【読書メーター OF THE YEAR 2022】伊与原新さん『オオルリ流星群』が1位を獲得
株式会社ブックウォーカーが運営する日本最大級の読書コミュニティー「読書メーター」は年末恒例の、2022年版年間おすすめ本ランキング「読書メーター OF THE YEAR 2022」を公開しました。
“心から小説を愛する層”の読者が集う「読書メーター」で2022年もっとも話題になった作品は?
「読書メーター OF THE YEAR 2022」は、2022年10月までの1年間に発売された書籍を対象に、読んだ本登録数、レビュー投稿率を集計して選出されました。この期間に、読書メーターに投稿された感想・レビューは総計約213万件です。
1位を獲得したのは、『月まで三キロ』『八月の銀の雪』などの著者、伊与原新さんによる、科学と人生のロマンが交差する静かな感動の物語『オオルリ流星群』です。特設ページでは、伊与原さんの受賞コメントとともに年間TOP10の作品を紹介しています。
<伊与原新さん 受賞コメント>
小説を書きながらいつも思うのは、これをどんな人たちが読んでくれるのだろうということです。大人だろうか。意外と若い世代か。科学好きにはどうだろう。願わくばミステリファンにも――。
これまで正確な読者層データに接したことはありませんが、この度、望外の嬉しい知らせをいただきました。それは、読書メーターに集う「心から小説を愛する層」の皆さんに広く支持していただけたということです。
科学という、ともすれば敬遠されがちな世界を題材にすることが多い私にとって、これほど励みになることはありません。
今後も臆することなく自分らしい小説を書き続けたいと思います。この度は本当にありがとうございました。
「読書メーター OF THE YEAR 2022」ランキング 〔敬称略〕
年間TOP10の作品は以下の通りです。詳細は特設ページよりご覧ください。
<年間おすすめ本 総合ランキング>
1位『オオルリ流星群』(伊与原新/KADOKAWA)
2位『イクサガミ 天』(今村翔吾/講談社)
3位『パラソルでパラシュート』(一穂ミチ/講談社)
4位『新しい星』(彩瀬まる/文藝春秋)
5位『チョウセンアサガオの咲く夏』(柚月裕子/KADOKAWA)
6位『残月記』(小田雅久仁/双葉社)
7位『その本は』(ヨシタケシンスケ、又吉直樹/ポプラ社)
8位『爆弾』(呉勝浩/講談社)
9位『ミシンと金魚』(永井みみ/集英社)
10位『方舟』(夕木春央/講談社)
★特設ページ:https://bookmeter.com/specials/bookmeter_of_the_year
「読書メーター OF THE YEAR 2022」第1位『オオルリ流星群』について
【あらすじ】
見えない星が、人生の幸せを教えてくれる。
「あのときのメンツ、今みんなこっちにいるみたいだぜ」「まさか、スイ子か? なんでまた?」
スイ子こと、山際彗子が秦野市に帰ってきた。手作りで太陽系の果てを観測する天文台を建てるというのだ。28年ぶりの再会を果たした高校時代の同級生・種村久志は、かつての仲間たちと共に、彗子の計画に力を貸すことに。高校最後の夏、協力して巨大なタペストリーを制作した日々に思いを馳せるが、天文台作りをきっかけに、あの夏に起きたことの真実が明らかになっていく。それは決して、美しいだけの時間ではなかった。そして久志たちは、屈託多き「いま」を自らの手で変えることができるのか。
行き詰まった人生の中で隠された幸せに気付かせてくれる、静かな感動の物語。
<著者・伊与原新(いよはら・しん)さん プロフィール>
1972年生まれ。大阪府出身。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻し、博士課程修了。2010年『お台場アイランドベイビー』で第30回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。
2019年『月まで三キロ』で第38回新田次郎文学賞と第3回未来屋小説大賞を受賞。2020年刊の『八月の銀の雪』が第164回直木三十五賞候補、第34回山本周五郎賞候補となり、2021年本屋大賞で6位に入賞。
読書メーターについて
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オオルリ流星群 伊与原 新 (著) 流星のふるさとを観測するために迷える大人たちの挑戦が始まった。 「スイ子」こと山際彗子(けいこ)が故郷へ帰ってきた。太陽系の果ての星を探すため、手作りで天文台を建てるというのだ。彗子に協力することとなった種村久志ら旧友たちは、28年前の青春の日々に思いを馳せる。だが、やがて高校最後の夏の真実が明らかになり……。 迷える大人たちは、切ない過去と、行き詰まった日常を乗り越え、再び前進することができるのか? |
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