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【第14回日経小説大賞】中上竜志さん「散り花」が受賞

日本経済新聞社と日経BPが共催し、長編小説を公募する「第14回日経小説大賞」の受賞作が発表されました。

 

第14回日経小説大賞が決定!

第14回日経小説大賞は、今年4月から6月にかけて募集され、応募総数285編の中から、次の通り受賞作が決定しました。

選考委員は、辻原登さん、髙樹のぶ子さん、角田光代さん。

 
<第14回日経小説大賞 受賞作品>

中上竜志(なかがみ・りゅうし)さん
「散り花」

 
受賞作の「散り花」は、かつての輝きが薄れつつあるプロレスの世界でも身体を張って闘い続ける男たちの生きざまを、ひとりの中堅レスラーを主人公に描いた作品で、リング上で繰り広げられる格闘シーンの描写がとりわけ高く評価されました。

受賞者の中上竜志さんには、賞金500万円が贈られます。授賞式は2023年2月24日、東京都千代田区の日本経済新聞社東京本社にて開催。また、受賞作は2023年2月に日本経済新聞出版から単行本として出版されます。

 

「第14回日経小説大賞」受賞作の内容および受賞者プロフィール

 
◆中上竜志さん「散り花」

<受賞作の内容>

プロレス国内最大のメジャー団体に所属する立花は33歳。入門5年目で海外武者修行に抜擢されるなど将来を嘱望されていたが、今ではスター選手を引き立てる中堅のひとりに甘んじている。凱旋帰国直後の〝事故〟が立花から覇気を奪ってしまっていた。しかし「自分が持つものすべてをぶつける試合をしていない」という思いは熾火のようにくすぶっていた。タイトル挑戦権のかかった試合で、スター候補の若手に負けることを求められた立花は、衝動に駆られ、押し殺していたものを解き放ってしまった。血が騒いでいた……。虚実入り交じるプロレス界の輝きが薄れつつある中でも、リング上で身体を張って闘い続ける人たちの生きざまを、乾いた筆致で描き切った格闘技小説。

 
<受賞者プロフィール>

中上竜志(なかがみ・りゅうし)さんは、1978年生まれ、奈良県出身。高校卒業後、様々な職業を経て、現在は自営で住宅関係の仕事に従事。小説執筆歴は10年余り。

 


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