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「第25回大藪春彦賞」候補作が決定 赤神諒さん、安壇美緒さん、城山真一さん、山之口洋さんの計4作品

「第25回大藪春彦賞」候補作が決定!

「第25回大藪春彦賞」候補作が決定!

作家・大藪春彦さんの業績を記念して創設、優れた物語世界の精神を継承する新進気鋭の作家及び作品に授与される「第25回大藪春彦賞」の候補作が発表されました。

 

「第25回大藪春彦賞」候補作が決定!

大藪春彦賞選考委員会は、2021年10月から2022年9月までの選考対象期間に刊行された作品の中から、次の作品を「第25回大藪春彦賞」候補として選出しました。

 
<第25回大藪春彦賞 候補作>

◎赤神諒(あかがみ・りょう)さん
『はぐれ鴉』(集英社)

◎安壇美緒(あだん・みお)さん
『ラブカは静かに弓を持つ』(集英社)

◎城山真一(しろやま・しんいち)さん
『ダブルバインド』(双葉社)

◎山之口洋(やまのぐち・よう)さん
『SIP 超知能警察』(双葉社)

 
なお、2023年1月26日に大沢在昌さん、黒川博行さん、東山彰良さんによる選考会が開催され、受賞作が決定します。受賞作には、2023年3月3日開催予定の贈賞式において、大藪春彦賞正賞(顕彰牌)と副賞(賞金300万円)が贈られます。

 

大藪春彦賞について

大藪春彦賞は、作家・大藪春彦さんの業績を記念し徳間書店が創設、「優れた物語世界の精神を継承する新進気鋭の作家及び作品」に贈られる文学賞です。

大藪春彦賞選考委員会が主催し、毎年10月1日から翌年9月末日までに発表された小説作品の中から選ばれます。

 

はぐれ鴉
赤神 諒 (著)

寛文六年、豊後国・竹田藩で城代一族二十四人殺しという凄惨な事件が起きた。
一人逃げ延びた城代の次男・次郎丸は復讐のため、江戸で剣の腕を磨き、名を変え、叔父で下手人である現城代・玉田巧佐衛門がいる竹田の地を十四年ぶりに踏んだ。長い時を経て再会した巧佐衛門は、兇行を目の当たりにした当時の印象と違い、みすぼらしい容姿で、高位にありながら地位や名誉に関心がない変わり者と周囲から噂されていた。
そして次郎丸は竹田小町と評判の巧佐衛門の娘・英里と出会い、予期せず惹かれていく。恋か復讐か、千々に乱れる心を抱きながらも、煮え滾る復讐心を支えに必ずや叔父を討つと心に誓うのだが……。

ラブカは静かに弓を持つ
安壇 美緒 (著)

深く潜れば潜るほど、主人公と自分を重ね、浅葉先生に救われ、突き刺される。
暗い深海で一筋の光にすがるように、どうか壊れてしまわないでと願いながら、一気に読み終えました。
限られた文字数では、語りきることなどできません。
この物語はこう紡がれ、奏でられるしかなかったのだと、心から感じました。
まだずっと、余韻が残響のように、自分の中で鳴り続けています。
――斉藤壮馬さん(声優)

その人は尊敬すべき師であると同時に、得がたい友人になった。
内向的な青年の冷めた視線に映し出された世界が、次第にみずみずしく光に満ちた世界に変わっていく。
たとえその前提が裏切り行為であったにしても。
――篠田節子さん(作家)

優れた演奏を聴き終えたかのような感動が胸に満ちてくる。
嘘を重ねる主人公にこうまで味方したくなるのは、
書き手の筆に嘘がないからだろう。
〈音楽の力〉によって結びつき回復してゆく人々を、
〈言葉の力〉で描ききった希有な小説。
――村山由佳さん(作家)

武器はチェロ。
潜入先は音楽教室。
傷を抱えた美しき潜入調査員の孤独な闘いが今、始まる。
『金木犀とメテオラ』で注目の新鋭が、想像を超えた感動へ読者を誘う、心震える“スパイ×音楽”小説!

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇し、以来、深海の悪夢に苛まれながら生きてきた橘。
ある日、上司の塩坪から呼び出され、音楽教室への潜入調査を命じられる。
目的は著作権法の演奏権を侵害している証拠をつかむこと。
橘は身分を偽り、チェロ講師・浅葉のもとに通い始める。
師と仲間との出会いが、奏でる歓びが、橘の凍っていた心を溶かしだすが、法廷に立つ時間が迫り……

ダブルバインド
城山 真一 (著)

金沢東部署刑事課長の比留は公私ともにがんじがらめの大ピンチ。
妻を病気で亡くし、娘は高校を不登校。
強盗犯を取り逃がして人事で左遷も確定していたが、管内の駐在所員が撲殺される事件が発生。
その犯人は逃亡した強盗と同一犯だと比留は気づき、極秘捜査を開始。
不運だけど悪運の強いデビル刑事・比留が疾走する骨太の警察小説。

SIP 超知能警察
山之口 洋 (著)

戦争と犯罪の境界がなくなった近未来、AI捜査を武器に、敵対国家、テロリスト、犯罪者を取り締まる「超知能警察」が誕生した!

2029年、科警研で情報科学を研究する逆神は、三つの異なる事件の検証を命じられる。
だがそれは、東アジアの安全保障をも脅かす危機の端緒にすぎなかった。
現役AI研究者の著者が放つ、近未来ハイテク警察小説。

 


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