成長の物語
【あらすじ】
22歳の青年が「介護職」と向き合うお仕事小説!
就職活動が難航し、やむなく有料老人ホームで介護士として働くことになった大石正人。介護の仕事に意義を見出せず退職を考えるも、今後の転職活動に支障が出ることを恐れ、せめて半年、その間だけの辛抱だと自分に言い聞かせている。
利用者に寄り添う優しい介護士になんてなれないし、なるつもりもない。人気のある職業に就いた友人の話を聞いては劣等感を抱き、今の自分を「負け組」だと卑下する日々が続く。
どうせ半年で辞めるのに。新しい業務を覚えながらもそう考えていた正人は、現場で働く職員たちの姿を見て、とある疑問を抱いた。どうして、この人たちは介護の仕事を選んだのだろうか――。
〔目次〕
CARE1 俺の仕事は○○
CARE2 介護職なんて底辺でしょ?
CARE3 尊厳の保持が私の使命
CARE4 人生に、彩りを添えて
CARE5 求める人が、いるのなら
<反響続々!>
◎介護の世界はまだまだ発展途上だ。可能性だってある。 この作品を読んで、介護の可能性、未来を信じたい気持ちになった。 ――深谷 守さん(テレビ東京プロデューサー)
◎介護業界に興味を持っている人に勧めたい一冊。もしくは就職活動をする前の学生にもお勧めしたい! 仕事を辞めたくなった時、自分のことを肯定できなくなった時、そういう時に安心して読める一冊だと思う。
――フラノさん(レビュアー)
◎大石は悩み抜きいったいどんな結論をだすのか。介護に必要なこととはいったい何なのか。どれだけきつくても、私は底辺の仕事だとは思わない。
――あおいさん(レビュアー)
◎介護する側の思いが正直で、胸に迫ってくる。介護する側、される側、両方の思いがしみじみと伝わってくる作品だった。
――広鰭恵利子さん(教育関係者)
著者プロフィール
小原瑞樹(おはら・みずき)さんは、1991年生まれ、京都市出身。元介護士。2023年に『ハートレス・ケア』(旧題:Why do you care?)で第1回ハナショウブ小説賞長編部門大賞を受賞。
ハナショウブ小説賞とは
版元であるopsol book(https://opsolbook.com/)の所在地・三重県の県花でもある「花菖蒲」と「話で勝負(ハナしでショウブ)をする」という意味を込め、2023年に創設。2024年8月より第3回の募集が開始。現役で介護・医療・福祉に携わる同社の代表取締役社長が選考委員長を務める。さらに、選考には過去3,000冊の装丁を手掛けた装丁家・宮川和夫さん(宮川和夫事務所)が参加。
「地方出版社」×「募集テーマが介護・医療・福祉」というめずらしさから、各種メディアが注目する期待の新人賞。
★ハナショウブ小説賞:https://opsolbook.com/hanashoubu/
ハートレス・ケア (opsol book)
小原瑞樹 (著) 装丁:宮川和夫(宮川和夫事務所) |
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